ニンジャスレイヤー二次創作【ジャスト・レップウ・ブロウイング】#3

【これまでのあらすじ】女ニンジャ、レッドハッグのイクサに首を突っ込んだレップウ。彼は彼女に、安いサケとニンジャの情報を礼として要求したのだった。
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鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ドーモ、シカナです。これからニンジャスレイヤー二次創作【ジャスト・レップウ・ブロウイング】の続きを投下します。うるさいと思われる方は #4215tk でミュート重点。実況してくださる方もいればこのタグをお使いください。改めまして今年もよろしくお願いいたします #4215tk

2015-01-05 20:08:20
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ジャスト・レップウ・ブロイング】#3 #4215tk

2015-01-05 20:10:02
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「そんな安物のサケでよかったのかい」「うん?」ちびちびとホット・サケを飲んでいたレップウは顔を上げた。尋ねた相手は女ニンジャのレッドハッグ。彼らがいるのは会員制サイバネティクスバー「カブ」だ。営業時間外なのか、彼ら以外にはホールの掃除人くらいしかいない。1 #4215tk

2015-01-05 20:12:07
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ああ、構わん。しかしこの手の場所には初めて来たが」レップウはホールを掃除するサイバーボーイを一瞥する。「最近の流行というのはわからんな」「一部のマニア向けだよ、こういうとこは」「貴方のような、か?」「ハ!」レッドハッグが鼻を鳴らす。「まさか」2 #4215tk

2015-01-05 20:14:03
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ビズの相手がここにいるから来ただけさ」「成る程。…しかし、それでは俺は邪魔になるのではないかな」レップウが懸念する。レッドハッグは首を振ってみせた。「いいや。むしろ、あンたみたいのは早めにこういうとこを知っておく必要があると思ってね」3 #4215tk

2015-01-05 20:16:06
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

レップウの視線を受け、彼女は続けた。「さっきみたいに無闇に首を突っ込んでると、いらない恨みを買うことになる」「…かもしれぬな」レップウは頷く。それでニンジャが戦いを挑んでくるのなら、それはそれでいい気もする。が、流石にそれは口に出さなかった。4 #4215tk

2015-01-05 20:18:08
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「変に生き辛い真似をするよりは、あたしみたいに仕事を請け負うようにした方がいい…名が売れれば、強いニンジャとも戦えるだろうさ」「成る程。普通のニンジャというのは皆そういう事をしているのかね?」「長生きをしている連中はね」レッドハッグはタバコに火をつけた。5 #4215tk

2015-01-05 20:20:04
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ウェーゲホゲホ!…最近増えてる連中は、ロクにトレーニングもせずにバカみたいに暴れまわるのが多いのさ。それで、狩られる」「貴方のような手合いに?」「そう」簡潔に言い切ったレッドハッグは、レップウを見やる。「あンたは多少分別があった。マシな方だ」6 #4215tk

2015-01-05 20:22:07
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

マシ、か」レップウは苦笑する。レッドハッグは真顔だ。「かなりね。ヨタモノやパンクス上がりの連中はすぐに図に乗る…それで騒いで因縁をつけられて死ぬ」「アブナイの意味を知らんということか」「言い得て妙だ」レッドハッグが微笑んだ。7 #4215tk

2015-01-05 20:24:12
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「まあ、そういうのに生き残ったニンジャは、ヤクザやらギャングやらの手先が精々。あたしみたいなフリーランスは少ないね」「成る程」レップウは頷いた。「つまり、俺は運がよかった」「そう、運が良かった。殺されもせず、ビズの相手を紹介してもらえるってんだから」8 #4215tk

2015-01-05 20:26:17
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

そこで二人は会話を打ち切った。奥の部屋からニンジャが現れたからだ。渦巻き状に刈り込まれたボンズヘアーが印象的なニンジャはオジギを繰り出す。「ドーモ、レッドハッグ=サン。そして、エート…レップウ=サン。クラクズーです」「ドーモ、はじめまして。レップウです」9 #4215tk

2015-01-05 20:28:03
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

アイサツもそこそこに、クラクズーは二人の前のソファに腰を下ろした。「まず、レッドハッグ=サン。ベスティアリイ=サンたちの撃破は確認しました。報酬は振込み済みです」「アイ、アイ」レッドハッグが鷹揚に頷く。クラクズーが隣に座っていたレップウを見た。10 #4215tk

2015-01-05 20:30:17
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「こちらはこれでよし。で、レップウ=サン。あなたもそれに協力されたと」「首を突っ込んだだけでしてな」レップウは正直に答える。「カネ目当てではないので、気にしないでください」「…なるほど」クラクズーがどこか微妙な表情で彼を見つめる。11 #4215tk

2015-01-05 20:32:13
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「レッドハッグ=サンから話は聞いています。フリント=サンを倒されたと」「ええ。妙なニンポを使う手合いでしたが」「ニンポ?あれはジツですよ。カトン・ジツです。…ああ、あなたはニンジャになって間もないということでしたね」「ええ」レップウは頷く。12 #4215tk

2015-01-05 20:34:05
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ベスティアリイ=サンはもちろん、フリント=サンもニュービーに倒される手合いではないです。…本来ならば」クラクズーが自らの顎に手を当て、言う。「イアイ・ドーの師範をなさっていたとか。地力が違うのですな」「まだまだです。もっと鍛錬がいる…ニンジャとのイクサが」13 #4215tk

2015-01-05 20:36:03
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ぎらりと輝くレップウの目に、クラクズーはわずかに気圧されたようだった。すぐに彼は気を取り直す。「…なるほど!でしたらこちらも協力ができる」「ビズですか」「ビズです。そちらが了承してくれるのであれば、すぐにでもニンジャ絡みの仕事を提供できます」14 #4215tk

2015-01-05 20:38:37
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

レップウは頷く。「そうしてもらえるとありがたいですな。…時に、好奇心から聞きたいのですが」「なんでしょう?」「ニンジャなのに、なぜこのような商売を?」「ああ」クラクズーが苦笑した。「これが性に合っているからです。舐められずに済みますしね」「成る程」15 #4215tk

2015-01-05 20:40:05
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「…それじゃ、あたしはこれで失礼する」レッドハッグが立ち上がった。「あとは二人でよく話し合うといい」「ありがとう、レッドハッグ=サン。…おお、そうだ。一つだけ聞きたいことがあるのだった」テーブルを離れようとしていたレッドハッグは、訝しげに振り向いた。16 #4215tk

2015-01-05 20:42:06
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「この界隈では、赤黒のニンジャは有名なのかね?」「…それだけじゃわからないね。他に情報は?」「ただならぬアトモスフィアと…そうだな、他のニンジャと争っていたようだった。複数の」レップウの言葉に、レッドハッグが眼を細める。「ニンジャスレイヤー」17 #4215tk

2015-01-05 20:44:08
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ニンジャスレイヤー?おかしな名だ」「…都市伝説みたいなもんさ。詳しくはクラクズー=サンに聞くといい」レッドハッグは今度こそ彼らから離れていった。レップウが物問いたげな視線をクラクズーに向ける。当のニンジャは顔をしかめていた。18 #4215tk

2015-01-05 20:46:18
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

…レッドハッグ=サンの言う通り、都市伝説めいたニンジャです。かつてソウカイヤ…ニンジャの組織と戦い、一人で壊滅させた、なんて噂がありますね」「ほう!それは事実で?」「どうだか」クラクズーは吐き捨てた。「ソウカイヤ壊滅の真実を知る者などいませんよ」19 #4215tk

2015-01-05 20:48:16
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

クラクズーが疲れたように息をつく。そして彼はレップウを見た。「それより今はビズの話です。ニンジャとのイクサがお望みならば、ヤクザクランのヨージンボなどはいかがです?」「ヨージンボ、ですか」レップウは少し考え込み、ややあってから黙って頷いた。20 #4215tk

2015-01-05 20:50:31