12/26～12/31　日常

歯医者高尾bot @dent_takao

「とにかくお前は今日１日寝ていろ。予約していた店はキャンセルしておくのだよ」 「……あー……ごめん、せっかく、記念日なのに」 「気にするな。……疲れていたのだろう」 「ん……でもごめんな？」 「そんな附抜けた顔をするくらいならさっさと治せ」 「……うん」

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「オレは蠍座のラッキーアイテムを調達に行ってくるのだよ。確定診は不可能だが、インフルエンザの可能性が高い。ラッキーアイテムもそれ相応の物を……」 「ちょ、待って待って真ちゃん！いーからそーゆーの！オレ別にラッキーアイテムに命握られてねーから！！」

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……にしても、マジでだりぃ……あー……ほんっと、熱あると思ったら体も熱いよーな気がしてきた……

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「待たせたな」 「んーん。おかえり。……あれ、ポカリなんかあったっけ？」 「風邪をひいたときのためにと前にまとめ買いしただろう？好きなだけ飲め」 「んじゃーお言葉に甘えて……」

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「っぷはー！！やっべーマジでポカリ染みわたる……ん？どしたの真ちゃん？」 「500mlを一気飲みだと…？」 「え？………え！？ごめ、なんかあの、喉乾いたーぐあー！って」 「……いや、別にいいが……まだ飲むか？」 「さすがにもーいいわw」

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「少し待っていろ。朝食を作ってくるのだよ」 「ん。……軽くでいーわ。なんか果物とかなかったっけ？」 「……みかんならあるのだよ」 「じゃーそれ３個くらいちょーだい」 「水分の摂取量ばかり増えるな……」

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「みかんと薬だ。こっちの漢方が食前、カプセルが食後なのだよ」 「ん。おっけー……ってか、ほんと真ちゃんやさしーな」 「オレはいつも優しいのだよ」 「ぶっふぉっ、ぶ、ぶふ……げほ、っげほ」 「……おい、大丈夫か」 「ん、ちょっと水が変なとこ入っただけ」

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「お前のその言葉は信用できないのだよ。高校の時も……」 「あー１年の時？真ちゃんがオレのために５万円もするラッキーアイテム買ってきてくれたよなー……」 「お前の風邪を早く治すのに必要だと思っただけなのだよ」

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「オレがいらねーっつってんのに、毎日毎日、すっげー必死にラッキーアイテム確保しよーとしてくれてさ。……ほんっと、あん時から真ちゃんって、優しさが不器用っつーかさー……」 「あの時はお前もラッキーアイテムに命を助けられたはずなのだが」 「ほんとかよ？w」

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「……お前に自覚がないからオレが用意してやらねばならんと……」 「まーでも、嬉しかったぜ？オレたぶん、あん時もう真ちゃんのこと好きだったし」 「……そうか」 「ん。好きな人にやさしくされたら嬉しい、ってのはいくつになっても変わんねーの♡」

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「……にしても、真ちゃんも変わったよなー」 「何がだ」 「さっきの。前だったらオレが止めてもラッキーアイテム探しに行ってたっしょ？」 「……む」 「今は、一緒にいてくれてるもんな？」 「……10年以上、一緒にいるということはそういうことだろう」 「？」

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「お前がしてほしいことくらい、分かっているつもりなのだよ」 「……ふは、そっか」 「ああ」 「……つーかさ、真ちゃんいいの？オレもしインフルだったらやべーと思うんだけど」 「心配するな。お前の菌ごときでどうこうなるオレではないのだよ」 「……いや、心配だろ普通に」

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「それよりお前は、明後日の代わりは見つかりそうなのか？」 「……うわ、そっか。インフルだったら明後日のバイト、誰かに代わってもらわねーと……」 「もし宛てがなければ、葉山サンに話してみるといい」 「ん？なんで？」

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「クリスマスイブの当直は、宮地サンの代打だったのだよ」 「え、マジで？そうだったの？」 「ああ。付き合って初めてのクリスマスイブなのに、と葉山サンに泣かれたと宮地サンに言われて……引き受けざるをえなかったのだよ」

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「へー……んじゃー話してみよーっと。葉山サンもあのバイト先行ってたことあるし。……一応電話しとくかー……」 「オレが話を付けてやってもいいが」 「んーん。さすがにそこまで面倒みてもらうわけにもいかねーし。だいじょーぶ！」

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おっしゃー葉山サンに明後日バイト代わってもらう目途もついたし、これでオレ、インフルで倒れても大丈夫ー！ ……って思ったらなんか、マジで目回ってきた気がする……ううう…

歯医者高尾bot @dent_takao

「高尾、……高尾、大丈夫か」 「んー……」 「やはり熱が上がっているのだよ。冷えピタだけでは足りん……氷枕を……」 「……ん、ちゃ、……」 「なんだ」 「……すー……すー……」 「……寝言か」

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「即効性のある解熱剤……座薬か」

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「ちょうどこの前MRが置いていったものがあったはずなのだよ……これか」

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「……起きたら暴れそうだが……これ程の熱であれば少しのことでは起きないだろう」

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「……やはり肌が火照っているのだよ……いや、医療行為に邪な気持ちを挟むべきではない」

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「……起きなかったな。このまま熱が下がるといいのだが」

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「高尾、そろそろ夕方なのだよ。何か食べた方がいい」 「……んー……ん」 「高尾、」 「んー……なん、か、さっきよりちょーっと楽？」 「……薬が効いたようだな」 「だなー」

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「(おそらくさっき入れた座薬が効いたのだろうが……黙っておくか。コイツはまたぎゃあぎゃあと騒ぎそうだからな)」

歯医者高尾bot @dent_takao

「熱マシになったら腹減ってきたなー……なんか食いたい」 「レトルトの粥を買ってきたのだよ。卵がゆ、白がゆ、梅がゆ……それと雑炊もある」 「……１週間くらい風邪ひいてられそーな量だなそれ」