狭間】けれどそのアドレスを眺めて考える。異研に出入りの心当たり…浅尾哲平は、できれば巻き込みたくない思いがある。発信をやめ、画面を戻す。カードケースを取り出す。その中から、一枚のショップカードを指にとる。
2014-10-01 13:57:51狭間】しゃれたデザインのそれに表示された番号を、端末の画面に打ち込んでゆく。(…喫茶、籠、待…、と、) 月島煌司朗。冬のさなかに出会ったその人物へ向けて、電話を発信する。 @2call_histoire
2014-10-01 14:01:09凛太】丁度店内に居た最後の客を見送ったところで、鳴り渡る電話のコール音が背中をたたいた。予約だろうか、慌てて受話器を取る。
2014-10-01 14:03:39@c_yu_n 凛太】「…お電話ありがとうございます、喫茶籠待です……」 んん、と何時もより幾分かしゃっきり背筋を伸ばして、テンプレートな文面にのせた声を送る。 「えと、ご予約ですかぁ?」
2014-10-01 14:07:00@2call_histoire 狭間】「…?」 相手は一ヶ月以上前に初めて会った人物だ。電話越しでは声も多少変わる…が、最後に妙に間延びした口調に、こんな声だっただろうか、と軽く首を傾げ、 「…っと、月島さん…ですか?」 店自体には間違いない。予約か、という問いに、問いで返す。
2014-10-01 14:10:53@c_yu_n 凛太】「ん…?コジ……あっ、月島の知り合い、ですか…?」 どうやら店の予約というわけではなさそうだ。うっかりいつもの調子に戻りかけ、はっとして改めた。彼の交友関係をそんなに知っている訳でもないが、少年のような電話口の声に多少なりきょとんとする。
2014-10-01 14:15:02@2call_histoire 狭間】「ああ、…えっと、そんなような者です。はざま、と申します…月島さん、今おられますか?」 声は若い。彼の話に聞いた、成人までの後見をしているという相手だろうか。やっぱり別人だ、と納得し、目当ての人物がそこにいるかを問う。
2014-10-01 14:18:18@c_yu_n 凛太】「ハザマさん……少々お待ち、ください…?んと、ちょい奥に居るから…今呼びます…。……コジロー、ねぇデンワ、コジロー宛てなんだけどォ……」 通話口に手をあて、それから奥の調理場へ声をかけた。
2014-10-01 14:25:21@c_yu_n 凛太】つもりが、押さえているのは耳をあてる方だ。後半、呼ぶ声もすっかり筒抜けだろうが、気付いていない。 少しすれば、受話器を受け取って代わるだろう。 月島】「もしもし、あー…ハザマ、 さん…?ですかね?」
2014-10-01 14:27:56@2call_histoire 狭間】(コジロー呼び…) 月島はいくつくらいだったろうか。綺麗に筒抜けてきた声に、まあ仲がいいのだろう、と思いつつ、電話のこちらで片眉をちょっと下げ、反対の眉を上げる。
2014-10-01 14:28:18@2call_histoire 狭間】「お久しぶりです…っと、あー…、」 ややあって返ってきた声に、疑問符がついているのを聞き取って、一瞬考える。 「…鳥の、出入りの、狭間です…先月の路地で…」 それで通じるだろうか。黒歌鳥からブラックバードと呼びかけるのは、さすがにやめておく。
2014-10-01 14:30:58@c_yu_n 月島】「おぉ!あの時の少年か!」 ほうと思い出して、第一声よりもスッと声色が明るくなる。ひと月程前に会ったきりだが、はっきりと思い出した。此処にかけてきたということは、あの日手渡したカードを見てだろうか。
2014-10-01 14:35:17@2call_histoire 狭間】「どうも、ご無沙汰してます。…いまお時間、大丈夫ですか?」 ぱっと思い出してくれたような声音にホッとしながらまずは短く訊ね、
2014-10-01 14:37:53@2call_histoire 狭間】「……『特殊な管理』についての話題って、お電話でお話ししても大丈夫ですか?」 前回聞いた名前、『特別管理室』からは、多少なりともズレた言葉を選択する。そのものズバリの名前を出すよりは、まだ幾分かマシだろう。相手の反応を窺う。
2014-10-01 14:45:59@2call_histoire 狭間】あるいは可能ならば、やろうと思えばできると聞いた『盗聴避け』をかけたりは、してもらえないかな、とも思いながら。 (……、) しかし難しいようなら、あらためてこちらから向こうに出向こうか。
2014-10-01 14:51:50@c_yu_n 月島】「……! …どうやら、何かお困りなのかな?」 言葉を変えて訊かれたそれは、きっと今所属している其処の事だろう。彼がそんな所に興味…もとい、何か知りたい事があるということはつまりそういう事だろう。割合、確信しているような口調で返す。
2014-10-01 14:54:09@c_yu_n 月島】「少し待ってくれるか、店を閉めよう」 言って、ジェスチャーだけで凛太を呼ぶ。店頭の看板を下げて、序でに“閉めて”きて貰おう。
2014-10-01 14:54:21@2call_histoire 狭間】「ありがとございます、」 了承ととって、電話のこちらでぺこりと頭を下げながら、言われたとおりしばし待つ。その間に、話す内容を脳内で纏めてみる。
2014-10-01 14:56:10@c_yu_n 月島】待って貰う間に、店と、それから話している電話に言霊をかけるよう伝えた。煉瓦造りの外装はそのまま扉を隠し、通行人からはただの壁にしか見えない。興味をひく者もないだろう。続けて電話も二人以外には、聞こうとしてもツーツーと終話音のほかには何も聞こえなくなる。
2014-10-01 15:03:15@c_yu_n 月島】受話器の少し向こうから、いいよぉと間延びした声がわずかに届く。改めて、声を送ろう。 「待たせたね。さぁ、話を聞こう」
2014-10-01 15:03:24@2call_histoire 狭間】ありがとございます、と再度礼を口にしてから、早速用件に入る。 「ええとですね。…おそらく攫われた…カタチに、なるのかな? 異研に、たぶん被験体として居るらしい、っていう人物を、探したがってるやつがいるんですが…、」 段落の間を意識して切り、→
2014-10-01 15:05:12@2call_histoire →相手に理解してもらおうと、努めてゆっくり口にする。 「その、被験体になってる人物を探してるやつに、会ってもらうことは…できますか?」 問う。 「実際にその人物に繋がらないにしても…、研究課について、教えられる部分だけでも話してやってもらえたら、→
2014-10-01 15:06:07