弱ペダプラス⑫

莉菜 @rina_7x

「お姫様だもんな」愛でるようなキスを繰り返す。腕を回した隼人くんの背中、服をきゅっと握ると微笑んで。「はは、顔すげえ真っ赤」「だ、だって恥ずかしい…」「なんで」撫でる手つきもとびきり優しく。震える口で伝えよう、まずは一回。「隼人くん、…すき」「オレも、愛してるよ」 #弱ペダプラス

莉菜 @rina_7x

久々の家族での遠出、寄り道のコンビニから帰ってきた母さんが後部座席のドア開けて。「コレ甘いもの、悠人たちで分けてね」「ん、ありがと。隼人くんたち寝てるし、先にオレ勝手に選んでいいかな」「いいんじゃない？」ひょこりと覗くとふふっと笑って、「寄り添っちゃって…本当ふたりは仲良いわね」

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バカじゃないの。ただの仲いい兄妹が、この年にもなって手繋いで寝るかよ。鈍すぎるのか、それとも認めたくないのかな。「オレこれにしよーっと」口に入れたビターチョコの苦み、寂しさは別に感じない。「…隼人くんも姉ちゃんも、甘過ぎなんだよね」後で口止め料のお菓子、たくさんねだってやるんだ。

莉菜 @rina_7x

広い図書室は利用者が少ない。奥の奥の方の席、二人きりで小さな声で会話して。「ふ、ははっ！」「東堂くん、しーっ」「ああ、そうだな」お互いに人差し指口元に当てて笑う。次に軽く触れた唇、「…もう」「誰も見てないぞ」「…ぅン、」閉じる瞼、もう一度。しっかりと回した腕、彼のことひとりじめ。

莉菜 @rina_7x

図書室にて、動けない私を酷く恨む。本棚の影から眺める視線の先、東堂くんとその彼女。「…あんな笑顔…、」そう、“東堂さま”だって普通の健全な男子高校生なのだ。だけどそれを思い知る姿、その隣は。ああ、影が重なる。一度、二度、三度、「…何であの子なんだろう」どうしようもない事実なのだ。

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普通の男子高校生と恋愛をしてる少女 と みんなに人気なアイドルに恋をした少女

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巻島裕介と初詣…。「裕介くんは神社似合いませんね～」「ほっとけショ」「あっ、ジバニャーン！」「ちょ、オイはぐれるッ、ガキか！」「カステラ！カステラ！ジバニャン！カステラ！」「分かったっつの…大と小どっちがいいんだヨ」「いやいらない」「はァ！？」「もったいなくて食べれないもん～！」

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多分屋台のものみんな買ってくれる。「りんご飴！」「お参り終わってからにしろショ…」「裕介くんのは私が買うね！」「いらねェ」「買うの！」はぐれるからって建前で繋いだ手、手袋のデザイン変だけど嬉しいからいいや！ 「おみくじ蝶々結びにする人初めて見た…」「おめーの破れてねーかコレ…」

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震える空気、眉間の皺にきゅんとした。「ッは、ァ……ふー…、」荒ぐ息を必死に静める、こんな扇情的な彼を見れるのは私だけ。カチューシャの無いおでこにへばりつく前髪、キスをして甘えた声、「じんぱちくん…もっと」嘲るように笑う、「こんな姫がいてたまるかね」ぴんと伸びた爪先。#弱ペダプラス

莉菜 @rina_7x

「小野田くん、おはよう！」「あ、おはよう！」「昨日薦めてくれたアニメ全部見たよ」話す口実作りに徹夜、我ながら必死すぎ。だけど「こんな風に話せる相手いなかったから嬉しいな」言われてぽわわっ、黄色い感情は膨らんできらめく。「うんっ、私も嬉しい！」並ぶ笑顔、今日もいい朝。#弱ペダプラス

莉菜 @rina_7x

荒北靖友と同棲したいシリーズ 「はい、年賀状！靖友くんの分！」「ン。仕分けあんがとネ」「ご実家からはまたアキちゃんの写真だったね」「毎年だからネ。可愛かったァ？」「すっっごく！私も犬飼いたいなー！」「ただでさえうっせーワンコがいんのにィ？」「えっ」「オメーのことだヨ」「ひどい！」

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超攻山神様に「…とろとろだな」って言われたい #弱ペダプラス ※高卒後同棲設定 おかえりなさいの言葉の代わりに、そのほっそいお腹に抱きついた。 「…こら」 「……………」 「こらこらこら、何してるん… twishort.com/G0rhc

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箱学三年とファミレス行きたい。 荒北「ッセ、でけー声出すなブス！！」 新開「靖友、すげえブーメランだぜそれ」 荒北「甘いものばっかだからデブんだヨ」 東堂「そこへ油物のお裾分けは無いだろう…」 福富「荒北はずっと彼女にちょっかいを出してるな。好きなのか」 荒北「オレ福チャン嫌い」

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私を強く抱き締める真波くん、ああそうだ。この子もただの後輩ってだけじゃなくて、ちゃんとした男の子なんだ。隅に置けん男だと、彼も言っていたじゃない。「…好きです」「うん」ごめんねはもう言った。きらりと光る雫は気付かないふり。「オレ…東堂さんと先輩の間に生まれたかったなあ」「…うん」

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「あんたが好きです」強張った笑顔は逆光で見えにくい。「知ってました、好きな人いるんスよね」こくりと頷く、なのに伝えてくれたの？ ねえ泣かないで、黒田くん。手で制止されてごめんねも言えない。「ああもう、マジで！」光って揺れる瞳、「ッ…荒北、ウザすぎんだろ…」噛み締めた唇が痛々しい。

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想いには応えてあげられなかった。「うん。ずっと福富さん見てましたもんね」へらりと笑う葦木場くん、震える手で頭を掻いて。「オレなんかとは真逆の、」「それは違う！」ねえ、何て言ったらいいの。「オレなんかって…言わないで」「…先輩のそういう所が好きなんだよなあ」どんな言葉も今は残酷。

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おかしい。「だって隼人くんがそう言ったんだもん」ぜッッてーーーおかしいこのカップル！！！何度もしてる忠告、その度に同じ答えばっか。「いやだからァ…新開じゃなくて、オメーはどう思ってんの？」「私？」周りにハブられていつも一人、世界狭すぎんだろ。いつもハラハラしながら見てんだケドォ。

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それでもバカ女、にっこり笑う。「私は隼人くんの言う通りにするって決めてるもん」甘ったるい声に耳がおかしくなったかと思った。「お待たせ」「あっ、隼人くーん！」腰を引き寄せながらオレを見る深い青、「…靖友と何話してたんだ？」ゾワリと逆毛立つ。「威嚇じゃなくて威圧だろ…」ざけんなデブ。

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「隣、いいかい？」「…あーん」「お、ラッキー」パンを抱えた新開くんに、お弁当の卵焼きをひとつ。飲み込むと舌を出して「すげえしょっぺえ」「…ママと喧嘩したから」「へえ」俯けば優しく微笑んで頭を撫でる、「反省してんだろ？」「…うん」素直になれる理由、このあったかい手。#弱ペダプラス

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「来ないで！！」大喧嘩、コップの水が派手に顔にかかった。「…あのなあ」キッと睨めばびくりと怯む、「そんな顔するくらいなら始めからするな！」「ッ、」掴む手首は想像以上に細く。「…東堂くんのわがまま…」「おまえの前ぐらいだぞ」下らん嫉妬は勘弁してくれ、そのまま絡める指。#弱ペダプラス

莉菜 @rina_7x

「来ないで！！」大喧嘩。顔にぶちまけられた水、「ッ、」こっちも負けじと返してやった。「ゆ…」舌を出して溜め息、「これでおあいこショ」「裕介くん！」コップをとりあげて抱き寄せた体、「いい加減頭冷えただろ」小刻みに震えて「…ごめんなさい…」またすぐ泣く、ガキみてーショ。#弱ペダプラス

莉菜 @rina_7x

性格が悪い、十分自覚してるさ。テレビに流れる映像はソレ、すり寄せられる彼女の太もも。気付かないふりしきれてないぜ。「ぁ…」零れそうになる涎を咄嗟に拭ったのはオレの手。「だから女の子が見るもんじゃねえって言っただろ」イヤホンを外せば桃色の唇、「…隼人くん…」ねだるように甘ったるい。

莉菜 @rina_7x

触れた肌はあまりにも柔らかく、このままだと溶けてしまうんじゃないかと不安になった。「…ッ、」ドクリと脈打つ心臓、理由は果たしてそれだけだろうか。血はあまりにも熱すぎて、ぐらぐらと目眩。「…はしたないぞ」ようやく絞り出した声、「…それだけ、東堂くんが欲しい」ああもう、冗談じゃない！

莉菜 @rina_7x

巻島裕介とじゃれたい。 「裕介くんかっこいい♡」「や…キモいでいいっショ」「おめめキラキラだね」「…おめーのがくりくりキラキラしてっけどなァ」「笑って！せーのっ、」「はっ？え、ちょっ待てヨ、」「にーっ！」「に…にﾞー…？」「きゃあ、へたくそかわいい～！」「腹に頬擦りすんなショ！」

莉菜 @rina_7x

気分落ち込み過ぎてて食欲ない時期のある昼休みに「ん。どうせ飯食ってねーんだろ。米だと余計重く感じるよな、分かるわ。それなら食いやすいと思うからやるよ」と一口で食べられそうな甘いものを机に置いて「じゃ」と片手上げて踵返してほしいランキングぶっちぎりNo.1　手嶋純太