#リプきた単語で三題噺 「懐中時計」「ヒンドゥー教」「河童」

1作目
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ネッシー @0ZaALZilA

「ヒィッ!すんませんすんません命だけは勘弁してくださいお願いします何でもしますから」 「落ち着け、相手は大人だ、河童じゃない」 でも、なんていうか…。腹は出てるし、頭は禿げてるし、これじゃまるで… 「私が河童みたいだ、って?」 「えっ」 「そう言われるのは、もう慣れたよ」

2014-11-02 18:48:00
ネッシー @0ZaALZilA

☆ 俺達を呼びとめたおじさんは、昔からこの沼の近くに住んでるらしい。サングラスにマスク、暑苦しそうなコートと、もの凄く怪しい格好ではあったけど。俺達を引きとめた理由を聞いたら、不審者扱いする訳にもいかなくなった。そして、誰も信じちゃいない河童の正体も知ってて。 「水死体…?」

2014-11-02 18:49:07
ネッシー @0ZaALZilA

「溺れて浮き上がった死体が、河童に似てたんだろう。腐敗したガスが腹に溜まって浮き上がってくるからね」 「うえぇ…」 河童伝説は、拍子抜けとはいかないけど、あまり望んでない真相だった。そして、俺たちは下手をすれば死ぬような場所に足を踏み入れてたってことも事実で。

2014-11-02 18:49:37
ネッシー @0ZaALZilA

「もしかしたら君たちは、『妖怪なんていない』ってことを思い知って、ガッカリしてるかもしれない」 「ちょっと残念です」 「ははは、ちょっとか。私も残念だった。でもね、妖怪がいるって言い伝えは、ちゃんと意味があるんだ」 「もしかして、ここが危険だって、皆に分かってもらうため?」

2014-11-02 18:50:00
ネッシー @0ZaALZilA

おじさんが大きく頷いた。 「そうだろうね。ご先祖様が伝えてきたことには意味がある。ご先祖様だけじゃない。君たちのパパやママの言葉だって無駄にしてはいけないよ。口うるさく聞こえるかもしれないけど、ちゃんと意味がある」 「わかりました」

2014-11-02 18:50:39
ネッシー @0ZaALZilA

「でないと、私みたいに後悔することに…いや、とにかく忠告は聞くものだ」 「…?」 こうして、俺たちの冒険は、一つの教訓を持ち帰ることで締めくくられた。 ☆

2014-11-02 18:51:49
ネッシー @0ZaALZilA

懐中時計は、やっぱり妖怪を見るためのものじゃなかった。 猫のひき逃げ現場で、タイヤ跡のついた猫が出てきて。底なし沼で、奇妙な体形の男が這い上がって。そして、僕も――河童のような格好になり果てた。 おそらく、爺ちゃんの懐中時計のリューズをいじると起こることは。 「輪廻転生、か」

2014-11-02 18:52:22
ネッシー @0ZaALZilA

死して後、次の多様な生存となって生まれ変わる。前世に基づく因果応報、自業自得――それが、肉体に強く表れるといったところか。猫は轢死体のような跡を残し、沼の男は水死体のような体型に。きっと、水死体らしく肌の色も変色していたのだろう。 ――私のように。

2014-11-02 18:52:52
ネッシー @0ZaALZilA

きっと、この姿は忠告を無視した罰。 なら、私はこの沼の危険を伝え続けていこう。 過去をないがしろにして、未来を失ってはいけない。 そして、許されるなら。 一生のお願いを使うなら。 次は良き姿に生まれ変われますように――

2014-11-02 18:53:19
ネッシー @0ZaALZilA

「懐中時計」←妖怪ウォッチやろなあ 「ヒンドゥー教」←ゾンビとか?(ブードゥー教と勘違いしてた)あとはシヴァとか…女神転生?実質妖怪ウォッチやろなあ 「河童」←妖怪ウォッチやろなあー! なお、妖怪ウォッチは未把握

2014-11-02 18:56:35