子供向けの本を読んで固定概念の醸成過程を垣間見るラノベ作家から一言

まとめました。
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赤月カケヤ @kakeya_rapid

子供がいると、子供向けの本を読むことが多くなる。だがそこには恐るべき洗脳教育の一端が垣間見れておもしろい。 僕が見た本は「好き嫌いせずに食べましょう」という主旨の本だ。野菜や豚などが、「食べてくれないと悲しいよ~」と嘆き、食べると「ありがとう」と感謝してくる。続き)

2014-12-24 11:53:48
赤月カケヤ @kakeya_rapid

続き)確かにこの方法は情緒の発達と食べ嫌いをなくすのには、理にかなった方法だ。褒められることで、子供は豚や野菜を食べる行為を正当化していく。僕は大人なので、この本を読んだ後、屠殺される豚の映像を見て、彼らは本当に人間に食われることを望んでいるか? と疑問を抱く。(続く

2014-12-24 11:58:29
赤月カケヤ @kakeya_rapid

続き)だけど、こういった子供の頃に形成された「固定観念」は非常に強固で、今更ベジタリアンに説得されたとしても、多くの人は「何言ってんの?」程度しか思わないだろう。 僕はラノベ作家なので、その先を考える。たとえば、「30才で独身は殺してよい」という教育をしてみたらどうなるか?(続く

2014-12-24 12:01:37
赤月カケヤ @kakeya_rapid

本を開くと独身たちが、「一人は寂しいよ。殺してよ」と嘆き、殺してやると「ありがとう。これで来世で幸せになれるよ」と喜ぶ。まわりの大人たちは殺人をした子供を褒め、褒美を与える。それが習慣化し、固定観念となると、真実を知ったとしても心を動かされることはないだろう。(続く

2014-12-24 12:04:21
赤月カケヤ @kakeya_rapid

非現実的な設定に思えるだろうが、少年兵がいるような国ではごく普通に行われている現実だったりする。また某宗教のように「神の意思だ」と言って、非人道的な行為を正当化するのも、これに当たるだろう。 逆のパターンもあって、「殺人はダメ」とされているが、その理由を説明できる人は少ない。続く

2014-12-24 12:09:03
赤月カケヤ @kakeya_rapid

これは固定概念で「殺人はダメ」と覚えているから、理由がうまく説明できない。つまり自分の頭でちゃんと考えたりした経験が乏しいのだ。それ故に「死刑は国家による殺人だ」という主張をするようにもなる。 固定観念はよく考えないことで、より強固なモノとなってしまう。(続く

2014-12-24 12:12:27
赤月カケヤ @kakeya_rapid

さて、作家という人種は捻くれているのか、この「固定観念」に対し、「本当にそうなの?」と疑問を投げかけるのが大好きである。もしかして、僕だけかもしれないけど・・・。 物語において、悪役や敵役に同情や共感を抱かせるような作品は、これに当たる。今だから普通の演出と感じるだろうが、(続く

2014-12-24 12:16:21
赤月カケヤ @kakeya_rapid

勧善懲悪の作品においては、悪役はクズで嫌悪の対象でしかなかった。それによって悪を懲らしめるというカタルシスを得ることになる。 それなのに、その悪が実は善人だったら? 読者は悶々として、その作品を床に投げつけるだろう。実際、こういった善悪逆転モノは、大人向けの作品だとされる。(続き

2014-12-24 12:18:36
赤月カケヤ @kakeya_rapid

だが、おもしろいのは、日本ではこういった悪役が仲間になる演出が多いことだろう。「悪人などこの世にいない」という思想が表れているのかもしれない。逆に悪人も書けなくなるから、これ系の作品は子供向けともされる。敵役も長く登場していれば、それなりに愛着がわくので、うまい方法だと思う。続く

2014-12-24 12:20:57
赤月カケヤ @kakeya_rapid

さて、この固定概念だが、それに疑問を投げつけられると、大抵の人間は拒否反応を示す。精神に衝撃を受ける。某テロリスト宗教集団なんか、彼らの崇める神が現れて「お前たち間違ってるから」と言ったら、たぶん発狂するだろう。 だが、日本人は違う! むしろ固定概念を否定されることを悦ぶ。(続く

2014-12-24 12:25:09
赤月カケヤ @kakeya_rapid

なぜなら、マゾだから。変態だから! むしろ爽やかな顔で「そんな考えもあるんだね(キラン)」とか言ってのける。変態紳士だから! というわけで、そんな「固定観念をことごとく否定されたい変態さん」たちにお勧めのラノベを紹介。 「俺が生きる意味」全6巻。発売中です!

2014-12-24 12:28:51