- FatAndRound
- 1298
- 0
- 0
- 2
データは昔に比べて遥かに高速かつ大容量に伝送できるようになった。 しかも速いペースで。 ただ、物や人など物理空間の移動はこの10年でどれだけ高速化できたか? 情報と物体の移動速度は、古代から社会の変化のボトルネックであり続けてきたし、物体の移動速度の向上ペースは遅い
2014-09-16 03:21:41物流にかかる時間と金を最小化したいという根源的なニーズを満たすための様々なアプローチが、 3Dプリンターだったり、Amazonの無人機だったりする。 CtoCの輸送ビジネスだって、本質はたぶんそこにある。
2014-09-16 03:24:10人と人の間で、情報や物を高速でやり取りするための手段の歴史を見れば、おそらくその画期的でありながら最古の方法は都市の建設だろう。 広い領域に分散して人が暮らしている状況に比べて、都市への集住は人と人の間の情報伝達や物の輸送時間が大幅に短く、効率的だ
2014-09-16 03:26:48都市の建設は、情報や物の移動コストを削減するという根本的な目的のためになされた。 都市化というイノベーションに続く、画期的なイノベーションは、人類が都市化を開始してから数千年後のインターネットの構築だろう。 それまでの手紙や電話や電信で情報空間の線の時代から網の時代に移行した
2014-09-16 03:30:25VRやARにより、情報空間はさらに直感的に我々に都市を想起させる。 情報空間には既に都市が形成されているにも関わらず、我々は直感的に理解できず、よって活用も進んでいなかった。 VRやARによって本当の意味で人の知的活動における距離はなくなる
2014-09-16 03:34:28インターネットの登場以前に東京の都心にいるより遥かに高い効率で情報にアクセスすることが、沖縄でもブラジルでもできるようになったことは本当に素晴らしいことだ
2014-09-16 03:36:05ただ、現状では人が距離を実感せざるを得ない瞬間が確実に存在する。 それが物流である。 人は食料などの生活必需品やその他の物資を必要とする。 これの移動コストは大幅な改善をみていない。 取られるアプローチは大きくわけて二つあるだろう
2014-09-16 03:38:57一つは、同じ距離をより速く移動させるアプローチ 今まで車で運んでいた道を無人機で運んだり、輸送速度の全般的な向上を図るといった、いわば伝統的なアプローチ 二つ目は、供給地の分散により、消費地の至近で供給されるようにすること。これは、3Dプリンターに期待される役割でもある
2014-09-16 03:41:18映画のマトリックスやサロゲートみたいな時代にならない限り、基本的には栄養がチューブで補給され、便の排泄も自動で処理してくれ、全ての活動を情報空間で賄えるようにはならない。 これが理想ではあるが、当面は物理空間のコスト制約から逃れることは難しいので先の二つのアプローチを進める他ない
2014-09-16 03:44:22もし、 情報とモノの移動速度が極限まで高速化し、かつ低コスト化したら、 社会の変化のスピードにおける最大のボトルネックは人間の処理速度になるだろう。 手紙で情報をやり取りしていた時代には人間の処理速度はボトルネックになっていなかった。 これを解決するアプローチは、電脳化か
2014-09-16 03:46:50バイオテクノロジーやロボティックスで、人間の能力を強化する。 これの可能性は無限ではないものの、社会の変化のスピードは今から見ると考えられないほど高速化するだろう。 しかし同時に人間の能力強化は生物学的制約から可能性に限界があり、同時並行で別のアプローチが取られる。それが人工知能
2014-09-16 03:49:41人工知能は創造的な仕事も含めて、あらゆる仕事をするようになり、人間は労働から解放される。 ここにおいて、社会の変化のスピードは人間の能力ではなく、コンピューターのハードとソフトの処理速度だけになる。
2014-09-16 03:52:59これまで、社会の変化のスピードが高速化が図られることを前提に話を進めてきたが、 そもそも、社会の変化のスピードを高速化する動因はなにか?
2014-09-16 03:54:25そもそも、人は一生の間に享受できる幸福量を最大化しようとする生き物だ。 これを最大化するためのアプローチは寿命を伸ばすことと、単位時間当たりの幸福量を増やすこと。 寿命はここ百年で二倍になった。 しかし、寿命をさらに二倍にするためには生物学的な制約が大きいだろう。
2014-09-16 04:02:19となれば、単位時間当たりの幸福量を増やすことであるが、 言い換えれば同じ時間でもっと沢山の体験をできるようにすることである。 同じ時間であっても、二倍のスピードで行動すれば、二倍の体験ができる。 二倍長く生きているのと同じ量の幸福量を得ることも可能だろう。
2014-09-16 04:04:16だから、人は変化のスピードを極限まで高めようとする。 また、単位時間当たりの幸福量に間違いなく甚大な影響を及ぼしている要素はお金だが 投資を行ったとして社会の変化のスピードが二倍になる、つまり実質的に時間が二倍になれば二倍どころではすまないリターンが得られる。複利効果が働くからだ
2014-09-16 04:09:23以上の理由から、人は一生のうちに享受できる幸福量を最大化するために社会の変化のスピードを高速化しようとする。 これは、社会全体の極めて大きく根源的なニーズであり、数千年続く努力の連続である。 先の話ではこの努力の歴史に、今世紀革命的な変化が起きることを予想した。
2014-09-16 04:11:20社会のトレンドは今言ったように恐らく動く。 あとは、技術の変化の動向と、それを受容する準備を社会や個人ができているかを見れば、今と近い未来の状況を大枠捉えることができるだろう。
2014-09-16 04:13:35物流速度の高速化アプローチの3つ目があるとすれば、 各消費地の近くに小型の物流拠点を分散して配置し、各消費地の商品別の需要予測を元に物流拠点に商品を輸送する。 注文があれば近くの物流拠点から運んでくるだけなので数十分以内に入手できる。
2015-07-22 10:14:42