日帝時代の韓国の正月は「ダブルスタンダード」だったか（韓国弘益大・稲川右樹助教授）

ゆうき 유욱희💉💉 @yuki7979seoul

90年前、大正14年の京城の元日はどんな感じだったのだろうかと想像する。日本系市民はそのころは陽暦に従っていただろうから近所の神社に参拝、朝鮮系市民は旧正月まで特になにもせず、って感じのダブルスタンダード状態だったのかな。

櫻井信栄 @sakurainobuhide

①侵略した側の子孫が、侵略された国に住みながら、同化政策の進行をダブルスタンダードと呼ぶ愚について語る。 稲川右樹氏の「ダブルスタンダード」という表現は軽薄すぎると思う。帝国日本の暦と神社参拝は獄死者まで出した同化政策の一環である。 pic.twitter.com/ydCr14QBKI

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②氏は在日コリアンのチェサや朝鮮学校が日本の暦通りに休まなかったこともダブルスタンダードと呼ぶのだろうか。

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③朝鮮の近代についてよく知らない人がこれを読んだら、当時は「ダブルスタンダード」（二重基準）が通用したのだと信じてしまいそうだ。私は前掲のツイートを見て数日間もやもやしていたのだが、昔読んだ本などで調べ直したので少し書いてみる。

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④（私はこの人が作った教科書を買い集めて使用したこともあり有り難く思っているのだが、それとこれとはやはり別である。）

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⑤1925（大正14）年元日、京城（当時のソウル）の主な神道施設は京城神社と乃木神社でいずれも南山の北側にあった。そこが日本人街であり神社は居留民のためのものだったからである。城内北部を中心とする朝鮮人居住地と南部に集中した日本人居住地の分化は植民地期を通じて解消しなかった。

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⑥鍾路の近くに住む朝鮮人がその日京城神社に行くと仮定し想像してみよう。清渓川を越えると日本人街に近づく。黄金町（乙支路）、明治町と本町通り（明洞）を過ぎて南山町（南山洞）に着く。倭城台町（芸場洞）の朝鮮総督府庁舎（景福宮移転前）を左に見ながら坂を上り神社の鳥居をくぐる。

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⑦朝鮮銀行や京城郵便局を既に置き、近代都市を形成しつつある日本人街。参拝が強制的でなかった時も、そこへ朝鮮人が行くことは宗主国の力に対する憧憬と恐怖を持つものであった。日本人と朝鮮人は「市民」として平等であったわけではない。前掲ツイートはこの観点が欠落しているように思われる。

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⑧神社参拝は後に強制されることから、朝鮮人が「旧正月まで特になにもせず」にいたことは一つの抵抗でもあったとも考えられる。陰暦と陽暦の正月を祝うのは「二重過歳」だとして解放後も長く陰暦正月は祝日にならなかったが、結局定着しなかった。民族的祝祭を人為的に作るのは困難なことなのだ。

櫻井信栄 @sakurainobuhide

⑨また忘れてはならないのはこの時、京城神社と乃木神社の上で官幣大社朝鮮神宮の建設が進んでいたことである。大工事を終えて鎮座式が行われたのは1925年10月15日、この日京城駅が開業している。今も残る東京駅によく似たレンガ造りの駅舎は朝鮮神宮の鎮座に合わせて作られたものなのである。

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⑩やがて神社は「国民統合」のための巨大な装置となったが、キリスト教徒を中心に参拝拒否運動が激しく行われ、廃止された教会2百余り、逮捕された教徒2千余名、獄死者50余名に及ぶ被害を出した。朝鮮には82の神社と900余りの神祠が設置されたが、解放後すぐにそのほとんどが破壊された。

櫻井信栄 @sakurainobuhide

⑪平壌にあった崇義女学校は神社参拝を拒否し1938年に自ら廃校、1954年に京城神社跡地に学校を復活させ1959年には安重根の銅像を設置した（安重根像は朝鮮神宮跡地にも記念館と共に建っている）。崇義女子大学には京城神社の遺物が今も残されており、乃木神社跡地である児童養護施設にも

櫻井信栄 @sakurainobuhide

⑫手水鉢などがわずかに残されている。 （ずらずら書いてきたが）明洞やその近くの南山、ソウル駅に来ることがあったら、朝鮮に神社があった時代についてぜひ考えてほしい。そこに生きた人々の思いを想像してほしい。