人狼グルRPGパロ 小説

みゅーさんが人狼グルのRPGパロ書いてくださってるよ!('ω') 【1~5話】
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蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑪ 「たった一人のために他人を傷つけてたんだね、残念ながらここに全部の蝙蝠を配置してるわけじゃないの」 「くそっ…お前許さねえ…っ」 「私一人でやってることじゃないけどね?…あなた、気に入った」 「出て来いよ!汚いぞ!!」 #人狼グルRPGパロ

2014-10-23 20:05:15
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑫ 「私に会いたいなら追いかけてよ。じゃあ、私はもう行くね」 「はっ、ちょっと、おいっ!!」 もう声は聞こえない。 納豆は言われっぱなしの悔しさを感じていた。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-23 20:06:39
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑬ うつむいて唇を噛む納豆に、女剣士は笑顔で話しかける。 「私、カナロアっていうの。あなたと少しお話がしてみたいんだけど、いい?」 To be continued #人狼グルRPGパロ

2014-10-23 20:07:06
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

① とある森の小さな木の家に彼女たちは住んでいる。 村からは少し遠いが、これが彼女たちにとって最適な距離であった。 それは彼女たちが魔術師としてはとても優秀であったにも関わらず、魔術師の最高組織から追い出されていたから。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:00:00
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

② 1人目は禁忌である時魔術の使い手、むつひま。 2人目は魔術回路の変質により、人であり人でなくなった、みゅー。 3人目と4人目は白魔術と黒魔術の使い手、コロコロコとベリ。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:01:12
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

③ 二人は正反対の魔術を行使するものであるが、一緒にいることを選び、組織から追い出されていた。 四人はそれなりに折り合いをつけて生活していた…はずであったのだが。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:01:56
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

④ 「私はやっぱり人間を気遣うことを馬鹿らしく思う。前はそうでもなかったけど、こっちを人以下として見てくるくせに相手を人として見ろと?そんなの無理だよね」 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:02:22
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑤ 「それでも私は人間同士、いつか分かりあえると思うし、分かりあって世界を変えてみたいと思ってる。今の立場じゃ難しいのは分かってるけど…」 ある日、何がきっかけかは知らないが、みゅーとベリが口論を行っていた。 意見自体は悪くないと思う。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:03:35
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑥ だが、それにどれだけ意味があるのか、とコロロとむつは考える。 どうせ、異端魔術師の自分たちの思いなど、誰も汲み取ってはくれないのに。 「ああ、もう、ちょっと頭冷やしに散歩してくる」 勝ち負けは無いが、先に飽きたのはみゅーだった。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:05:03
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑦ 時刻はもう11時を回っている。 魔術師にとって、夜が危険な時間だというわけではないが。 「最近この辺りで人狼が出るらしいから気を付けてね?」 むつは軽く忠告する。 「大丈夫だと思うけど、仲間だって思われるかもしれないし!」 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:05:44
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑧ みゅーはそう言い扉をくぐった。 他の三人も各々、読書など好きなことを始める。 「変死体…ね…」 今朝の新聞を読み返して、コロロが呟いた。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:06:13
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑨ 外は思っていたよりも暗く、周りの色は全て暗い緑色に見える。 森から出ると、月の光が少し強くなった。 村には入らないように周囲を巡回しようと一歩踏み出す。 すると、足元に水の感触を覚えた。 今日、雨は降っていなかったはずだ。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:08:34
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑩ 水たまりは大小が連なり、村の外れの方まで続いている。 「水たまり、好きだからいいけど」 わざと全ての水たまりを踏んで角を曲がった。 「アンタも、人狼…?」 その人には自分と同じ耳と尻尾がある。 だが、違うものが一つ。 その人は野生の眼をしていた。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:09:37
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑪ 「あ、あの…」 なぜ、この異臭に気付かなかったのだろうか。 足を濡らしているのは水ではなく血であったらしい。 目の前の人――人狼は誰かの千切れた腕を持ち、抉り取ったらしい心臓を口に咥えていた。 「人間…魔術師か」 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:10:19
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑫ 言うや否や、人狼は後退していたみゅーの腕を掴んで引き寄せた。 そしてそのまま耳を噛んだ。 一瞬の出来事。 「い、たいっ…」 掴まれた腕も、噛まれた耳も。 「…すごく、味が濃い」 噛みちぎられはしていないものの、傷は深い。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:10:58
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑬ 治癒魔術を使っても、なぜか全く修復されなかった。 多分傷の深さとは関係なく、魔術が何かに阻害されている。 「呪いに耐性があるのか…まあ、多少は効いてるみたいだけど」 「呪い…?」 傷口に何かあるのだろうか。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:11:42
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑭ だが、それよりもこの状況を何とかする方が先だろう。 抵抗するために相手に触れている手に魔力を込める。 「離せっ…!!」 呟いていた術式を隠すように大声をあげて魔術を発動させた。 小規模な爆発は傷こそつけられないものの、引き離すのには十分だ。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:12:04
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑮ 人狼は体勢を立て直そうとして、気付く。 「お前、何をした…!」 「力の半分を抑える魔術をかけただけだよ」 「まあ、そんなもので俺は…っ!?」 目が合う。 それを待っていた。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:12:23
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑯ 「狼には狼を?呪いには呪いを!さようなら!」 相手が目を押さえている間に逃げ出す。 「くそっ…目が、熱くて痛い…」 それは、数日続く呪い。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:12:36
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑰ 「これは治癒魔術じゃなくて何か呪いを解く術が必要ね…」 帰宅したみゅーの耳を見てむつが言う。 もちろん放っておいても徐々に回復するだろう。 「変死体っていうのは呪殺かその他かってのと、死体の部位欠損のせいか…」 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:13:53
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑱ 新聞とみゅーの話を照らし合わせてコロロが推測する。 すると、しばらく無言だったベリが突然口を開く。 「人狼について詳しく知ってるのが私たちだけなら、私たちがそれを倒すべきだと思うんだけど…罪のない人間が巻き込まれるのは、やっぱりつらい…」 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:14:11
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑲ 三人はそれぞれ迷いの表情を浮かべる。 「私は、危険を冒してまで私たちを嫌ってる人間を守る義理は無いと思ってるんだけど…」 みゅーのその言葉より強い意志を持って、ベリは反論する。 「それでも私は助けたい」 #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:15:15
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

⑳ コロロはそれを聞いて頷いた。 「そういうところ、やっぱり好きだな」 認められて、ベリは笑顔になる。 ここにもう一人、"正義の味方"が誕生した瞬間であった。 To be continued #人狼グルRPGパロ

2014-10-24 22:15:36
蒼月 藍依 @auel_ai_blue

『目の前の人――人狼は誰かの千切れた腕を持ち、抉り取ったらしい心臓を口に咥えていた。』 #人狼グルRPGパロ pic.twitter.com/xaMvwlEs8h

2014-10-24 22:19:35
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蒼月 藍依 @auel_ai_blue

① 納豆たちは村へ戻り、カナロアの家にお邪魔していた。 「改めて、私はカナロア。私の隣にいるのはもちさんね」 魔術師の方はもちというらしい。 カナロアの紹介を受けて、もちは軽く会釈する。 納豆もつられて頭を下げた。 #人狼グルRPGパロ

2014-10-25 22:46:44