twitter詩小説【レッズ･エララ神話体系】ほうき星町で死んで、生き返って（1）

8TR戦線行進曲/レッズ・エララ神話体系 @RedsElrla

【twitter詩小説にこのコンテンツ移行します】 ほうき星町シリーズ、作品番号hk17 「ほうき星町で死んで、生まれ変わって」、本アカウント上で更新開始します 【伝達】

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【粗筋】これまでのあらすじ（ログ）→こちらのページをご覧ください。文体は通常小説、通常一人称となっております。あまり実験要素はありませんこと。 ncode.syosetu.com/n7203cg/　この「3192年のセリゼ・ユーイルトット（4）」の続きからいきます。【ログ】

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どうも私が話していると、雲行きが怪しくなっていった。それはフレアと私が話している場の空気というのではなく、実際のリアル天気のことである。灰色、鈍色のフォグがたなびく。移動する。まあ北国の僻地でも……いやだからこそ、自然豊かなこの地だからこそ、こんな突然の変化があるのか　1

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フレア「お天気が悪くなってきましたね」 私はそれに対し、鼻をならす。フン。「私の武勇伝に恐れをなしたんだろう」したらば眼前の天才サイボーグ工作者少女は呆れ顔をする。今日何度目の呆れ顔だろう。高みから哀れむのは悪徳だぜガール。 「セリゼちゃんは調子乗らせるべきではありませんね」　2

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セリゼ「調子乗った私に敵がいるかっつーの」 フレア「まあ今回のお話の骨子はそれなんですけどね。でも、セリゼちゃんが攻撃くらっても、すぐ復活するのって、はっきり言って外道ですね。やってられませんね。チートですね。人生の無意味ですね」 そこまで言うかい天才理系ガール。　3

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私は言う。「人生ってのは、人間ってのは…あるいは全存在ってのは、不公平なもんだ。おっとフレアよ、お前さんに「常識的見地」から物言う権利はねえぜ、私が強いのと同じように、お前さんも天才的頭脳と工作技術を「持ってる」わけだ」 眼前の理系少女は、落ち着いた面持ちながら、むむむ的表情　4

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セリゼ「例えばここに剣がある」 ぱっ、と、私は一瞬のうちにフトコロから剣を取り出した。フレア謹製の「内蔵式銃剣」である。ゴツい両刃のバスタードソードを原型に、グリップ部分に巨大なリボルバーが「内蔵」されているまったく新しい形の剣である。ちなみに重さも弾薬威力も通常の数倍　5

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セリゼ「毎度ながらまったく新しい形の新時代の剣だわな」 フレア「作った本人が言うのもなんですが、そのキャッチコピーなんとかなりませんか。よくあるコンテンツビジネス系の煽り文句にしか聞こえません」 だが断る。私はこのキャッチコピーを使い続け、この剣を使い続けていきたい。　6

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ちなみにこれをどっから出したかっつうと、私のマントのフトコロに常時展開さしている「魔術式トランク」である。先史時代の某国民的漫画で言えば四次元ポケット。何でも入るし、相当入る。＆空間に、フトコロを直結さしているのでありんす。 セリゼ「例えば、だ。この場で私の首を刎ねたとしよう」7

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フレア「なんというすぷらった」 セリゼ「止めはせんのね」 「だってセリゼちゃんですし」 まあなあ。というわけで、眼前の少女に私の最強ぶりを説明するために、私は勢いよく剣で自分の首を刎ねた。 ゴロン、と私の愛らしいフェイスが地につこうとした時、フレアがお盆に載せてくれた。イエイ　8

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フレア「とっさに受け止めましたけど、このお盆あまり今後使いたくないですね」 ひでーことを言う。しかし、そこにあるはずの生首は、一秒も立たないうちに雲散霧消していく。そう、まさに霧のように。紅い霧となって。さらさらさら、と、無化していく。で、フレアの前には首なし貴族一名。9

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そして沈黙があたりを支配する。流れるはずの血はない。骸と化すはずの肉体も、いまだ生気を保っている。……そう、あたかも、絵画のような構築性でもって、その首なしは、そこにいる。私、吸血鬼貴族、セリゼ・ユーイルトットのことだ。 で。 パチン、と指を鳴らして、すぐに頭は復活する。　10

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ホログラム状の透明紅色な魔力が、私の顔の輪郭を一秒足らずで作る。そして一秒に達するときに、私の頭部は、完全にもとの優雅なる相貌を取り戻した。 痛みもなく、無残もなく。砂の城が崩れてまた戻るように。 さあ、こんな奴……こんな最強の私と、どうやって戦って勝つ、というのだろう。11

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これが吸血鬼の中でも最速の回復速度を誇る、私の吸血鬼的体力である。 フレア「やってられませんよね」 セリゼ「何がさ」 「敵さんですよ。ほとんど砂丘を相手にしているようなものじゃないですか。魔力の無尽蔵、肉体の無尽蔵、吸血鬼的弱点の皆無さ」 「だから私は最強なのさ」 「…ええ」12

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●作品番号hk17「ほうき星町で死んで、生まれ変わって」つづく

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【公司】ピーンポーンパーンポーン。詩小説アカウント、レッズ・エララ神話体系のなかのひとからの業務連絡です。ちょうどいまトゥギャりましたtogetter.com/li/724215　まとめからは、他のお話にもいけます。よろしくお願いしますござる【業務連絡】

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【連絡】業務連絡2です。しつこいようですが、今回の更新ぶんは、「前回のつづき」ですので、「前回」からお読みいただくことをおすすめします。お手数をおかけしてすいません。前回はこちらncode.syosetu.com/n7203cg/　「小説家になろう」連載ぶんです【必須】

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【そこそこ危急】このアカウント、ロゴというか、アカウントイメージデザインがタマゴのままなので、うさんくさいこと限りないですね。近々、なんか絵でも描いてのっけます。もしくは、誰か画像を提供してくださる方がいたら……抱いてっ！【気球は飛ぶよ】

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【君の心に】詩小説、レッズ・エララ神話体系、作品番号hk17「ほうき星町で死んで、生き返って」更新再開。【最愛なる気持ちを】 前回のあらすじ（1）！　→togetter.com/li/724215　血が吸えない吸血鬼少女（314歳）、やっぱり超つよい！という自己申告

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【粗筋】前回のあらすじ（2）！　→ncode.syosetu.com/n7203cg/　こっちは「小説家になろう」での、このtwitter連載する前のお話だよ！　地味な展開だよ！　でもこいつら（今のところセリゼとフレア）が一応どんな奴らかってことを知るためには読んどいてナッツ【粗スジ】

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●「ほうき星町で死んで、生き返って」　第一話（第2更新ぶん）「3192年のセリゼ・ユーイルトット」　つづきから● →continue！

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セリゼ「まあ、かい。この私の最強っぷりに、まあ、か」 私――フレアです――は、眼前の吸血鬼に対して、ジト目をしているようです。まあ、所詮自己申告の最強ですからね。とはいうものの、自己申告だろうと、事実と同値ならば、それは客観的に事実だというのは、一般科学でも同じことです。　1

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ややこしい言い回しですね先のは。ようは、眼前のニート貴族様が、いかな戯言めいた発言をしようとも、「確かに最強」ならば、それが戯言めいた自己申告最強であろうとも、「最強」なのです。よけいわからない言い回しになりましたね。私もこのニート少女（314歳）に毒されてます。　2

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そんな私の思考を知ってか知らずか、眼前の吸血鬼少女は、「ふふん♪」といい気分夢心地みたいです。だれか鉄槌を下すひとはいないのでしょうか。死を厭わない的な。しかし、虚心坦懐にこのひとを見ていると、「ああ、絶対に普通とは違う」と思わされます。まずもって、この全体の構造的統一感。3

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黒衣。中二病よりもっとタチの悪い、礼服。常に黒い男装の礼服。ボトムスも黒ければ、上着も黒い。上品なタイでもって絞めているその首筋も、りゅうと着こなすその足先や腕も、余裕というものに満ち溢れていて。それを黒いマントで包むのです。ケープだけが白い。というか室内では脱いだらいかが？　4