東方昭和伝 第三十一章「皇紀二千六百年」第三幕補足ツイートまとめ

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

東方昭和伝 第三十一章「皇紀二千六百年」第三幕：大政翼賛会誕生 (00:28:59) #sm25236805 nico.ms/sm25236805

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第三幕BGM①民政党解党の場面：交響組曲 機動戦士ガンダムSEED DESTINY Symphony SEED DESTINYより「 SINN ASUKA 第六章 切り裂かれた想いと苦悩の瞳」 #東方昭和伝

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平沼えーき様の新体制運動への批判の台詞ですが、これは平沼本人の台詞ではなく、7月28日に近衛側が新聞に掲載した「新体制観念」の内容を元に作成しています。結局この新聞発表は観念右翼の思想をそのまま取り入れた内容となっているので、そのまま平沼の台詞として採用しました。 #東方昭和伝

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政党消滅という事態に焦る近衛たちですが、風見メディのバス云々の台詞は風見章『近衛内閣』（中公文庫）の文章のまんまです。元文屋だけあって風見は表現が巧いですが、『近衛内閣』の文章は変なところを平仮名にしている部分が多くてちょっと読みづらい。何であんな書き方をしてるんだろうか。

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第三幕BGM②同じく焦る武藤リグルの場面：遊戯王5D's SOUND DUEL 01より「ドラゴン」 #東方昭和伝

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資料からは「近衛が東条に苦情を申し入れて、武藤の一国一党論を制させた」という以上のことはわからないので、東条と武藤の会話は背景説明も兼ねての創作。まあ東条の考えはこんなところかなと。 #東方昭和伝

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武藤章の新体制運動前後の動きは、本人は全然書き残していないので、陸軍の政治ブレーンとして国策研究会に出入りし、武藤と親しかった矢次一夫の「昭和動乱私史（中）」（経済往来社）が参考になります。 #東方昭和伝

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その『昭和動乱私史（中）』において、矢次一夫は、武藤が近衛新党に期待していた理由について、総力戦体制の確立とは別の視点からの理由も提示している。 #東方昭和伝

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「武藤に対する数々の批判はあるにせよ、この男の良さは、軍部や、派閥の中にありながら、自派閥を作ろうとせず、そして青年将校と称するグループを少しも恐れず、この連中の機嫌を取ろうとしなかったことだ。」（続く） #東方昭和伝

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（続き）「政治新党論に、武藤がすごく共鳴した理由は、彼がまだ中尉位のとき、第一次大戦当時のドイツ武官として駐在、敗戦によるカイゼル帝政の崩壊を目の当たりに見た経験から、国家は常に二本以上の柱によって支えられるべしということであった。」（続く） #東方昭和伝

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（続き「事実、当時のドイツはカイゼル帝政崩壊後、ドイツ社会民主党によって支えられ、ヒトラー体制が作り上げられるまでの「つなぎ役」を果たしている。社民党を潰し、ヒトラーを生み出したものは、戦勝国がドイツに課した過重極まる戦債の為であり、この事は既に歴史的に知られている通りだ」（続く

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（続き）「武藤の軍人としての正直さは、この頃早くも日本がある時期に敗戦を経験する場合のあることを予感していた。」（続く） #東方昭和伝

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（続き）「日本が敗けた時、天皇制だけは何としても残さねばならぬが、敗戦処理から戦後復興に至る大事業は、軍部でも、既成政党でも不可能であろうから、今からもう一本の国の柱、すなわち政治新党を組織しておくべきだ、ということであった」 #東方昭和伝

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少なくとも武藤が、永田鉄山の仕事を引き継いで、東条英機よりもよほどあるべき国家体制の姿を考えていたことは間違いなく、もし東条と武藤の階級が逆であったら果たしてどうなっていたか。興味深いところではあります。 #東方昭和伝

Tea茶(ライレーン) @Tea_tya_rairen

@elevenplat ただ、財界とのコネとかは永田がズバ抜けてますよね 本当に何で死んでしまうのか(太田道灌の様な感想を持ちつつ

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池田成彬のように永田に傾倒していた財界人もいましたものね。本当に永田以上の「コミュ力のあったインテリ軍人」は昭和陸軍にはいなかった… RT @Tea_tya_rairen: ただ、財界とのコネとかは永田がズバ抜けてますよね 本当に何で死んでしまうのか(太田道灌の様な感想を持ちつつ

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第三幕BGM③北部仏印進駐の場面：医龍 Team Medical Dragon 2 オリジナル・サウンドトラックより「 DRAGON RISES」 #東方昭和伝

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悲しいことに北部仏印進駐のグダグダっぷりはもう擁護のしようがない。見るべきところが何一つない軍事行動に出会ったのは本当に昭和伝作ってて初めてでした。 #東方昭和伝

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この北部仏印進駐に合わせて、東条英機の壊滅的人事センスについて触れてますが、東条は昭和天皇からも戦後「田中隆吉とか富永次官とか、評判のよくない、かつ部下の抑えのきかない者を使った事も、評判を落した原因と思う」と人事のまずさを指摘されている。 #東方昭和伝

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田中隆吉、富永恭司に加え、辻政信、服部卓四郎の暴走コンビも東条のお気に入りですが、他にも「三奸四愚」と総称される人たちがいます。これは昭和18年、19年頃に陸軍内部で囁かれていた蔑称のようですが、当時から東条の周囲の評判は芳しくなかったようで、当然敗戦後もその評価が残ってしまった

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一応「三奸四愚」に挙げられている人物名を列挙すると、 三奸： 鈴木貞一（軍官僚） 加藤泊治郎（憲兵） 四方諒二（憲兵） 四愚： 木村兵太郎（軍官僚） 佐藤賢了（軍官僚） 真田穣一郎（軍官僚） 赤松貞雄（秘書） となります。真田穣一郎少将はこの中に入れるのは気の毒と思うが…

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第三幕BGM④東郷茂徳ソ連大使更迭の場面：ハイドンの交響曲第45番嬰ヘ短調「告別」第1楽章Allegro

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東郷とモロトフの個人的親交のシーンをここで入れたのは、後の鈴木貫太郎内閣における、ソ連仲介の和平交渉への布石です。東郷は鈴木内閣で外相ですが、彼もソ連交渉に乗っかってしまったのは、この時代にモロトフと良い関係が築けていたからこそ、わずかな可能性を感じてしまったのではなかったかと。

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松岡旋風人事についてですが、松岡は外相に就任して、「今の外交官はロクに仕事もしない『芸者外交官』だ」と語り、本当に重光葵以外の大使・公使をクビにするという空前の人事をやりました。 #東方昭和伝

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しかし、さすがに松岡は普通にクビを切ったわけではなく、機密費を使って退職金を通常の二、三倍の額に大幅増額して辞めさせたそうです。松岡の首切りはある意味退職金の大盤振る舞いでもあったと。 #東方昭和伝