劉度が艦これに挑戦するようです　１０－１２月号

劉度 @arther456

「不知火、ピザって十回言ってみて」「ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ」「じゃあこれは？」「プリッ……！？」「っしゃあ！」「沈めっ、沈めっ！」「グワーッ！指グワーッ！」#艦これ航海日誌 pic.twitter.com/5jSLnRxVav

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クリスマスが今年もやってくる。サンタクロースもやってくる、はずだ。去年のサンタは大西洋でイギリス軍に捕まるという肩透かしをやらかしたため、今年のサンタはもっと頑張って欲しいところだ。それはともかく、提督は今、酒の仕入れに奔走していた。#艦これ航海日誌

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「てーとくぅ、こんなんじゃ足りないよー？去年よりもメンツが増えたんだからさぁ」「アドミラァァァル！クリスマス用のビールがもう無くなったんだけど！？」ビスマルクが空のジョッキを振り回す。「クリスマス用をもう飲んでるんじゃないよ！？」#艦これ航海日誌

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「ああ畜生、どこも在庫がゼロだ……」流石の提督の人脈も、クリスマス２日前に大量のビールを仕入れられるほど強力ではなかった。このままでは飲兵衛どもの暴れクリスマスになってしまう。だがその時。「ちわー！ご注文のビールお持ちしましたー！」「えっ？」#艦これ航海日誌

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窓の外を見ると、金髪の少女がいた。その傍らにはビール樽が満載されたリヤカーがある。「重巡洋艦プリンツ・オイゲン、着任しました！こちらはお土産の黒ビールです！」「マジかよ本場の「「ヒャッハー！酒だー！」」飲兵衛どもがビール樽にゾンビめいて殺到する。#艦これ航海日誌

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「ええと、プリンツ・オイゲンってことはドイツ艦？」「はい！スーパーアイドル・ビスマルクお姉さまがいらっしゃると聞いて、日本行きを志願いたしました！これから宜しくお願いします！」ビールゾンビたちに囲まれながらも、オイゲンは屈託なく笑う。強い子だな、と提督は思った。#艦これ航海日誌

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駆逐艦たちが寝静まったイヴの夜。鎮守府ではプレゼント配布部隊が動き出した。隠密戦闘ならお手の物の憲兵とくマリンコ（海兵隊）の秘密特訓を受けた艦娘たちが、密かに幼い駆逐艦たちの枕元にプレゼントを設置していく。艦隊戦とはまた違う緊張感が張り詰めていた。#艦これ航海日誌

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『提督、こちら金剛デース。綾波型のPresentは配ったヨー』『不知火です。SCPにラリアットされた五十鈴さんを回収しました。代わりにプレゼントを配ります』粛々と、粛々とプレゼントが配られていく。「そろそろウチらの出番やな」サンタコスの龍驤が、提督に声をかけた。#艦これ航海日誌

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「おう。いよいよ私ら、プラモ組の出番か」提督と龍驤が配るのはプラモデル。清霜希望の1/700大和や、ほっぽちゃんの1/32零戦、島風の2/1超特大連装砲ちゃんなど、取り扱い注意なものばかりだ。「行くぞっ」補償の目を掻い潜り、駆逐艦寮に潜入。二手に別れる。#艦これ航海日誌

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「さて、まずは春雨の麻婆春雨型スマホスタンドを……」「む。提督よ、こんな時間にどうした？」「ひゅいっ！？」いきなり声をかけてきたのは、磯風だ。「あ、ああ。胸騒ぎがして、何か眠れなくてね……見回りしてた」「そうか、奇遇だな。私も眠れなくて鍛錬をしていた所だ」#艦これ航海日誌

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つい誤魔化してしまったが、磯風ならサンタ真実を知っているだろう。見つかっても問題はなかった。「うん。汗は流してから寝なさいよ。クリスマスに風邪引いたらカッコ悪いぞ？」「そうだな、すまなかった。サンタさんに怒られたら大変だな」「えっ……！？」「どうした？」#艦これ航海日誌

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磯風が、物凄い純粋な目を向けてくる。艦霊は日本海軍屈指の武勲艦。艦娘もそれに負けない威風堂々たる少女で、時には重巡もかくやというリーダーシップを見せる。そんな少女がサンタさんを信じているとは。「反則だろう……！」「提督？大丈夫か？」「い、いや、なんでもない！」#艦これ航海日誌

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「そうか。では私は部屋に戻るぞ。提督も早く寝るんだぞ」堂々とした足取りで、磯風が去っていく。「金剛、磯風のプレゼントって分かる？」『磯風？キリクマデース』「ぐうかわっ」その断末魔と共に、提督は血を吐いた。『提督？どうしたんデース？提督！？テートクゥーッ！！』#艦これ航海日誌

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「メエーーー」「めえええええ」朝から港湾棲姫と北方棲姫が鳴いている。「何してんの」「来年に備えて羊の鳴き真似」「まねっこ！」確かに二人とも白くて角は生えているが。「それは山羊です」「( ﾟдﾟ)」「( ﾟдﾟ)」「そんな顔しない」#艦これ航海日誌

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「ハァ？何よこの部屋！クリスマスの飾りを片付ける前に年越しの準備してるの？ありえないんだけど！大掃除って言うからわざわざ着替えて準備してきたのに、何で余計に散らかしてるの？このクソ提督！」ほんとごめん。#艦これ航海日誌 pic.twitter.com/pA4iyzd3SZ

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「ビスマルクお姉様ー」「うん？」今日のプリンツオイゲンは三つ編みである。「あら、可愛いわね。どうしたの？」「えへへー。提督に結って貰ったんです！似合ってます？」オイゲンが動き回る度に、三つ編みがぴょこぴょこ動く。確かに可愛い。「いいんじゃないかしら」「やったあ！」#艦これ航海日誌

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「ザッケンナコラー！」「スッゾオラー！」「アイエエエ！」一方その頃、執務室では提督が主だった艦娘たちに囲んで棒で叩かれていた！「ほんの出来心だったんだ！すまぬ！すまぬ！」「いいえ提督。今回は徹底的に反省してもらいます。ご安心を。指は後１６本残ってます」「足も！？」#艦これ航海日誌

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「まさかと思ったけど、本当にやるとはね！メインヒロインを差し置いて！」「似てなかったからノーカン！ノーカンだよ！」「似てたらどうする気だったの？瑞鶴？瑞鶴みたいにするつもりだったの？」「ちょっと翔鶴姉やっぱ自覚が」「沈め」「グワーッ！右手人差し指グワーッ！」#艦これ航海日誌

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「あの……これは何の騒ぎでありますか？」「ん？ああ、そっか。あきつ丸はあの時いなかったもんねえ。うちの提督、タチの悪いヤンデレの幽霊に取り憑かれてるのよ」隼鷹が猪口を煽りながら語る。「でしたら自分が」「いや、そういう問題じゃないの、うん」「はぁ……？」#艦これ航海日誌