ブルネイ泊地徒然日記7　霧島組放浪記

日記をつけるフラタ提督@放浪中 @Adm_FS_TaClass

AL/MI両作戦の成功を祝して、居酒屋鳳翔にて祝賀会が催されました。久々の大宴会です。場所を陸から移した居酒屋鳳翔は、元の倍以上に広さを増し、全艦娘が入って暴れてることができるくらいにはスペースがあります。だからといって本当に暴れられると困りますが。 #霧島組放浪記

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宴会が始まり数時間、そろそろ駆逐艦娘たちのなかには眠たくなってくるのも多く、一旦そんな娘らを帰そうという運びになったあたりで、霧島がおもむろに立ち上がり、居酒屋鳳翔の座敷席の真ん中でパァンと一つ、柏手を打ちました。一瞬にして全員がそちらに注目します。 #霧島組放浪記

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百数十名の注目の中、霧島は落ち着いた声で話し始めました。「えー、皆知っての通り、明後日をもって私達はこの単冠を去り、放浪と反逆の航路につくわ。目的については言わずともわかると思うけど……簡単にいえば、長生きするためよ。そのために私達は、旅に出るの」 #霧島組放浪記

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「もし私達が生きている間にこの戦争が終われば、当然、私達全人類は抹殺されるわ。元々、妖精さんが一回滅んだ人間を戦わせるためだけに蘇らせたんだから、当たり前よ。そしてもし、戦争が続いていても、近いうちに全ての艦娘は次世代のそれに代替される。旧型はやっぱり解体よ」 #霧島組放浪記

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「じゃあ生きるにはどうするべきか、って言われたら、それは簡単。戦えばいいのよ。敵と、深海棲艦と戦っている内、戦える内は私達の存在意義は消えない。敵が居なくとも、本営を敵にしてしまえばいい。私達の存在を侵そうとする全てと戦えばいいの。そうすれば、私達は生きていける」 #霧島組放浪記

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「命を永らえるには、常に命をかけ続けなければいけない……兵器にはお誂え向きの一生ね。だから、私は旅に出ることにしたの。私達を取り囲むこの世界に喧嘩を売って、それを糧に生きていくために。私達が永久にその存在を保つために。次の戦いのために。その次の戦いのために」 #霧島組放浪記

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「そこで、まずはこれから先の私達の行き先を決めるわ。もちろん皆の意見を擦り合わせて、落ち着ける所を見つけて、ね。意見がある人はいるかしら？」霧島がそう言うと、艦娘たちの中からポツポツと手が挙がり、各々が希望する行き先と避けたい場所を宣言し始めました。 #霧島組放浪記

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艦娘たちの意見を総括した所、我々の行き先はある潜水艦娘の希望が通り、「パナマ運河」に決定しました。何でだ。 #霧島組放浪記

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MI作戦完了から数日。いよいよ私達が旅立つ日が来ました。最初の目的地はパナマ運河、ひいてはそれを通り抜けた先にあるカリブ海。冒険にはもってこいの海域です。必要な物資だとかを補給して、船出はもうすぐです。艦橋から単冠の泊地を見下ろしていると、艦内放送がかかりました。 #霧島組放浪記

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『あーあー。マイク音量大丈夫……？チェック、1、2……よし』霧島です。『本日晴朗なれども波高し……っていうのは司令に譲るとして、出港にあたって私が私が言いたいことはもう言ってしまったから、この放送にも特に意味は無いわ。でもまあ、気分よ気分』 #霧島組放浪記

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軽い口調の霧島の声に混じって、榛名がクスクスと笑う声が聞こえました。私の傍らでも大和がやまとと笑い合っています。きっと船内の至る所で艦娘たちも同じように笑っていることでしょう。『さあ、抜錨よ！この船が港を離れるとき、私達は裏切り者となるわ！』 #霧島組放浪記

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単冠を発って数日。私達はミッドウェーから更に西、ハワイ諸島に寄港し、しばしのバカンスを満喫し、同時に太平洋の東西を繋ぐ要であるこの海域で、輸送船を襲撃したりして資源を確保しています。割合としては2：8くらいで。 #霧島組放浪記

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出撃(対深海棲艦戦)も遠征(海賊行為)もない艦娘たちは、水着姿でハワイのビーチを堪能しています。大和が私に用意したのがセーラー服の上と黒いブーメランパンツだったんですが、これはどう反応すべきなんでしょう。我ながら完璧に戦艦タ級です。 #霧島組放浪記

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さっき砂浜で転んだ吹雪を白雪と磯波が引きずってどっかにつれていったし、競泳水着の熊野を見て笑顔な鈴谷はなぜか鋏を持ってるし、しおいとイクは全裸だし、日向と扶桑は人目はばからないし、大和はセクシー系だし私はどうすればいいんでしょうね？ #霧島組放浪記

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あ、やまとを見る長門の目が完全に犯罪者のそれだったので縛っておきました。 #霧島組放浪記

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霧島組の性奴隷と化した大淀が本営に虚偽の報告を計上しているため、西側の妖精さんも私達には好意的に接してくれます。おかげで快適なバカンスです。タ級コスチュームにもすっかり慣れてしまいました。常夏のリゾートっていいですね。周辺海域は敵領ですが。 #霧島組放浪記

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ゆったりとした休暇を過ごしている中、試しにとやまとに大型建造をやらせて、大和と見守っていたところ、かねてより狙っていたあの艦娘がやって来ました。「フッ、随分待たせたようだな……大和型戦艦二番艦、武蔵、参……る……？」建造ドックから出てきた武蔵は怪訝そうな顔でした。 #霧島組放浪記

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どうした？「あ、いや、その、だな……いきなり目の前に深海棲艦がいるのと、小さい大和とさらに小さい大和がいる状況に、少しばかり驚いてしまってな……」そうか。それはしかたないな。私はここの提督だ。そしてこの大和は私の妻、そっちのやまとは娘だ。 「お、おぉ……なるほど…」#霧島組放浪記

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「提督は随分と武蔵のことを待っていたのですよ」大和が武蔵に歩み寄りました。「そうか……それは何とも」「本当に、本当に心待ちにしていて……何やら不思議な儀式をしてみたり、寝言でも武蔵が出ないって魘されたり、次の娘は武蔵になるかなって二人で相談したり……」「お、おう」 #霧島組放浪記

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しかしこうして武蔵をマジマジと見てみると、本当に大和の姉妹なのか気になってしょうがないですね。褐色の肌に筋肉質な肢体、武人然とした面構え、そしてなにより2mをゆうに上回るであろう長身。遺伝的に姉妹関係である必要はないでしょうが、少なくとも妹ではない気がします。 #霧島組放浪記

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本当なら明日にはハワイを発って、パナマへの経由地であるタヒチに向かう予定だったのですが、武蔵が「しきしま」の中を歩いているだけで、船内の至る所に頭をぶつけて破壊するため、その補修で出港が遅れています。更に補修をしてくれる妖精さんに大和が土下座して、床もベコベコです #霧島組放浪記

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大和の土下座癖はともかく、武蔵野身長はどうにもできないので本人に注意してもらう他ないです。大和がやまとを肩車してもかなわないとなると、確実に250cmを越えているでしょう。本当にアレは人間なんだろうか。……とそんなことを話題に大和と談笑しています。 #霧島組放浪記

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「確かに、大和が小さすぎるというのは、認めなければいけないかもしれませんが……武蔵だってまだ普通の艦娘ですよ。組長や提督とは違って」そこで私達と比べないでよ……「ふふ。ごめんなさいね。でも、組長に言ったら、『身長くらい気合でどうにでもなる』なんて仰りそうですよね」 #霧島組放浪記

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ああ、確かに言うでしょうね。というか、冗談抜きでたまに霧島が身の丈10ｍを超える巨人に見える時があるから……「大和もです。アレは何なのでしょう。威圧感とか、プレッシャーとかでしょうか……？」気合、なのかな……「是非とも伝授していただきたいものです！」それはやめて #霧島組放浪記

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タヒチへ向かう航路の途中、船の中を見て回ってたら、訓練用にと色々と装甲を分厚くした空間で霧島が手を抜きながら比叡をボコボコにしていました。ついでにその横にはボロボロの武蔵もいます。「あら司令。どうされました」「ヒエーッ！！」振り向きざまの鉄山靠が比叡にキマりました #霧島組放浪記