茂木健一郎（@kenichiromogi）さんの連続ツイート第1345回「大失敗が、結果として大成功」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート１３４５回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、二日前に聴いていたラジオのこと。

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毎日、腕立て、腹筋を２００回ずつやる時に、何か耳がさびしいな、と思っていたが、いいアプリを見つけた。 itunes.apple.com/jp/app/british… これ、すぐれもので、イギリスのラジオを、ワンタッチでリアルタイムで聴ける。２００円払うと、広告も消せる。

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それで、主にRadio 4、あるいはWorld serviceを聴いているのだけれども、さすが、ＢＢＣ。内容が充実している。先日も、ブランド宣伝の歴史、みたいなコンテンツで、コカコーラのことをやっていた。１９８５年に、味を変える、というキャンペーンをやって大失敗した話。

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当時、コカコーラはライバルのペプシに追い上げられていたのだそうだ。そこで始まった極秘プロジェクト。社内で開発を進め、ブラインドテストでも圧倒的な高評価。絶対的な自信を持って、新しいコカコーラを発表したところが、アメリカを中心に、消費者の猛然たる反発をくらってしまった。

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最初は、新しいコカコーラの味にそのうちに慣れるだろうと思っていたのが（実際、社内のテストでは絶対的に好評だったわけだから）いつまで経っても反発が止まない。新しいコカコーラを、流しに捨てる消費者のニュースが流れるなど、ＰＲ的なダメージが続いて、ついに、対応を迫られる。

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それまでの伝統的なコカコーラを、「コカコーラ・クラシック」というかたちで復活させることを決定。アメリカでは番組を中断して臨時ニュースとして伝えられたという。そして、「コカコーラ・クラシック」は、いつの間にか元通り「コカコーラ」に。「新しいコカコーラ」は自然消滅するかたちになった。

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これが、歴史に残るＰＲ戦略の大失敗の顛末だが、この「事件」が面白いのは、結果として、「コカコーラ」の人気、神話性が高まって、ライバルのペプシを引き離すことになったということ。つまり、大失敗が、結果として大成功になったわけである。いや、なんか、しみじみ面白いね。

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おおむねそんなことを、ＢＢＣのradio 4は、５分くらいでコンパクトに伝えていました。とても良かったです。スマホを持っている中高生のみなさん、British radios、インストールするといいよ。大人のみなさんも、オススメです。ＢＢＣの報道姿勢、いろいろ参考になります。

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以上、連続ツイート１３４５回、「大失敗が、結果として大成功」をテーマに、７つのツイートをお届けしました。