【君♡と♡映画まとめ】レトロさんと群青くん

サマーズのジャム @Merry_Bads_End

『俺が自己顕示を考えていた時に、アイツは、もっと大きいものを見ていた。夢と魔法。叶える事が出来るのは、それを口にしてた奴だけだろうから』『俺やお前も好きって言ってたよ。だけど、それ以上にアイツは好きだったんだ』『あのウンコみたいな動画見返したら演劇を語るシーンで一生懸命話してた』

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『身近にいたのに気付かなかった』『俺は、アイツに演劇以外の世界を教えて貰った。今ではそれが正解だったと思ってる。好きを信じれない奴が「神様」なんて呼ばれる創作は出来ないよ。俺も、お前も。一生引きずっていくんだぜ』とそれくらいで俺は画面に呟く。「昔語りし始めたら終わりだって、立体」

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とは言うものの、だ。「これじゃあ俺がジョゼだよなあ」自分自身もレトロさんについて考えない日は無かった。通常回の続く劇場版の無い日常アニメ。そんな時間を淡々とこなしていく。どんなコメディの後も、どんなラブストーリーの後も『そして生活は続く』のだ。本当呪いのような台詞だと今なら思う。

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気になるのは一点。演劇を引退すると話した直後に、演劇で華々しくデビュー。「俺と演劇を作る気なんて最初から無かった？」そもそもオーディションは、いつ決まったんだろう、とか。じゃあ、あの、秘密の鑑賞会は何だったんだろう、とか。そんな、そんな毎日なのだ。「こんなの、俺が懐古厨だよなあ」

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懐古→レトロ。一度2ちゃんに「あの女優とセックスした事あるけど質問ある？」ってスレ立てて死にたくなった事がある。忘れよう。忘れよう。だけど忘れようにも広告に結構載っていたりして。そういえば、この前はクイックジャパンでインタビューされてたな。ビレバンでPOP付きの特集とかも見る。

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「どこまでが嘘だったんだろう」大きな街で時々見かけてハッとなる。「本当にレトロさんは夢と魔法の、そのものに成った」あの時、劇団が成立していれば選択肢も変わったのだろうか。「表の表で活躍してるよ」夢と魔法が効かない、あの言葉だけが未だに心配だ。「枕とかあんのかね」音信は不通のまま。

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映画は週1回、観るようになった。ほとんど一人。時々好きな人と。ひょっとしたら出会えるんじゃないかとか。そんな妄想なんかもしながら。高いと思ってたポップコーン。今は躊躇なく買えるようになった。学割は出来ない。特にディズニーの新作は必ず観る事にしてる。平日のなるたけ遅い時間に、だが。

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TSUTAYAのポイントは誰よりも有効活用している自信がある。『リリィシュシュのすべて』や『自転車泥棒』、『ファニーゲーム』で起きた悲劇を繰り返さないよう借りる前には下調べ。もちろん、『ダンサーインザダーク』のようにネタバレは極力避けて、だ。好きなものは、あの頃よりも増えた。

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そう。

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そうやって。 繰り返し。繰り返し。 俺は彼女の欠片を探しながら生きる。

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夢と魔法を引きずったまま。

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『トビラ』『ポップコーン』『生涯の中で好きな映画』どこに居ても。『ゴスロリ』『ツギハギ漂流作家』『クリスマス』『真夜中のコンビニ』どこを歩いても。『TOEIC』『アナ雪』『秘密の鑑賞会』探そうとする。『シネマ坊主』『自転車泥棒』『腹式呼吸』『池脇千鶴のおっぱい』見つけようとする。

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『3から観たトイストーリー』『All I Want for Christmas Is You』『壊れたDVD』レトロさんの色々。『ソイソース群青』『ヴィラン』『ジブリ』『ネタバレ』ちょっと昔の色々。『マーカーの引かれた脚本』『かわいい爪』『えっへっへ』あの頃と変わった事は。

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『夢と魔法の国』『母乳しぼる子』『金曜ロードショー』『小さな胸』たくさんあるけど。『キャプラ』『いちご100%』『松本信者』『髪の匂い』『群青日和』たくさん、あるから。ずっと。

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「あの時、観た映画が『今を生きる』っていうのも皮肉だよな」そんな訳で俺は「はい、起立ー！」教師になった。「じゃあ、昨日の復習からな」夢も憧れもなく。「じゃあ、山崎、読んでみて」しかし、ただ一つの目標を持って。「今日は皆に好きな作品について書いて貰います。…えー、じゃない。例えば、

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俺はディズニーが好きです。なので、ディズニーの事を書く場合は…」毎日が目まぐるしく変わっていく。「じゃあ、書けたら各班で発表しようか」少しでも余所見をすると。「じゃあ、次、山崎」落っことしそうになるから…『私は◯◯という映画が好きです』山崎の好きな映画には彼女が出ている。

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「俺ね、好きなものは好きっていう権利があると思うの。何が嫌いとかで話すんじゃなくて、何が好きかで物事を話して欲しいんだ。それが今じゃなくても良い。いつか大人になってからでも良いから」これを伝える。それが目標。ひょっとしたら、こんな行為、自分に対する言い訳なのかもしれないけど。

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つまんない人間になったな。そう思う。夢と魔法の効果は絶大なのだろう。そう、夢と魔法の。『じゃあ、私が群青くんの夢と魔法になる』なっちゃってますよ、レトロさん。少なくとも俺と立体の分は。なかなかに解けないままで。あー、引きずりたくねえなあ。だけど忘れたくもねえなあ。あーあ。

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しかし。そんな思考の坩堝にハマった時。俺は『ニヤリ』と笑うのだ。一つだけ。そう、一つだけ。俺は彼女の秘密を知っている。勿論、エロい事ではなく。一つ。そして、それは俺を未だに勇気づける、夢と魔法になっている。引きずるものでは無い。新しい魔法。