宮地誕まとめ

宮黒bot @miyakuro_bot

「さんきゅー…お、あった。ここはスタンダードに長袖白シャツでいいかな」「…何の話ですか？」「とりあえずテッちゃんは今の服脱いでこれに着替えて」「着替えるって…それ宮地さんのですよ？」「だからいいんじゃん。ほら、脱いで。悪いようにはしないからさ。これも宮地サンを喜ばせる為だから！」

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「着ましたけど…これで宮地さんが喜んでくれるんですか？」「そりゃあもう。ところでテッちゃん、トイレ我慢とかしてない？」「トイレですか…？それならさっき済ませましたけど、なんでそんな事――っ、高尾君、何するんですか…！」「ちょ、暴れんなって。そんなきつく縛ったりしないからさ」

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「なんで手首を縛る必要があるんですか！はやく解いてください！」「いや、疲れて帰ってきた所に彼シャツで縛られてるテッちゃんが居たら宮地サン興奮するかなーって。ほら、プレゼントはボクです的な」「興奮するわけないでしょう。馬鹿な事言って無いで――」「はい次目隠しね」「ち、ちょっと…！」

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「……テッちゃん、なにその恰好。滅茶苦茶エロいんですけど」「君がやったんでしょう！もう、いい加減にしないと怒りますよ。宮地さんが帰ってくる前にはやく解いてください」「あ、ズボン脱いだらもっとエロくなるんじゃね？ちょっと脱がすね」「っ、高尾君！人の話を聞け…っ！！」

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「……最悪です。最低です。後で覚えてろ。ボク、訴えたら勝てますからね」「そんな物騒な事言うなって。さて、我ながらいい仕事したし、そろそろ帰ろっかな」「…君、本当にこのままボクを放置して帰るつもりですか…？」「だってサプライズだし。大丈夫、寒くないように暖房も強めにしとくからさ」

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「なんだこのメール。プレゼントが家で待ってる……？」　p.twipple.jp/qYGId

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「（電気も暖房も付いてる…？）黒子、来てるのか？」「……っ、宮地さん、宮地さんですよね？助けてください…！！」「……？助けるってどういう……おまっ、なんだよその恰好！？」「いいからはやく解いてください！はやく！」「ち、ちょっと待ってろ。すぐ解くから…！！」

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「――ほら、ホットココア。熱いから気を付けろよ」「…ありがとうございます。帰宅早々お騒がせしてしまってすみません」「や、まぁ…驚いたけど。何がどうしてあんな事になったんだよ」「だいたい高尾君のせいです。というか全部高尾君のせいです」「その説明だけでなんとなく分かった気がするわ…」

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「つーか、なんで俺の服なんて着てるんだよ。水でも零したのか？」「いえ、これを着たら宮地さんが喜ぶって聞いて。まさか拘束されて目隠しされた上に、ズボンまで引き摺り下ろされるとは思いませんでしたけど。こんな格好、見苦しいだけですよね。高尾君の言葉を鵜呑みにしたボクが馬鹿でした…」

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「いや、別に見苦しいとかねぇし。むしろなんかこう…そそるっつーか……」「そそる…多少は嬉しいって事ですか？」「恋人が自分のぶかぶかの服着てんだぞ、嬉しいに決まってんだろ。まぁ、高尾のアドバイスってのは癪だけど」「宮地さんがそう思ってくれるなら、ボクも少しは報われます…」

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「そういや、なんかいい匂いするよな」「あ、そうでした。宮地さん、どこかで食事済ませて来ちゃいました？」「いや、真っ直ぐ帰って来たから食べてねぇけど…」「ボク、夕ご飯を作りに来たんです。さっきのはただのアクシデントで、こっちが本当のサプライズだったんですよ」

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「普段は料理なんてしませんし、宮地さんが帰ってきたら部屋から火の手が…とか洒落にならないので高尾君と緑間君に隣で見ていて貰いましたけど、料理は全部ボク一人で作ったんです。シチューとハンバーグなんですけど…食べて貰えますか？」「食う。今すぐ食う」「良かった。じゃあ、今用意しますね」

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「……どうですか？一応味見はしたんですけど…」「美味い。すげぇ美味い。今まで食った飯の中で一番美味い」「大袈裟ですね。そこまで褒めてくれなくてもいいですよ」「俺には一番美味く感じるんだよ」「ふふ、ありがとうございます。そう言って貰えると、頑張って作った甲斐がありました」

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「――じゃあボク、そろそろ帰りますね」「……は？もしかしてお前、今から帰るつもりか？」「はい、今から帰ればギリギリ終電に間に合いそうですし」「ギリギリ間に合わなかったらどうするんだよ」「その時は気合いで歩いて帰ります」「馬鹿。そのシャツ貸してやるから、今日はこのまま泊まってけ」

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「でも宮地さん、明日も講義入ってるんですよね？泊まったら迷惑じゃないですか？」「迷惑なわけあるか。第一、こんな時間に帰す方が心配でたまんねーし。だから泊まってけ」「でも……」「いいから泊まってけ。誕生日なんだからこれぐらいの我儘言ったっていいだろ。帰んなよ……」

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「どうしましょう。今、ものすごくきゅんとしました…」「きゅん…？俺、何か変な事言ったか？」「『帰んなよ…』って言う宮地さんが、なんだか拗ねた子供みたいで。なんというか、こう……思わずぎゅーっとしたくなるぐらい可愛かったです」「可愛いって……そんな事言うの、世界でお前ぐらいだぞ」

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「じゃあ、世界でボクだけが宮地さんの可愛さを知ってるんですね。独り占めしているみたいで嬉しいです。あの……宮地さん、どうしたんですか？苦しいです」「なんだその殺し文句は……どう考えてもお前の方が可愛いだろ」「宮地さんの方が可愛いですよ」「いや、お前だって」「宮地さんですってば」

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「……ふふ、こんな夜中になんでこんな事、言い合ってるんでしょうね」「だな。さっさとベッド入るか。…なぁ、黒子。肝心の言葉、まだ言って貰ってねぇんだけど？」「そうでした。宮地さん、お誕生日おめでとうございます。来年も再来年も、その先もずっと『おめでとう』って言わせてくださいね」