【アナ雪】アナとチビ九尾エルサ(2-4)【パロ】
- yorozuya753
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そんなことを思いながら壁に掛かってるボディタオルを取ろうとして、見慣れないものがあるのに気付いた。そこにはいつものように家族分のボディタオルが3枚。ピンクがあたしの、黄緑がお母さん、黄色がお父さんってな具合なんだけど、プラスで水色のもこもこした物が掛かっていた。
2014-12-25 03:23:03洗顔する時に泡立て為に使う丸っこいアレと似てる。手に取ってみると、それは水色の丸っこいヒヨコさんボディスポンジだった。 きっとゲルダが用意してくれた物なんだろう。あの顔でこんな可愛い物を用意してるゲルダを想像したらなんかほっこりしたわ。 「見てエルサ。ヒヨコさんだよ」
2014-12-25 03:27:55エルサの前に差し出して見せる。エルサはきょとんとした眼差しをヒヨコスポンジに向けて、それからあたしを見た。 「エルサ用のだよ」 「……わたしの?」 「そっ。可愛いね♪」 エルサはマジマジとヒヨコスポンジを見詰めてから、照れたようにはにかんだ。 (あ、かわいい……)
2014-12-25 03:30:22こういう何でもない日用品が当たり前のように増えてて嬉しい。エルサの分が増えてて嬉しい。一緒に暮らしていくんだよって、迎えられたみたいで嬉しいよね。(ね、エルサ?) 胸の中があったくなる。
2014-12-25 03:33:45ヒヨコさんを早速使う。軽く濡らしてお母さんと兼用で使ってるボディーソープを付ける(あ、お父さんのは別でちゃんとあるわよ)。 スポンジを両手で握って泡立てると、ふわりと甘い香りが広がった。 「いいにおい」 「うふふっ。桃の匂いだよ~」
2014-12-25 03:36:07フレーバーが気に行ったのか。甘い香りに包まれて、エルサちゃんは上機嫌。それを見てあたしも気分上々。 滑らないようにしっかりと抱き直して、エルサちゃんの肩をスポンジで撫でる。くるくる円を描くようにして洗って行く。肩から二の腕、肘、前腕、手の甲、腕の内側、順番に。洗って行く。
2014-12-25 03:38:22力を加減し過ぎてる所為か、エルサがまたくすぐったいと笑う。 うん。エルサちゃんの笑顔って本当にキュートよね。うん。でもあたしはまた何とも言い難い気持ちになっていた。 (胸……どうしよう……いや、洗うけど……うん。洗うけど……) なんでこんな気持ちにならなきゃいけないんだろ。
2014-12-25 03:40:06いや、だから美術館の展示品なんだってば。まだ慣れてないだけよ! そう、そうなのよ! あと無我の境地に行けないからそっちから来て! ってか来い!! 内心で密かなる葛藤を繰り返しながら、平らな胸を洗う。優しく。脇もね。うん。脇……脇の下、うん。 (が、頑張ってあたし……)
2014-12-25 03:43:08何も考えないように努める。何か考えたら負けな気がしたから。 エルサちゃんがメチャクチャくすぐったがってるけど突貫で作った無心を貫き通す。脇腹を洗っても「きゃっきゃっ!」って高い声を上げてジタバタ暴れるけれど、「こぉーら。大人しくてて」って優しく言い聞かせながらも無心を貫く。
2014-12-25 03:45:02お腹を洗ってもくすぐったいみたいで、我慢しようとして薄すぎる腹筋がひくひくしてる。うん。何も考えてないから。あたし無心だから。 でも急ごしらえの無心でどうにかなったのは上半身だけ。太腿に行き着いたあたしは、さすがにヒヨコさんスポンジを思いっきりに握り潰していた。
2014-12-25 03:46:57(あ、足……あんよは良いとして……で、でも股間とかお尻は……!?) さ、触ってもいいの? いえ、ダメよ! いくら子供でも相手はレディよ!! そんなトコ他人が触っちゃダメでしょ!? (あ゛ーっ考えちゃった! 余計なこと考えちゃった! くぅっ、負けた……うわぁどうしよぉおおぉ!!)
2014-12-25 03:50:25取り敢えず足洗おう。うん。あんよをゴシゴシしよう。その間にきっと平静さとか冷静さとかが帰宅してくれる筈だから! (ってか今すぐ帰って来てよ! ゴーホームして! ハウスして! あたしの脳内にステイして!!) 意味不明な叫びを脳内で上げつつ、エルサちゃんの細っこいあんよをゴシゴシ。
2014-12-25 04:15:41太腿のくすぐったいし、膝も膝の裏もダメだし、脛も脹脛もダメみたい。敏感肌っぽいエルサちゃんはあたしの膝の上でひたすら暴れる。足の裏なんて触っただけで、笑いながら嫌々される始末。 「ちょっ、危ないってば! 大人しくてて!」 椅子から転げ落ちそうになって、
2014-12-25 04:18:07あたしはもういっそ降りる事にした。タイルに直に座る。うひゃっ、冷たい。 高さがなくなった事でリスクも落下のリスクも無くなったので、あたしは足をエルサの胴体に上手く絡めて動きを封じて足の裏をゴシゴシしてやった。 「きゅん! ふへ、あなっ、やっ、そこ、ふふっ、くっ、ふふっ、や、やぁ」
2014-12-25 04:20:16可愛い鳴き声を上げてわたわた暴れてあたしの拘束から逃れようともがく。膝の上でごろんっと俯せになって足がジタバタ。ついでに尻尾がブンブン振り回されてあたしの頬を叩く。なにこれご褒美!? (ばっか! んなわけないでしょ、落ち着きなさいよあたし! いや落ち着けないし!)
2014-12-25 04:25:59ってか尻尾そんなに振ったらお尻が、ぅあ、ちょっ!! キュートなお尻が丸見えになっちゃうから! エルサちゃん尻尾そんな派手に降ったらダメだってば! あ、いたっ! ほっぺにペチペチ当たるのも勘弁して! 痛くないけど、なんか目覚めそうだから! (目覚めるって何に!?)
2014-12-25 04:26:27自分の思考にビックリドッキリしながらもあたしの手は迅速に動く。足洗って背中を洗って尻尾を避けながら付け根を洗って、ついでにお尻も洗って足の間もさっと撫でるように洗った。 (あ、いや、触ってないからね!? 触ったのはヒヨコさんだけだから!!)
2014-12-25 04:29:17あれおかしいな! そう思ったらこの可愛いヒヨコさんが憎らしくなってきたぞー!! って、意味分からないテンションでキャラ崩壊しながらシャワーを出して泡を洗い流す。どうでもいいけど、ヒヨコさんがどれくらい憎らしいかと言えばタイルに叩き付けたくなった程度よ。
2014-12-25 04:29:30でもこれエルサちゃんのだからそんな手荒な真似は出来ない。出来たのはヒヨコさんを洗い流した後に握力筋を全力で使って力一杯水を絞ったくらいよ。 膝に抱え直して、体中の泡を洗い流していく。エルサちゃんは笑い過ぎてちょっぴり疲れちゃったみたいで、あたしに体を預けて大人しくしてた。
2014-12-25 04:30:25「スッキリしたね~」 「ぅー」 綺麗に洗い流しながら言うと、不満そうな呻き声が一つ。これで終わりにしたい(あたしもなんか疲れたし)けど、まだ大物が残ってる。そう。九本の尻尾っていうラスボスが! 「尻尾も洗わないとね」 「……ぅー」 今度は控えめな呻き声。
2014-12-25 04:39:23どうやって洗うのがベストなんだろう。エルサに尋ねるけど「尻尾を人に洗って貰った事なんてないから分からない」みたいな返答だった。 じゃああたしなりに試行錯誤するしかない。洗うのは……えっと、シャンプーでいいかな? お母さんのだけど。九本分だから結構な量を使うことになっちゃうけど。
2014-12-25 04:39:53(だ、だだ、大丈夫……エルサちゃんの為って言えば、たぶん大丈夫……た、たぶん……) 膝に抱えたままエルサの体の向きを変える。あたしは胡坐を掻いて足の窪みにエルサの小さいお尻をすっぽり収めるようにして背中からハグするような形で抱えた。 シャンプーを大量に取って尻尾に馴染ませる。
2014-12-25 04:59:22勿論そんな一回じゃ足りない。もう二、三回くらい大量に手に取って尻尾の毛並に馴染ませて、そこからは手を前後互い違いに動かしてわしゃわしゃ泡を立てた。 そんな作業を尻尾の真ん中辺りから始めたんだけど、根元に近付くにつれてエルサちゃんは「はわわ」と可愛らしいけど意味不明な声を漏らして、
2014-12-25 05:02:46お尻をあたしの膝から浮かすようになっていった。 「どうしたの? くすぐったい?」 きょとんとした顔でコクンと小さく頷く。本人もよく分かってないような反応だったけれど、とにかくワシャワシャ洗う。尻尾と尻尾が重なってる部分は、根元に向かって思い切って手を突っ込んでみた。 「きゃぅ!」
2014-12-25 05:04:50そうしたら小さな悲鳴と一緒にビクンッと跳ねるお尻と腰と尻尾。あたしもビックリして体が跳ねた。 「あ、ご、ごめんね。痛かった?」 「う、ううん。び、びっくりしただけ」 「そ、そっか」 エルサちゃんの体を抱え直して、お腹に片腕を巻き付けて固定する。泡の所為で滑るけどしないよりはマシ。
2014-12-25 05:05:57