【ウィキリークス問題で知っておくべき事】

kitabayashi takuya @kitabayashitaku

「ウィキリークス総論（１）」：ウィキリークスによる機密文書の公開が増えるにしたがって、政府はアメリカを中心にウィキリークスを取りつぶそうという動きを活発化させている。確かに、前原外相の言っていたように勝手に他人の情報を盗んで勝手に公開するのは犯罪行為である。

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「ウィキリークス総論（２）」：しかし、一つ間違えている点がある。それは人から情報を盗んでいるのではなく、政府から情報を盗んでいるということである。そして、政府はまつりごとを、国民の信頼の上に任されている。

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「ウィキリークス総論（３）」：その政府に対して国民が信頼しているのであれば情報を盗むということは犯罪行為であろう。しかし、その政府が相次ぐ不祥事や情報の隠蔽などで国民の信用を損ない、その非倫理的な行為を暴く目的で情報を盗んだとしても、はたして犯罪と呼べるのだろうか？

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「ウィキリークス総論（４）」：逆に正義と呼べるのではないだろうか？つまり、何らかの代償を支払ってでも裏切った政府を罰するという目的で行った「政府から情報を盗む」という行為は正義に値するのではないだろうか？

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「ウィキリークス総論（５）」：私はこれを見ると、１８世紀のフランス革命に思いを馳せる。「自由と平等」の名の下に民衆が旧体制を打倒し民主主義国家の原型が形作られた。

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「ウィキリークス総論（６）」：そしてナポレオンのヨーロッパ遠征によって自由と平等の精神は、まるで火の粉のようにヨーロッパ中を駆け巡り、ヨーロッパ各地で王政を打破し、同じ民族同士による国家を作ろうとするナショナリズム運動が各地で起きた。

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「ウィキリークス総論（７）」：もちろん、そこには様々な反ナショナリズム体制が敷かれ、たくさんの人々が犠牲になったが、結果は皆さんの知るところである。

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「ウィキリークス総論（８）」：そして視点を現在に移すとウィキリークスの運動は、まるでフランス革命とその後の一連の流れのようである。

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「ウィキリークス総論（９）」：「政府によって隠蔽された非倫理的な行為を公表し国家権力の不正を正す」というウィキリークスの精神が、インターネットを通して世界中にばらまかれた。

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「ウィキリークス総論（１０）」：そして、政府の非倫理的な行為に不満を持っていた政府関係者、そして政府の度重なる不祥事に不審を抱きつつあった国民にウィキリークスの精神が伝播した。

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「ウィキリークス総論（１１）」：従って、政府に不満、不審の念を抱いている人々が大勢いる限り、国家が安全保障を脅かす存在だと指摘しウィキリークスを潰そうとしても徒労に終わるだけである。もし、ウィキリークスを潰すことができたとしても、第二、第三のウィキリークスが出てくるだけである。

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「ウィキリークス総論（１２）」：本質的な問題はウィキリークスにあるのではなく、国民の信頼を失う行為を働いた政府そのものにある。

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「ウィキリークス総論（１３）」：従って、政府のやるべき事はウィキリークスを潰すことではなく、国家権力の不正を正し、国家の信頼を回復することである。

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「ウィキリークス総論（１４）」：そして、ウィキリークスと国家は安全保障を脅かす範囲とはどのようなものかを対等な立場でじっくり協議を行い、ウィキリークスと国家はお互いを監視し合う立場として認識し共存することである。

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「ウィキリークス総論（１５）」：いつの時代も、時代の流れには逆らうことができない。夏目漱石も自分を、夢十夜に出てくる船に乗った男に見立てて、海に飛び込むか、それともそのまま乗船し続けるかなのだと表現していたようにである。

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「ウィキリークス総論（１６）」：以上！　【お疲れＲＴ希望】　【意見のある方はコメントを】　【気になった方はフォローミー→　http://ow.ly/3iH4w　】　【他の記事を読みたい方はこちらへ→ http://ow.ly/3iH3G 】