【水銀燈がベタだけど面白い映画を紹介するようです】 #4

ベタな映画を紹介する水銀燈 @betagintou

【水銀燈がベタだけど面白い映画を紹介するようです】 #4

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劇場版カードキャプターさくら 封印されたカード（2000・日） youtu.be/usOkUAwJg_s

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カードキャプターさくらと言うアニメはCLAMPの繊細な原作にマッドハウス黄金期の丁寧な仕事、制作局がNHKのBSだからスポンサーの横やりも無く、何より主演の丹下桜を始めとした役者陣の演技、こう言う小さな奇跡の積み重ねが大きなムーブメントを巻き起こしたと言っても過言では無いわねぇ。

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勿論、今回紹介する映画は前提としてまず アニメ版一期（クロウカード編）→劇場版第一作目→アニメ版第二期（さくらカード編） を見てもらう事ねぇ。

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で、時系列順で言えばこの劇場版二作目はアニメ版さくらカード編の最終回の後、と言う事になるけれどぉ、このアニメ版最終回も日本のアニメ史に残る素敵な最終回なのよねぇ……。

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それを踏まえた上でのあらすじよぉ。 小狼君と離れ離れになったさくらは６年生になり、相変わらずお寝坊さんも治らず小狼君にも思いを告げられない日々が続いていた。

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そんな中、夏休みに開催される「なでしこ祭」の演劇の練習中、かつてエリオル君の屋敷があった跡地に作られた友枝遊園地にて、小狼とその従姉の苺鈴とばったり出会う。 突然の再会に喜ぶさくらだが、思いを伝えられないまま、時だけが過ぎていった。

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だがすべて封印した筈のクロウカードの、隠された一枚が徐々に牙をむき始める。 過去最強のクロウカード「無」をさくらは封印する事が出来るのか、又、小狼への秘めたる思いを伝えることが出来るのか、果たして……と言う物語よぉ……。

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でね、さっきも言ったようにアニメ版の最終回も綺麗に終わっていて、さらにその先を描く訳だからぁ、下手すりゃ黒歴史化してもおかしくない一か八かの賭けなんだけれど、上手く料理してくれたわぁ。

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まずクロウカードがとにかく手ごわい。何せ一度使ったカードは相手に吸収される、それどころか、使ってないカードでさえ奪われると言う緊張感！まるで難しいRPGのラスボス戦みたいな展開よねぇ。

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でも、それをさくらちゃんだけじゃない、小狼君も、知世ちゃんも、皆が協力して困難を克服しようとするのよねぇ……。

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そう、この映画脇役が誰一人として空気にならないのよぉ。必ず一人に最低一回は見せ場が用意されていて、脇役のファンにもサービスしてくれてるのが嬉しいわよねぇ。

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そんな中でも中盤、知世ちゃんが最後のコスチュームをさくらちゃんに手渡すシーン。あれは泣けるわぁ……。

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それも最後の衣装はさくらちゃんと小狼君でペアルック！解ってるわぁ知世ちゃん。 何かもう、最初から最後まで主役を食う事無く脇役に徹してさくらちゃんをサポートした知世ちゃんの脇役魂に涙が出そうよぉ……！

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それからラスト、今まで封印してきたカード達がさくらちゃんの橋渡しになるシーンがあるのだけれどぉ、これ実は原作とアニメ版の相違点も関係してるのよねぇ……。

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と言うのも原作のクロウカードが13枚なのに対してアニメ版は52枚、それ故に原作ファンの間ではその相違点に不満の声を挙げる人がいるけれど、この映画のラストではその相違点を逆手にとった旨い演出だと思うわぁ。 仮に原作通り13枚だけだったらあの演出は出来なかったわねぇ……。

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それとラストシーン、全てが奪われてからあのカードが出てくると言う演出が、仮にパンドラの箱のメタファーだとしたらぁ、作り手もこの映画がある種タブーである事は認識してたみたいねぇ。

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確かに、最後さくらちゃんが小狼君と結ばれるのは約束されていたとは言えファンには不満があるかもしれないわぁ。 だけども、今まで萌えを提供してくれたさくらちゃんを、この映画で自由にしてあげるのがファンのさくらちゃんに対する恩返しだと思うのよねぇ。

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それまでのアニメ版が、さくらちゃんがカードを封印して解放していく物語だったのに対して、この劇場版は我々ファンがさくらちゃんを解放してあげる物語、と解釈するわぁ。