境ホラモンハンパロ(@jinbabue)

@jinbabue様の手による境界線上のホライゾンとモンスターハンター世界のクロスオーバーストーリーです。
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火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

例え素人であっても、人手は欲しい。 点蔵は思考を完了させた。 「Jud.ではお願いするで御座る…えーっと…」 「あ、メ、メアリです!メアリ・スチュアートと申します!」 「ではメアリ殿、自分が指示を出したらあの大銅鑼を鳴らして貰えるで御座るか?」 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 21:51:48
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「あ、あれを鳴らすのですか!?どうやって!?」 「マストの根元にスイッチがあるで御座ろう?あれを備え付けのピッケルで叩くので御座る」 点蔵の言葉通り、マストには大銅鑼を鳴らす為のピッケルが立て掛けられていた。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 22:01:08
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「ただし、大銅鑼は一度鳴らせば暫く使えなくなる故、必ず自分の指示を待って鳴らしてくだされ」 「は、はい!」 「ハンターさん!バリスタの弾と拘束弾持ってきました!」 「忝ない船員殿!それはバリスタの横に置いてくだされ!では行くで御座るよ!!」 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 22:05:45
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

まず点蔵が行った事は、大砲を豪山龍に撃ち込む事だった。船尾の砲弾BOXから砲弾を持ち出し、大砲に装填して撃つのだが砲弾自体が非常に重く、一発ずつしか運べない。 ――ペルソナ君殿は一度に二つ運んで御座ったが… 自分に出来るわけがない。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 22:11:13
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

しかもBOX内の砲弾は五発だけ。 豪山龍に効果はないかもしれないが ――やるしかないで御座る! 少しでもダメージを与えるべく、点蔵は急いで五発全てを叩き込んだ。 そして五発目が命中した時、豪山龍は鳴き声を上げてその巨体を震わせた。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 22:19:41
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

――効いたか! その直後、並走していた豪山龍は突如撃龍船の左舷後方へと後退した。 「――振り切れる!?」 「いや、違うで御座る!!」 メアリの期待を点蔵は即座に否定した。 豪山龍はただ下がっただけではない、頭を此方に向けたのだ。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 22:23:43
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

衝角の様な頭部を此方に向けた理由は ――突撃! その通りだった。豪山龍は撃龍船目掛けて突進してくる。 だがそれは点蔵の狙い通りでもあった。 頭部先端が船に激突する直前に 「今で御座る!!メアリ殿、大銅鑼を!!」 「は、はい!!」 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 22:42:28
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

メアリが力一杯降り下ろしたピッケルはスイッチに命中し、大銅鑼の大音響が響き渡った。 その大音響に、豪山龍は巨体を翻らせた。 大砂漠の中を泳ぐ豪山龍は非常に聴覚が発達している。それを利用して豪山龍の動きを止める、豪山龍狩猟の基本手段だ。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 22:47:16
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

そして豪山龍が巨体を翻らせた事で柔らかな下腹部が露になり 「――バリスタ発射!!」 点蔵はこの隙に、数少ないバリスタの弾を全弾下腹部に撃ち込んだ。 強固な豪山龍の甲殻を砕くには、弾が足りない。 故に、柔らかな下腹部を狙えるよう仕向けたのだ。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 22:51:07
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

一連の攻撃は、豪山龍に僅かながらも着実にダメージを与えたが、同時に怒りに火を付ける結果にもなった。 怒り狂う豪山龍は、己の巨体を大きく持ち上げる。その結果は ――押し潰される!! だが、豪山龍が巨体を持ち上げた直後、その甲殻で爆発が炸裂した。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 22:55:36
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

メアリが周囲を見渡すと、何隻かの撃龍船が姿を現していた。 各キャラバンからの救援が到着したのだ。 そして点蔵はその瞬間を見逃さず ――行けぇっ!! 残されたバリスタ拘束弾を撃ち込み、豪山龍の動きを止める事に成功した。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 22:58:32
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

豪山龍が拘束されると共に、各撃龍船から一斉に大砲とバリスタが放たれる。 更には、其々の船に乗ったガンナーからの砲撃や曲射の雨が降り注いだ。 そして、点蔵達の乗る撃龍船の進行方向から、また一隻の撃龍船がやってきた。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 23:01:32
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「やっほー!!助けに来たよー!!」 撃龍船の船上には、黒い防具を纏った金髪巨乳のガンナーと、白い防具を纏った黒髪貧乳のガンナーが乗っていた。 「マルゴット、あっちの撃龍船の上にいるの、点蔵じゃない?」 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 23:04:53
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

黒髪貧乳のガンナーから、マルゴットと呼ばれた金髪巨乳のガンナーが目を凝らす。 「およ?ホントだねぇ。今日帰ってくるんだっけ?」 「…救援無視したら良かったかしら」 「こ、こらーっ!自分以外の乗客乗員もいるで御座る!早く助けろーっ!!」 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 23:07:08
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「ちっ、地獄耳め」 「この距離で聴こえて音届かせるとか非常識だよねぇ」 「まったくね、常識人の私達には理解し難いわ」 「どの口が言うで御座るか!どの口が!!」 「まっ、いいわ。仕事に取り掛かりましょう、マルゴット」 「アイアイサー!」 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 23:10:31
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

二人のガンナーが構えたのは、ヘビィボウガンと呼ばれる大型の射撃武器だった。 重量がある為取り回しは難しいが、弾丸一発辺りの威力を重視している為に火力は高い。 「普段使わないから苦手なのよね。今回は射程とか考えたらこれしか無かったんだけど」 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 23:23:23
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「だいじょぶだいじょぶー、射角とか発射タイミングとかナイちゃんが指示するから、ガっちゃんは撃つだけでオッケーだよーん」 ガっちゃんと呼ばれた黒髪貧乳の愚痴に、マルゴットがフォローを入れる。 「有難う、嗚呼愛してるわマルゴット」 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 23:26:42
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

マルゴットの動きに黒髪貧乳が動きを合わせ、射角と照準を調整する。 ――狙うはテンゾーが撃ち込んだバリスタの痕! 船を豪山龍の下腹部が見えやすい位置へ移動させ、目標に狙いを定める。そして ――せーの 『Herrlich!!』 同時に砲撃した。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 23:47:52
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

だが黒髪貧乳の砲撃はマルゴットの砲撃より僅かに遅れた。 それ故に二つの弾丸は干渉し合うことなく、タイミングをずらして、バリスタで開いた同じ傷口に飛び込み、豪山龍の体内で炸裂した。 内部からの衝撃に、豪山龍は大きく咆哮を上げ、身を震わす。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-28 06:23:53
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「やったぁー!!」 「よっしゃー!!」 二人のガンナーは砲撃の成功を称え、平手を叩き合った。 その直後、拘束弾が解除され、豪山龍は身体を大きく反らしながら砂の海に沈み、重量と衝撃で巨大な砂の飛沫が舞い上がった。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-28 09:47:05
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

そして砂の飛沫が全て砂漠に落ちきった時、豪山龍の姿はそこには無かった。 「…ど、何処に行ったんですか…!?」 「彼処で御座るよ」 点蔵の指差す先、撃龍船の遥か後方に豪山龍の背中が見えた。それはやがて砂の海に沈み、完全に姿を消した。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-28 10:54:53
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「これで暫くは安心で御座るな。シーズンにまた出てきてくれればいいので御座るが」 「シーズン?」 メアリの疑問に点蔵は答えた。 「豪山龍や峯山龍というのは、本来特定の時期に出るもので御座るが、今回は少し早めに出てきてしまったようで御座るな」 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-28 13:32:23
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「その際、奴さんが飲み込む有機物のおこぼれを狙ってデルクスが群がるのさ、だから大砂漠にデルクスの群れがいる時は豪山龍や峯山龍がいるんだ」 点蔵の言葉を補足したのは、操舵室から出てきた船長だった。 「ともあれ二人共お疲れさん。お陰で助かったぜ」 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-28 14:25:06
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「船長殿もお疲れで御座る。そちらの操舵のお陰で適正射程が保てたで御座るよ、感謝するで御座る」 「その辺は長年の勘だな、伊達に砂の海の男をやってるワケじゃねぇさ」 二人は拳を突き合わせ、互いの健闘を讃えた。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-28 15:58:11
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「じゃーテンゾー、ナイちゃん達先に帰ってるからねー!」 「謝礼はあんたの次のクエストの報酬丸ごとで構わないわ、私とマルゴットで山分けするからー!」 「ふざけんじゃねーで御座るわぁ━━!!」 そうして各撃龍船は其々のキャラバンへと帰っていく。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-28 16:02:22
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