重量感と鋼鉄感をスーパーマンに演出するための技法

0
It happens sometimes @ElementaryGard

以前、こんなスーパーマン論を綴りました。映画の編集技法の視点から。togetter.com/li/716173

2014-10-04 18:54:37
It happens sometimes @ElementaryGard

デイリープラネット社の屋上ヘリポートから社のヘリが離陸トラブル。屋上の端に辛うじて引っかかっている。それがとうとう支えきれなくなる。鉄柱が折れる。 pic.twitter.com/nTR8XwuJWR

2014-10-04 18:58:45
拡大
It happens sometimes @ElementaryGard

これは屋上の内側から。向こう側にヘリの機体。つまり向こう側は絶壁。下はがら空き。道路が広がる。 pic.twitter.com/4jXfazEbQM

2014-10-04 19:00:20
拡大
It happens sometimes @ElementaryGard

パイプの根本がコンクリートごと外れてしまうところをアップで挟み込む。こっち向きにパイプが抜ける。つまり向こう側にヘリの機体があって、そしてこっち側にあるパイプの根本が公園のシーソーの原理で浮いてしまうわけです。 pic.twitter.com/bpA2pOlhsB

2014-10-04 19:03:28
拡大
It happens sometimes @ElementaryGard

パイプが折れる、抜けるところを三カットかけて見せる。これがヘリの重量感を強調するためであることは先に論じたとおりです。

2014-10-04 19:04:30
It happens sometimes @ElementaryGard

パイプがヘリの重量を支えきれず折れる、抜ける様をじっくり三つのアングルで挟んだことで、このヘリ落下開始のカットに重量感がでます。試しにパイプが屈するカットを一つに削ってみてください。この落下開始の絵が軽くなってしまいます。

2014-10-04 19:06:54
It happens sometimes @ElementaryGard

ヘリがカメラ目線で落ちてきます。もっと手前まで来ます。 pic.twitter.com/ZgDetkr5vC

2014-10-04 19:10:10
拡大
It happens sometimes @ElementaryGard

スーパーマン、こちら(つまり垂直上向き)に高速接近。 pic.twitter.com/z5K4ivuvwI

2014-10-04 19:11:54
拡大
It happens sometimes @ElementaryGard

ここ、先ほどのパイプが折れるカットと係り結び関係だと気が付きますか。 pic.twitter.com/kGZXLCZ2jn

2014-10-04 19:13:54
拡大
It happens sometimes @ElementaryGard

鉄のパイプでも折れてしまうほどの重量物が、空から落ちてくるのを、何と素手でつかみ取ってしまう…こういう手順を踏んで「鋼鉄の男」がリアルに表現されているのです。

2014-10-04 19:15:54
It happens sometimes @ElementaryGard

「鋼鉄の男」というか「怪力の男」ですねここでは。

2014-10-04 19:16:27
It happens sometimes @ElementaryGard

そうかスーパーマンがヘリを空中キャッチするシーンが、荒唐無稽なのに体感を刺激されるのは、『カリ城』の軽自動車崖上りと同じなんだ!

2014-10-04 20:38:33
It happens sometimes @ElementaryGard

Superman Returns - Airplane Rescue FULL HD: youtu.be/-7LwYWinYdQ 2006年版から。1978年版のヘリ空中キャッチを意識してより派手になっていますが体感が欠落。野球場キャッチに多少あるぐらい。

2014-10-04 20:48:51
拡大
It happens sometimes @ElementaryGard

墜落機のなかでロイスが無重力状態からいきなり放り出されて機内のあちこちに飛ばされぶつかる。あれで無傷なのを笑いに昇華するのはやはり強引。おかげでドラマが軽くなってしまった。

2014-10-04 20:53:06