ハァ~ 隣の日向は また瑞飛ばす ソーレヨイヨイ 瑞雲飛んできゃ 今日も祭りや賑わいや ハァ~ドッコイショ ドッコイショ
2014-12-03 00:33:46霞「……いや、確かに前の講義で生命が生まれる以前から瑞雲が地球に存在したって言うのは聞いたけど、伝統文化としての瑞雲って何よ」 日向「言ったじゃないか。瑞雲と人類は共生しあっているのだと。とするならば世界に『瑞雲文化』があっても何もおかしくはない」 霞「…………」
2014-12-03 00:43:20日向「まず前にナスカの地上絵や空中都市マチュピチュの成立に瑞雲が関わっていると話したな」 霞「納得いかないけどね」 日向「それらも人類と瑞雲が残してきた文化だということができるだろう?」 霞「……そうかもね」 日向「では次にもっと時代を下り、ルネッサンスの瑞雲文化について話そう」
2014-12-03 00:47:16霞「ルネッサンス? ルネッサンスって16世紀くらいのイタリアの……」 日向「そう、抑圧的だった中世の束縛を脱するような人間解放の思想が現れ始めた時代だ」 霞「それと瑞雲が何の関係にあるのよ」 日向「この時代の代表的人物にレオナルド=ダ=ヴィンチがいるな。彼は航空戦艦だったんだ」
2014-12-03 00:52:03日向「『魏志』の倭人伝では、魏の一行が瑞雲に導かれて邪馬台国を訪ねる道のりが描かれている」 霞「ん?」 日向「果たして瑞雲の導き通りに邪馬台国に辿り着いたが、その過程が問題だ。『魏志』の記述の通りに進むと、邪馬台国は九州の遥か南端の海中に存在したことになってしまう」
2014-12-03 00:54:19日向「瑞雲は昔から人類の道標となってきたが、当時はまだ人間との対話が上手くいかないことも多かった。だからこそ、地理的な問題……つまり世界の全容を知ることが出来なかったのだ。どうも中国人は長らく、日本というのは九州を最北端とした南北に長い国だと思っていたらしい」
2014-12-03 00:58:16日向「やがて人類はそこから千数百年の時を経て瑞雲との円滑なやりとりを出来るようになってきた。そして地球が球体だと気付くようになったのだ。中でもイタリアのトスカネリは自ら瑞雲を飛ばし、地球球体説を唱えるに至ったと言われている」
2014-12-03 01:05:15日向「そう、我々は木から落ちるりんごを観測することはできるが、引力『そのもの』を認識することはできない。ただ一つの例外を除いて」 霞「その例外っていうのが……」 日向「瑞雲だ。宇宙のすべてを偵察しようとする瑞雲は法則そのものをも観測しようとする習性がある」 霞「SFか何か?」
2014-12-03 01:09:07日向「つまり、こうだ。ダ=ヴィンチのウィトルウィウス的人体図は人間と宇宙の連関を瑞雲の視点から描いたものなんだ。宇宙の中にありながら宇宙の全てを偵察しようとしているだなんて、瑞雲は素晴らしいな」 霞「感慨に浸るのはいいけど、それだけでダ=ヴィンチが航空戦艦ってことになるのかしら」
2014-12-03 01:13:02