時代性の再現と当時のカラーフィルム

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ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

コダクロームの写真を探してたらあー...っていう気分になりました... pic.twitter.com/9MKtSL3cbS

2014-10-08 00:19:26
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ぼろ太@C103 日曜日 東地区 “シ” ブロック 02b @futaba_AFB

コダクロームのシャドウがドスンと落ちた色合いってある意味ではファンタジーなんですけども、50-60s年代の雰囲気を出すある意味一番リアルな色合いってこの色ですよねぇ pic.twitter.com/PA6uiqnxob

2014-10-08 00:29:49
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日野カツヒコ @hino_katuhiko

@futaba_AFB @Jagdchiha コダクローム64もこの写真に通じるシャドウの重さ、鉛色になる渋めな発色などまるでモノクロフィルムのような質感のフィルムでした。

2014-10-08 04:06:51
日野カツヒコ @hino_katuhiko

@Jagdchiha 終戦のエンペラーは特に厚木にマッカーサーが降り立つシーンは当時のコダクロームの色調を再現していて必見ですぞ!

2014-10-08 04:10:19
JagdChiha 〄 次元不可能性撹拌機 @Jagdchiha

@hino_katuhiko 今こんな色を出すフィルムって無いんですか…

2014-10-08 04:12:13
日野カツヒコ @hino_katuhiko

@Jagdchiha スライドそのままでコダクロームみたいなリバーサルはちょっと無いと思います。あと当時のコダクロームは退色も含めて青みが強いようですね。

2014-10-08 04:14:26
JagdChiha 〄 次元不可能性撹拌機 @Jagdchiha

@hino_katuhiko フィルム文化がなくなるって割と切実な問題ですねえ…

2014-10-08 04:15:57
日野カツヒコ @hino_katuhiko

カラーフィルムについての知見は素人も同然ですが映画において時代性を再現するため実際の色調でなくフィルムに残された、補完された記憶の色調を再現することで記憶の中のリアリティを意図したと思える作品があります。 続・三丁目の夕日と終戦のエンペラーはどちらもあるフィルムを再現しています

2014-10-08 04:27:15
日野カツヒコ @hino_katuhiko

両作での色調の違いとは国産カラーフィルムとコダクロームの差と言えます。 三丁目の夕日では黄色系、終戦のエンペラーでは青系とどちらもフィルムの退色も含めて当時の写真の色を参考に色調の設計を行っている事が読み取れます。

2014-10-08 04:44:36
日野カツヒコ @hino_katuhiko

両作品ではその色調設計ともいえるカラーバランスのコントロールを特に時代性を示す印象的なシーンで効果的に用いられます。三丁目では上野駅などの失われた東京の光景。終戦のエンペラーではマッカーサーが厚木に降り立つシーンでそれに当たります。

2014-10-08 04:47:26
日野カツヒコ @hino_katuhiko

三丁目では黄色系の暖色のある色調を再現しています。これは1950年代後半にフジフィルムとコニカで市販が開始されたカラーネガフィルムの色調を再現している可能性があります。一般販売された国産カラーフィルムの先鞭は1941年の小西六(コニカ)のさくら天然色フィルムが最初になります。

2014-10-08 04:53:29
日野カツヒコ @hino_katuhiko

最初のさくら天然色フィルムは米・コダック社のコダクロームの外式リバーサルを参考に開発されました。一方の富士写真フィルムが1948年に販売を開始したフジカラーフィルムも外式リバーサルフィルムでした。 国産最初期のスチル用カラーフィルはこの外式リバーサルフィルムで始まったと言えます。

2014-10-08 05:00:42
日野カツヒコ @hino_katuhiko

戦後、映画の分野ではカラー撮影のフィルムにはカラーネガ方式に利点があり、スチルカメラ用フィルムに先行する形でカラーネガの国産化が進んで行きました。三丁目の時点でリバーサルとネガ、どちらが普及していたのかは分かりません。いずれであれ、国産カラー写真の多くは暖色系が多いようです。

2014-10-08 05:08:09
日野カツヒコ @hino_katuhiko

さて、終戦のエンペラーの青色の冷色系の再現はコダクロームの色調の再現と言えます。1935年に発売された外式リバーサルのコダクローム、1936年に独アグファ社より内式リバーサルのアグファカラー・ノイを登場させました。両フィルムは二次大戦で双方のカラーフィルムとして重宝されました。

2014-10-08 05:17:49
日野カツヒコ @hino_katuhiko

そのため1945年、日本へやってきた米軍の官民合わせた大量の報道班員たちはコダクロームで敗戦日本の光景をカラーで収めてゆきます。その写真集をなどから写真の多くは青みの強い傾向があります。フィルムの退色によるものかのかオリジナルの発色なのかを比較できる資料を持っておりません。

2014-10-08 05:28:34
日野カツヒコ @hino_katuhiko

少なくとも、現存する写真の多くは青みの強い、戦前から戦後のコダクロームの特徴ともいえる色調を示しています。終戦のエンペラーの厚木に降り立つマッカーサーのシーンはまさに当時のコダクロームの色調を再現しているのです。

2014-10-08 05:31:54
日野カツヒコ @hino_katuhiko

余談ですが、かつゆー氏のクラカメ少女で私が担当したコンタックスⅡのイラストは当時のコダカラーの色調を再現したつもりです。 気が付かれた人はえらい!? shop.comiczin.jp/products/detai…

2014-10-08 05:37:24
榛名@復員兵 @Haruna

アグファのカラーは赤が強いって聞くけどあれはネガだけですかね

2014-10-08 05:48:44
日野カツヒコ @hino_katuhiko

@Haruna エンド・オブ・カンプという敗戦直前のドイツ軍の写真集で45年春にた撤退するドイツ軍の縦列を映したカラー写真が収録されております。これが非常に保存状態の良いフィルムだったようで偏りの少ない鮮明な色調から、おそらくアグファカラー・ノイのリバーサルと推測しております。

2014-10-08 05:52:40