altana
@altana
左手は後ろから彼女の柔らかい重さを支えてやり、初め腫れ物に触れそうな動きだった右手のスポンジは、もうただのものを扱うように無遠慮なやり方で、彼女の体を洗ってやるのだった。鏡の中の彼女は蒸気でぼやけてしまって、ただ肌色のかたまりが蠢いているだけのように見えた。 #twnovel
2010-11-13 03:28:35
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彼女がどれだけ自分が触れても人形のようにぐったりして体重を預けてくるのを感じた時に、初めて乳房に触れた時の震えるような官能が、波のようにひいていって、代わりにその自分のものとは異なる肉体に対する純粋な興味が沸いてくるのだった。 #twnovel
2010-11-13 03:36:17
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椅子に座らせた彼女の前に回り込むと、太股を持ち上げて、足の裏のすべすべしているのをくすぐるように擦ったけれども、彼女は口をあんぐりと開けて、目玉を明後日の方に向けている。口を大きく開けている女というのが思いの外異形であることをこの仕事について初めて知った。 #twnovel
2010-11-13 03:49:07
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顎を掴んで口の中にブラシを入れてやる。涎が歯磨き粉の白に混ざって次から次へと垂れてきて、掌を伝って首から背中の方に流れて一つの筋になって体を流れていくのが、動物であることを否定された証のように思えたのだった。肉の生えた植物のようであった。 #twnovel
2010-11-13 04:03:54
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洗面器に手を入れて温度を確認してやった後、ぬるま湯を女にかけてやる。やせっぽっちの背中に背骨が小さな尻の方まで走っている。長い髪の毛が貼りついているのがお湯のひとかけふたかけするごとに徐々に滑って、最後にはどこかへ消えていく。 #twnovel
2010-11-13 05:35:02