「財政再建の信認」 is 何?
- yumiharizuki12
- 3712
- 0
- 3
- 2
ラムゼイ・モデルとかで今の財政状況を考える場合は、最初から均衡経路に乗ってると考えるんじゃなくて、最初は発散経路に乗っていて、増税なり歳出削減して、均衡経路に戻すということを考えるんだろうね。というのは均衡経路上ではいかなる歳出もすでに財源手当てされてることになるから。
2014-11-18 12:27:57NKモデルやってる人って、まず定常状態を出して、それに対してインパルス―レスポンス分析をやるよね。しかし今問題となってる増税や歳出削減は、定常状態に乗っていたらやる必要ないよね。そこんところ、どう考えているのかな。
2014-11-18 12:37:47そもそも均衡外経路は無数にあり、比較動学やるスタート点がわからないんじゃないかな。その意味では、「財政を持続可能にする消費税率は35%」とするHansen-Imrohorogluらの研究が実のところ何やっているのか、知ったかぶってる私も本当はわかりませんorz
2014-11-18 12:45:21こういうことか。所与の政府債務と政府支出(年金・医療)の下で、財政が持続可能である均衡経路の上を経済が進むことを可能にする消費税率を求めているということか。今はこんなひどい財政状態でも、国民はいつか増税が行われると予想しているから均衡経路なのだ。
2014-11-18 12:59:49まだ財源は手当されてないけど、いずれ増税その他財源が手当てされるだろうという期待を外装すると、今も均衡経路が正しいです。すいませんorz
2014-11-18 14:37:55つまり「財政再建が信任されてる」というのは、経済学的には、現在、均衡経路に乗っているとみなし、このまま均衡経路に乗っているために必要な税率が政治的に実行可能である、ということだろう。例えば、先日見たように、消費税率が35%になっても国民負担率は今のスウェーデン並みで実行可能。
2014-11-18 14:55:45このまま財政赤字を放置すると、均衡経路を維持するために必要な消費税率がどんどん上がり、実行不可能と認識されたら国債の危機が起こるのだろう。例えば消費税率50%というのは、国民負担率が70%になる35%より15%高いので、国民負担率に換算して80%ということだ。これは実行可能か?
2014-11-18 15:08:12逆に言えば2010年に国債危機が襲ったギリシャ、スペイン、イタリアについて、今はとりあえず平穏が戻ったのは、財政再建への信認を一応回復したからと理解できる。言い換えれば、彼らが取った増税と歳出カットの組み合わせが実行可能と受け取られたということだが、経済モデルでもそう言えるのか?
2014-11-18 15:34:45ちょっと違うな。Hansen-Imrohoroglu的研究をPIGS諸国についてやると、PIGS諸国がこれまでに取った財政再建策は不十分だが、ここからさらに均衡経路を維持するために必要とモデルで計算された追加的な財政再建策が政治的に実行可能であると判断されるということだ。
2014-11-18 15:41:00