警察庁、2014年版「治安の回顧と展望」で在特会を名指し

「極端な民族主義・排外主義的主張に基づき活動する右派系市民グループ」の象徴的・代表的存在として、在特会が初めて明記されました。 ※公安調査庁「内外情勢の回顧と展望(平成27年1月)」からの抜粋等を末尾に追加。(2015年1月20日) ※「治安フォーラム」2015年1月号・2月号に関するツイートを末尾に追加。(1月22日) 続きを読む
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3羽の雀 @three_sparrows

ヘイトスピーチ/クライム批判に追い詰められて逃げ出したともっぱらの評判の在特会前かいちょーがなんか書いてるが、まあいつものアレですな。 -在特会を名指しする韓国国会決議をきっかけに更なる大嫌韓時代を!amba.to/1zdOpNU

2014-12-03 09:18:52
3羽の雀 @three_sparrows

そろそろ警察庁や公安調査庁の「回顧と展望」の季節ですが、今年も(実質的に)名指しされればいいですねえ。 togetter.com/li/604394

2014-12-03 09:20:48

 
昨年の警察庁「回顧と展望」について

まとめ 警察庁が「回顧と展望」で在特会らのヘイトデモ・街宣に懸念を表明 警察庁「治安の回顧と展望(平成25年版)」 本文 http://www.npa.go.jp/keibi/biki/kaiko_to_tenbou/H25/honbun.pdf 別添資料 http://www.npa.go.jp/keibi/biki/kaiko_to_tenbou/H25/betten.pdf *追記/公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」(平成26年版、p.65)でも取り上げられたので、末尾にツイートを追加しました。 http://www.moj.go.jp/psia/20140115.kaiko.html *さらに追記/警察庁「焦点第283号 -平成25年回顧と展望-」(2014年3月14日公開)でもほぼ同趣旨の記述が見られます(p.25)。 http://www.npa.go.jp/a.. 6428 pv 73 2

 
参考:米国務省人権報告書

まとめ 米国務省人権報告書(2013年版)が在特会を名指ししてヘイトスピーチに懸念を表明 *これまでの経緯 -2010年版で京都朝鮮学校襲撃事件に言及。 http://d.hatena.ne.jp/three_sparrows/20111123/p1 -2011年版ではヘイトデモについて「2010年に比して頻度・激しさともに低下し、重大事件の数も減少」と簡単に言及。 -2012年版では特に言及なし。 *主要関連まとめ 【新大久保】ヘイトスピーチからジェノサイド/民族浄化煽動へとエスカレートする在特会系デモ http://togetter.com/li/455022 ヘイトスピーチの横行にとうとう首相・法相も憂慮の念を表明(2013年5月7日・9日) ※官房長官も(5月22日) http://togetter.com/li/501470 警察庁が「回顧と展望」で在特会らのヘイトデモ・街宣に懸念を.. 16961 pv 608 16 users 19
まとめ 米国務省、2014年版人権報告書でも日本のヘイトスピーチ問題に詳しく言及 今年は在特会を名指しこそしませんでしたが、京都朝鮮学校襲撃事件の民事裁判判決が最高裁で確定したことにも触れながらヘイトデモの横行を指摘しています。 ※2015年版の記述についても追加しました。 6545 pv 129 1 user 7

警察庁、2014年版「治安の回顧と展望」を発表

※以下は暫定版PDFからの抜粋ですが、正式版でも内容・ページ番号は変わっていません。

警察庁警備局「治安の回顧と展望(平成26年版)」(暫定版PDF)24-25頁

(4) 右派系市民グループをめぐる動向
ア 右派系市民グループをめぐる情勢
 平成26年中、「在日特権を許さない市民の会」(以下「在特会」という。)を始め、極端な民族主義・排外主義的主張に基づき活動する右派系市民グループは、韓国や北朝鮮との問題等を捉えた徒歩デモや街頭宣伝活動等に各地で取り組み、全国における徒歩デモは約110件に及んだ(10月31日現在)。また、反対勢力が、一部の参加者による過激な言動について、「ヘイトスピーチ」であると批判するなどして、抗議行動に取り組んだ。
 右派系市民グループは、平成26年7月の舛添東京都知事の訪韓や同知事のその後の発言を捉えた抗議行動にも活発に取り組んでおり、特に、8月、都庁前で行われた右派系市民グループ主催の街頭宣伝活動には数百人程度が参加した。また、朝日新聞による慰安婦報道の検証記事の掲載・朝日新聞社長会見を捉え、各地で徒歩デモや街頭宣伝活動等の抗議行動に取り組んだ。
 また、いわゆるヘイトスピーチをめぐっては、国連で、7月24日に自由権規約委員会が、8月29日には人種差別撤廃委員会がいわゆるヘイトスピーチに言及する最終見解を公表し、国内においても、国会や各政党において審議や検討が行われ、各種メディアで報道されるなど注目を集めた。
 右派系市民グループは、27年中も引き続き、内外の諸問題に敏感に反応し、徒歩デモ等により自らの主張を訴えるものとみられ、その過程で、反対勢力とのトラブルから生じる違法行為の発生が懸念されるほか、外国公館等に対する抗議行動を継続するものとみられる。
イ 違法行為の取締り
(ア) 不法事案の未然防止
 警察は、右派系市民グループと反対勢力との間で発生する不法事案を未然に防止するため、不偏不党を堅持し、違法行為は看過しないという方針の下、必要な警備措置を講じている。
(イ) 違法行為の取締り状況
 5月に埼玉県内で行われた取組の際には、デモの取組の前に在特会会員と反対勢力の男が相互に暴行を加え、双方を暴行罪で逮捕した。
 また、8月に都内の路上において在特会会員らが反対勢力に対して暴行を加え、10月、同会会員ら5人を傷害罪で逮捕した。
 警察は、引き続き、違法行為を認知した際には、法と証拠に基づき厳正に対処していくこととしている。

注/末尾で挙げられている2件の事件のうち、埼玉での事件については双方とも処分なし、都内での事件については在特会会員ら3名(その後追加されて計5名)に罰金刑という結果が出ている。

 
今年の代表的な摘発例

まとめ [ヘイトクライム] 川崎・ヘイトデモ参加者模造刀傷害事件公判傍聴記 2月2日に川崎で行われたヘイトデモの帰りに参加者・高畑禅が一般市民を模造刀で切りつけた事件の刑事裁判傍聴記。 即日結審で懲役1年執行猶予3年の有罪判決宣告。 [当日のデモの様子] http://togetter.com/li/624161 主催:勇気あるニッポン人と五十六パパ 協賛:愛国啓蒙会/護国千葉の会/荒井泉その他 17264 pv 429 2 users 39
まとめ 【メモ】警視庁、在特会・純心同盟メンバーら5名を傷害容疑で逮捕(2014・10・25) まとめました。 ※追記:11月14日、5名全員が釈放されました。3名について略式起訴(罰金刑)、2名について不起訴。/その後、別の2名が追加で略式起訴されました(罰金刑)。 ※さらに追記:その後、純心同盟は11月24日付で解散しました。 http://jyunnsinn.exblog.jp/23111012/ 以下のまとめWikiも参照。 *自称「行動する(社会)運動」の襲撃事件等-最近の事件:在特会/純心同盟・飯田橋集団暴行傷害容疑事件(2014年8月15日) http://www2.atwiki.jp/kusanonemaze/pages/111.html 23883 pv 543 3 users 350

2015年版でもおおむね同様の記述

 
警察庁警備局「治安の回顧と展望(平成27年版)」(暫定版PDF)26-27頁

(4) 右派系市民グループをめぐる動向
ア 右派系市民グループ
 平成27年中、「在日特権を許さない市民の会」を始め、極端な民族主義・排外主義的主張に基づき活動する右派系市民グループは、韓国や北朝鮮との問題等を捉えた徒歩デモや街頭宣伝活動等に各地で取り組み、全国における徒歩デモは約50件に及んだ(10月31日現在)。また、反対勢力が、一部の参加者による過激な言動について、「ヘイトスピーチ」であると批判するなどして、抗議行動に取り組んだ。
 右派系市民グループは、28年中も引き続き、内外の諸問題に敏感に反応し、徒歩デモ等により自らの主張を訴えるものとみられ、その過程で、反対勢力とのトラブルから生じる違法行為の発生が懸念されるほか、外国公館等に対する抗議行動を継続するものとみられる。
イ 違法行為の取締り
(ア) 違法行為の未然防止
 警察は、右派系市民グループと反対勢力とのトラブルから生じる違法行為の未然防止の観点から、厳正公平な立場で必要な警備措置を講じている。
(イ) 違法行為の取締り状況
 平成26年9月、東京都内の路上において、デモ行進中、デモに反対する男性を金属製の棒で突くなどした右派系市民グループの男を、平成27年5月に暴行罪で逮捕した。
 警察は、引き続き、違法行為を認知した際には、法と証拠に基づき厳正に対処していくこととしている。

〔引用者注/7月に行なわれた国会質問によると、デモ件数は1月~6月末で70件、検挙者は4人とされていた。〕

 
2015年の摘発例

まとめ 在特会とも関わりの深い「新社会運動」代表の桜田修成こと櫻田修(53)、ヘイトデモ時の暴行容疑でまた逮捕される(201.. 経産省前テントを襲撃して現行犯逮捕され、2日後に処分保留で釈放された後の再逮捕でした。 後半に、桜田修成が主催・関与してきた主なヘイトデモ/街宣をまとめてあります。 ※追記:略式起訴の結果、5月18日に釈放された模様です。 8828 pv 147 1 user 8

 
※2015年には「行動する保守運動支持」者によるこのような事件↓もありました。

まとめ 佳子様脅迫犯が在特界隈デモ参加者だった事が判明! タイトルに煽り入ってます。 参加表明はしてますし、日章旗も買っていますが デモ中の写真はございません。 81661 pv 1809 263 users 484
リンク 本と雑誌のニュースサイト/リテラ 「佳子さま脅迫犯は“在日”」はデマ! 容疑者は安倍首相を支持するネトウヨだった! - 本と雑誌のニュースサイト/リテラ 「2ちゃんねる」上で脅迫された佳子内親王(YouTube「FNNnewsCH」より) 巨大ネット掲示板「2ちゃんねる」上で佳子内親王を脅迫したとして、20日夜…

公安調査庁「内外情勢の回顧と展望(平成27年1月)」

5-2 「反韓国」活動を中心に運動を展開した右派系グループ
• 「日韓国交断絶」を訴えて活動を活発化
在日韓国公館や都知事に対する抗議活動などを展開

 右派系グループは,人種差別的な言動などを用いて在日外国人排斥を主張する活動が,いわゆる「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)であるとして社会的批判が高まったため,こうした言動を控えつつ,「日韓国交断絶」を訴える活動を活発化させた。
 同グループは,各地の在日韓国公館周辺などにおいて,「韓国との国交を断絶しよう」などと訴える街宣やデモ行進を実施したほか,歴史問題や領土問題などを捉えて韓国を批判する講演会なども開催した。
 また,舛添要一東京都知事が訪韓し,朴槿恵大統領と会談した(7月)ことを捉え,都庁前などで「韓国に媚びを売る都知事は辞職しろ」などと同知事を批判する街宣活動を行った。このほか,朝日新聞が「慰安婦」報道に関する検証記事を掲載した(8月)ことを受けて,各地の朝日新聞社周辺などで「朝日新聞の廃刊」などを訴える街宣活動やデモ行進を実施した。

【コラム】「対抗勢力」との間で相次ぐ不法事案
 右派系グループを「レイシスト」,その主張を「ヘイトスピーチ」と批判する「対抗勢力」は,平成25年(2013年)に引き続き,右派系グループが行った街宣活動やデモ行進に対する抗議・妨害活動を行った。抗議・妨害活動への参加者の中には,右派系グループ活動家に対して罵声を浴びせて挑発する者もおり,右派系グループとの小競り合いは各地で常態化した。こうした状況の中,右派系グループのみならず,「対抗勢力」からも,右派系グループ活動家への暴行や警察官に対する公務執行妨害などで複数の逮捕者が出た(東京,埼玉など)。

(68-69頁)

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