ドボク鎮守府　足柄第二次改装

まも（C102お疲れさまでした） @Kojimamo

♪ハァァ～南足柄　あっそーれそーれ♪ 河崎重工神戸造船所… 神戸造船「足柄よ。艦娘として再びこの世に生を受け、わが胎内で育ち、生まれ落ちた事に大いなる感謝を」 足柄「母上様、私も貴方に感謝を…」 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/GwbFwRxYLF

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♪はぁああ～金太郎おんどぉだよ　シャシャンシャン♪ 足柄第二次改装を記念し、神戸の造船所では記念祭が開かれていた。 足柄金太郎音頭が鳴響く中、艦娘ドックの建屋にゾロゾロと足柄と連添の提督達が集う。 あしがら金太郎音頭: youtu.be/2nZTYwvMfcw #ドボク鎮守府

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河崎造船「蒼き清浄なる海原を取り戻す為に、日々闘う我が愛し足柄達よ。再び更なる力を貴方がたに授ける。人類と艦船の未来の為に海原を駆ける狼となれ」 「そして足柄の地、大雄山のご加護あらん事を」 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/WhiTjlLhfO

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「「河崎造船殿！港町神戸！神戸造船所殿！母上殿！」」 浮きドック前に集う狼の群れが斉唱して応える。 「「河崎造船殿！港町神戸！神戸造船所殿！母上殿！」」 「ｳﾌﾌ…この子らの声を聞くと私まで漲ってきましたわ」 浮きドックの記念式典壇上で妙齢の女性が微笑む。 #ドボク鎮守府

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その女性は此処の造船所の魂そのもの。神戸造船所である。 造船所運営一括集中管理システムの更なる向上を計って製造されたメンタルモデル。以来、数多くの艦船娘を自らの胎内“ドック”で産みだしてきた。 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/hOFYm5EQYf

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設計の母、製造の母、育ての母等、艦娘には様々な母が存在するが 彼女はそれらを統合運営する事を目指して製造された、まごう事なき艦娘の母である。 #ドボク鎮守府

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神戸造船「我が群れよ…力が欲しいか？」 足柄ズ「「「欲しいわ！巌を穿つ力が！！」」」 神戸造船「ならばくれてやる！！」 足柄ズ「自分が強くなる、この瞬間が私は一番好き！母上様はもっと好きィ！！」 これが造船愛だ！！ #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/CBvZQsK4KQ

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第二次改装完了記念式典も無事終わり、造船所から足柄と提督らがゾロゾロと出てきた。 私達も新神戸から東京行きの新幹線に乗り込み、神戸を後にする。 「今日はお疲れ様…と言いたいところだが実は行き先があるのだ」 提督が隣の座席に座る足柄に声を掛ける。 #ドボク鎮守府

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「何ですか？このまま出撃ですかぁ？」 スーツに着替えた足柄が応える。 「わざわざ新大阪で乗り換えて小田原停車のひかり号に乗り込んだ理由が判らんか？」 「まさか…」 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/KMmqpyBo5u

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「凱旋だ。お前の名の地へだ」 「凱旋…」 やがて富士山が車窓に見え、目的地へ近づく。 「足柄よ。富士はイイな。新幹線と富士山の組み合わせこそ日本だな、ドボクだな」 足柄は黙って頷く。 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/c8xXCzFAF4

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神奈川県小田原市　小田原駅… 新幹線から降りてターミナルの片隅にある伊豆箱根鉄道のホームへ、乗換のために足柄と歩いていく。 「小田原は初めてか？」 「ええ、初めてね」 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/n5H7UwcN7h

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足柄は、お土産に構内売店で小田原蒲鉾を2トンまとめ買いしようとしたのをやめさせる。 売る方も売る方だ。問屋かよ。 「どうやって持ち帰るつもりだったんだ…」 「妖精技術でポショットに入れれば縮小できるでしょ」 蒲鉾も妖精も大変である。 #ドボク鎮守府

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伊豆箱根鉄道大雄山線　小田原駅… 駅には他所の足柄達と付き添いの艦娘や提督が集っていた。 ホームに立並ぶ旗竿には『祝　重巡足柄殿　改二おめでとうございます』 窓口では『改二決定！飢えた狼！記念硬券入場券セット￥3000』 すげぇな、どんだけ盛り上げてるんだよ。 #ドボク鎮守府

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駅の発車案内表示には『15:00　貸切列車』とある。 駅係員に聞くと足柄の第二次改装に伴う大雄山への参拝客の臨時列車との事。 足柄がいれば乗れるそうなので特別乗車券を2隻分買う。 この私も一応は船の端くれだから艦娘運賃になるらしい。 #ドボク鎮守府

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交通機関の艦娘運賃は普通運賃より、ややお得であるが10円程度しか安くならん。 しかも割引乗車券を買ったほうが得な場合がある。 おやおや、如何なものかと鉄道省に苦言を呈しておく。 #ドボク鎮守府

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やがてお目当ての列車がホームに入線してきた。 「ほぉう…これはこれは…。伊豆箱根鉄道も粋なことをする」 「えっ、提督。この電車なにかしら？一両だけよ…」 「この婆ちゃん、足柄の進水式の時に産まれた電車だよ」 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/FlhFuXbz2H

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伊豆箱根鉄道大雄山線　コデ166 コデは工事用電車の意味らしい。 1928年に神戸の川崎造船系の川崎車輌で製造。 国電として山手線・京浜線等で活躍し、相模鉄道、伊豆箱根鉄道と渡り歩いてきた 古強者の電車である。 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/HsziAJDo1q

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ポカンとする足柄を、とりあえず早よ乗れと車内に押し込む。 かつては人を乗せる電車だったが、今は工事用電車に改造されているので固定されたパイプ椅子に座る。 「殺風景な車内ね…」 「工事用電車だからな」 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/u4GGqJ67eS

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座って待っていると、黄色い布地に青い稲妻が書かれた作業服を着た小さな少女がやって来て車内検札を始めた。 「乗車券拝見させて頂きます」 彼女の容姿を敢えて俗な言葉で言うならロリババアな電車娘である。 どうやらこの娘がコデ165のメンタルモデルらしい。 #ドボク鎮守府

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私達を含む10隻の足柄らと連添いが車内へ乗り込み終わるとコデ165が検札をする。 検察する都度に、その電車娘はヘルメットを脇に抱え深々と礼をしている。 「彼女…。すごく丁寧ね」 足柄が感心したように呟く。 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/qpASz2WBJZ

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「コデちゃんはな。お互いが人の形として足柄に会えて嬉しいのさ。神戸の河崎産まれで、お前と同じ血を引いていると言ってもいい。戦火をくぐり抜けて、復興輸送を支えて86年の年月を生き抜いてきたんだ…」 「軍艦としての私より凄いわ…」 #ドボク鎮守府

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神奈川県南足柄市… 大雄山駅 貸切列車を降りると大雄山最乗寺行きの路線バスが待っていた。 それに乗り込み山の上を目指す。 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/yWDaPn7Rog

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ただバスに乗る前にひと悶着があった。 「足柄さん達！箱根登山バスなら直ぐ出せるよ！こっちに乗りなよ！」 「てめぇ！道了尊はウチ【伊豆箱根鉄道】のシマだろうが！邪魔だ！どきやがれ！」 「うるせー！」 #ドボク鎮守府 pic.twitter.com/8zGTg8pcG9

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