貼るの忘れてたけど昨日のついのべの元ネタ http://p.tl/1wG- http://p.tl/XZLQ http://p.tl/BVDk
2010-12-12 11:18:03この刑務所は模範囚がその大半を占める。隣同士の囚人は互いに軽蔑しあいいつ規則が犯されてもいいよう注意深くみはっている。うっかり規則を破った囚人は看守に連れていかれ二度と帰ってこない。看守は囚人達の誰からも尊敬されている。彼らは皆刑期を終えた元模範囚である。 #twnovel
2010-12-12 01:06:41何か機会があり牢屋の通路を通るとするならばまずあなたは物音のしないのに驚き、次に牢屋を覗いても囚人の姿が見えないことに驚くだろう。互いを追放するため細かい規則を念入りに拡大解釈していった結果自分達の存在を気づかせること自体が重大な罪であると定義されたのだ。 #twnovel
2010-12-12 01:17:42食事を配られる時も一番最初に箸をつけた人間はペナルティが与えられるため、誰もが正座したまま格子の前でじっと互いの顔を見合って誰かが箸をつけるのを待つ。結局最後は体の弱い者が箸を取るので看守は丈夫でない人間にそうした理由を付けて連れていくことが出来る。 #twnovel
2010-12-12 01:28:18月に一度囚人は反省室と呼ばれる部屋に呼ばれる。パイプ椅子が一つだけある空っぽの部屋で座らされ看守が前に立つ。囚人はそこで二時間の間自分がいかに重大な罪を負って投獄され、牢屋にいる間も反省することなく生活していたのだということを告白する。囚人の表情は恍惚としている #twnovel
2010-12-12 01:46:20反省室の横に長い一本道の通路があり奥に扉がある。そこは追放された囚人が別の棟へ行くための通路で模範囚達はそれを見てそこを通ったであろう囚人達へうっすらとした恐怖と優越感を感じながら牢屋へ戻る。手錠の鎖を眺めながら看守の後ろ姿にほとんど恋愛感情に近い興奮を覚える。 #twnovel
2010-12-12 01:58:32看守はいつも決まった時間に一分一秒違うことなく牢屋の前を通る。ベッドの下から見る看守の姿はいつも部分ばかりで全体像を見る機会はこの一月に一回しかない。黒い制帽に清潔な制服は囚人達の汗の臭いのついた囚人服とは別次元でこの前に出ると自然と自分の立場を理解させられる。 #twnovel
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