3DCGを漫画に活かす:2015:カメラ距離に応じた線の密度
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ガンダム・サンダーボルトの作画に3Dが使用され、チーム制のスタジオワークになっていることは広く知られているけど、機械が抽出する3Dの輪郭線と3D下絵をペンでトレスした輪郭線の違い、3D作画部分のLoDの塩梅といった、ペンと3Dの差異の処理を試行錯誤してる感じ >サンダーボルト
2015-01-09 13:14:08サンダーボルトの作画では、背景用の3Dも遠景用とクローズアップ用で作り分けてある。ゲームでは良くあるLoD的な発想。(※主に面取りの有無) pic.twitter.com/cSxdwTjGLY
2015-01-09 13:23:36※注
3DCGを利用したゲームにおいて、対象が視点から近い場合は多ポリゴンモデルを使用し、視点から遠くなるにつれ少ないポリゴン数のモデルに順次切り替えていく手法があり、これを Level Of Detail (LOD) と呼ぶ。
3D下絵にペンを入れたと思われるコマは、カッチリ感は残るものの下絵からの引き算が上手くて、手描き部分と違和感が無い。 pic.twitter.com/38k4eNdOfp
2015-01-09 13:31:53一方で3Dの輪郭抽出そのままで、尚且つ若干ディテール不足なモデルを据えたコマもあったりする。 pic.twitter.com/fVcLgDsxpG
2015-01-09 13:34:13サンダーボルトは3D作画の導入で密度の濃いメカモノのクオリティーコントロールが格段に上がっていて、3D下絵を活かしたペン画における線の取捨選択が巧みさに目をみはるんだけど、それが逆に3D”撮って出し”のコマとのギャップになっていて、そのへんが難しそうだなぁ…とオモタ。
2015-01-09 13:40:27近景用3Dと遠景用3Dを共用すると、遠景側の3D画は線が多すぎて黒くなってしまうので、できるなら作り分けたいところ。 ただ、サンダーボルトではペン入れの際に線の取捨選択がしてあって非常に良かった。 (※画像は悪い例) pic.twitter.com/Z58gJ6qKG2
2015-01-09 13:50:07カメラとの距離によって線を自動的に省略するやつ、LightWaveでちょっと実験してみました。 youtu.be/eEbtdMTD-r8 ウェイトとノードで線幅を調整してます。ウェイトをもうちょっと細かく調整すればもっと良くなりそうです。
2015-01-09 19:38:08カメラとの距離に応じて線を自動的に省略する実験 その2 youtu.be/XaEIAQ_sI1s 昨日のやつを少し改善してみました。
2015-01-10 13:56:14ノードとウェイトはこんな感じです。最後のEdgeに繋ぐ前のBoxStepは、BeginとEndの値を離すほど、線が完全に省略されるまでの距離の遊びが大きくなります。Beginの値は今回の例では-0.1~-0.2くらいに設定しています。 pic.twitter.com/lJHEn7ZtBp
2015-01-10 14:05:35ウェイトは、0%に近づけるほど短い距離で消え、100%に近づけるほど消えるまでに長い距離を要します。先述のBoxStepのBeginの値以下に設定すると、距離によらず始めから消えていることになります。
2015-01-10 14:10:16今回はカメラとオブジェクト間の距離の算出に表示オブジェクトを直接指定しました。Nullを代用することで、距離によらず線の省略具合を微調整できますので、実際はそうした方が使い勝手が良いと思います。
2015-01-10 14:14:07また線の種類(輪郭、コーナー、非共有エッジ等)によってNullを使い分ける事で、線の種類別に省略具合をコントロールできます。ノードは複雑になりますが…。
2015-01-10 14:15:10省略なし/省略ありで比較するとこんな感じです。 pic.twitter.com/UbzsihIi8B
2015-01-10 14:28:03カメラとの距離に応じて輪郭線を自動的に省略する|CG creator's lab melabo.clu.st/item?__objectI… 先日投稿したやつをCG creator's lab さんの方にまとめました。LightWaveですが、概念は他のソフトでも応用できると思います。
2015-01-15 13:13:48