宮地誕まとめ

宮黒bot @miyakuro_bot

「お、テッちゃん発見！部活帰り？」「高尾君、こんばんは。あれ、今日は緑間君と一緒じゃないんですね」「別にいつも一緒に居るわけじゃないって。そっちだって一人だろ？」「…確かにそれもそうですね、すみません」「いや、別に謝らなくてもいいけどさ。それよりテッちゃん、明日どうすんの？」

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「明日？何の話ですか？」「何とぼけた顔してんの。明日、11日だぜ。宮地サンの誕生日じゃん。やっぱお泊りでもしちゃう感じ？」「あぁ、その事ですか。明日は特に何も約束してませんよ」「え…なんで？宮地サンと喧嘩でもしてんの？」「喧嘩なんてしてませんけど…どうしてそんなに驚くんですか？」

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「だって年に一度の誕生日だぜ？恋人だったら尚更、一緒にお祝いとかするんじゃねぇの？」「ボクもできればそうしたかったんですけど、放課後は部活もありますし、宮地さんもバイトが入っているらしくて……。平日じゃお泊りも難しいですし、週末に改めてお祝いしようって事になったんです」

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「じゃあ明日は本当に何も無しなんだ？」「はい。夜になったらお祝いの電話はしようと思ってますけど」「プレゼントは？何渡すか決めた？」「いえ、実はまだ決まってなくて…。週末までに何か探すつもりです。宮地さん、普段から欲しい物とかあまり口にしないので中々良いものが思いつかなくて」

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「…テッちゃんってさ、宮地サンの部屋の鍵、持ってなかったっけ？」「持ってますけど…それが何か？」「だったらさ、やっぱり明日は宮地サンの所行った方が良いんじゃね？バイトから帰ってきて部屋にテッちゃんが居たら、あの人どんなプレゼント渡すよりも喜ぶと思うぜ？サプライズして来いって」

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「でも…週末にお祝いしようって決めたのに、急に押し掛けたら迷惑かもしれないじゃないですか」「宮地サンに留守中は勝手に上がり込むなとか言われてんの？」「いえ、好きな時に来て好きに入っていいって言われてますけど……」「だったら遠慮する事ないって。料理でも作って待っててあげなよ」

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「料理……それ、ただの迷惑じゃないですか？」「なんで？帰ったら恋人が料理作って待ってるんだぜ。オレだったらすげぇ嬉しいけど」「ボク、宮地さんが喜ぶような美味しい料理を作る自信なんて無いですよ？」「テッちゃんが作った事に意味があんの！愛が籠ってればそれでいいんだって！」

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「……じゃあ明日、部活が終わったら高尾君も一緒に来てくれますか？」「え、オレ？」「はい。一人で慣れない料理なんてして火事でも起こしたら大変ですし。高尾君、器用そうじゃないですか。手は出さなくていいので、隣でアドバイスとか監視とかしていてくれると助かるんですが」

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「まぁ不器用では無いけどさ……料理の事なら火神に頼んだ方がいいんじゃないの？」「宮地さんの部屋に火神君を連れ込めと？さすがのボクもそれはまずいって分かります。せっかくの誕生日に宮地さんを怒らせるような真似はしたくないです」「いや、オレを連れ込むのも結構まずいと思うんだけど…」

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「高尾君は宮地さんの後輩でしょう？一緒にお祝いしても別におかしくないと思うんですけど」「あー…うん、じゃあ真ちゃんも呼ぼう」「緑間君もですか？」「一人だけ仲間外れにしたら可哀想っしょ？それに、三人だったら多分怒られないと思うんだよね」「……？よく分からないけど、分かりました」

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「じゃあ明日、部活終わったら集合って事で。真ちゃんは意地でも引っ張ってくるから、テッちゃんはそれまでに何作るか考えといて」「はい、了解です」「あ、分かってると思うけど、この事は宮地サンには内緒な？言っちゃったらサプライズの意味無いし」「分かりました。明日はよろしくお願いします」

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「火神君、今日の夕ご飯は何の予定ですか？」「夕飯？なんだよ急に」「いえ、参考までに聞いておこうと思って」「何って言われてもな…。いつも冷蔵庫の中にあるもんで適当に作ってるだけだし」「……なんですかその発言。女子力半端ないんですけど。とてもじゃないけど参考になりません」

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「なんで急に夕飯の事なんか聞いてきたんだよ？」「実は今日、宮地さんの誕生日なんです」「へぇ…誕生日か」「部活が終わったら宮地さんの家に行ってご飯を作る事になってるんですけど、何を作ったらいいかなって」「そんなの本人に何が食べたいか聞けばいい話だろ」「驚かせたいから内緒なんです」

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「ボクにも作れそうで美味しい料理、何かありませんか？」「お前、ゆで卵以外の料理作れんのかよ」「大丈夫です。高尾君たちも横で見ていてくれる予定ですし、レシピさえあればなんとかなりますよ」「慣れないもん作って失敗したら元も子もねぇしな……カレーとかシチューとかで良いんじゃねぇの？」

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「カレー…シチュー……いくらなんでも手抜きすぎません？」「お前の料理の腕考えたら妥当だろ。誕生日に食べる料理っぽくはねぇけど、身体もあったまるし悪くは無いと思うぞ。一人暮らししてんならどっちもあんまり作らないだろうしな」「そうなんですか？」「ああいうのは作り過ぎちまうんだよ」

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「何食も同じもん食べると飽きるし、作る手間と時間考えたら外で食うかレトルト温める方が楽だしな。まぁ俺は一度にガッツリ食うから困らねぇけど」「なるほど…参考になります。外食やレトルトの事も考えるとシチューの方が食べる機会は少なそうですよね。火神君、シチューのレシピ分かりますか？」

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「…高尾、黒子はまだか」「一度家に戻ってから来るって言ってたからなぁ。そろそろ来ると思うけど…あ、ほら来た」「高尾君、緑間君。すみません、お待たせしました」「ふん、遅いのだよ」「『遅いから心配したのだよ。一分一秒でも早くお前に会いたかったのだよ』って素直に言えよなー」「高尾ぉ！」

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「何作るか決めてきた？」「はい。シチューにしようかと思って」「シチュー？なんか意外な選択肢だね」「一人暮らしだとあまり作らないって火神君に聞いたので。ついでにハンバーグのレシピも教えて貰いました」「シチューにハンバーグ…お前に作れるのか？」「緑間君にだけは言われたくありません」

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「四人分となると材料も多めに買わないとですよね」「あ、オレと真ちゃんの分はいいから二人分でいいぜ」「二人とも食べて行かないんですか？」「料理完成したら邪魔にならない内にさっさと退散するから。長居したら宮地サンのご機嫌損ねそうだしね。みんなでワイワイ祝うのはまた今度にしようぜ」

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「――次、野菜は乱切りだってさ」「乱切り…こうでしょうか…」「お前の手つきは見ていて危なっかしいのだよ。貸せ、俺が手本を見せてやる」「遠慮しておきます。君、お手本見せられるほど料理得意じゃないでしょう。変な口出ししてこないでハンバーグが焦げないか見張っててください」「ぐっ…！」

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「高尾君、緑間君、毒見……じゃない、味見お願いします」「縁起でもない言い方をするんじゃないのだよ…」「どうですか？変な味じゃないですか？」「……まぁ、悪くは無いな。火もしっかり通っているのだよ」「そこは素直に美味いって言おうぜ…。テッちゃん、シチューもすげぇ美味いよ」

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「そういや宮地サンのバイトが終わるのって何時ぐらいなの？」「確か22時頃だったと思いますけど…」「あと2時間ぐらいか。じゃあ一足先にオレたちは帰るかなー」「え、本当に食べて行かないんですか？」「うん、名残惜しいけど今日はこのまま撤退するわ。今度はそれ、オレの為に作ってね」

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「――高尾、お前にしては随分あっさりと引き下がったな。なんだかんだと理由を付けて最後まで居座る気だと思っていたのだよ」「それも考えたけど、調子に乗り過ぎると後々困りそうだし」「後々…？」「だってほら、オレの誕生日ももうすぐだし。テッちゃんと接触禁止とか言われたら嫌じゃん？」

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「お前というヤツは……そんな事を考えていると知られたら接触どころか連絡すら禁止されるのだよ」「やだなぁ、真ちゃんが告げ口しなきゃ大丈夫だって！…あ、やばい。オレ大事な事やり残してきちゃった。真ちゃん先に帰ってて！」「おい、高尾…！……まったく、騒がしいヤツなのだよ……」

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「あれ…高尾君？何か忘れ物ですか？」「あぁうん、そんな所。最後の仕上げを忘れててさ」「最後の仕上げ…？」「テッちゃん、宮地サンの服ってどこにしまってあるか分かる？秀徳のジャージとかでもいいんだけど」「服ならそこのクローゼットの中ですよ。秀徳のジャージは多分実家だと思いますけど…」