甘える【シリーズ】

かおり @orange_shake_

【甘える＊きみくん編・3】 「甘えてへんし。」 『エセ関西弁腹立つからやめろ』 手持ち無沙汰になったので、肩に回っていない方のきみくんの手を触ってみる。 持ち上げてみたり、長い指を曲げてみたり。 『お前ホンマどうしてん』

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【甘える＊きみくん編・4】 「きみくん手ぇ冷たいー。この末端冷え性が。」 『それあんまり悪口になってへんぞ。』 冷たい手を温めるみたいに、私の両手で挟んでみる。 『お前の手が冷えてまうで。』 「大丈夫さ、心があったかいから」 『どこがやねん』 「おい、どういう意味だ」

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【甘える＊きみくん編・5】 軽口を叩きあっていると、頭を撫でていた手に力が入ってぐっと引き寄せられる。 そのまま、おでこに落ちてくる唇。 「何、急に。」 『仕返し。』 お前さっきから俺の感情もてあそびすぎやねん、と目を逸らした顔は少し赤かった。 【きみくん編＊おしまい】

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【甘える＊章ちゃん編・1】 何となく、甘えたくなって。 『わぁ！』 隣を歩いていた章ちゃんの、袖を掴んでみた。 『なぁ、それ男にとっての萌え仕草No.1なん知ってるぅ？』 何のためらいもなくその手をとって、しっかりと繋いでくれる。

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【甘える＊章ちゃん編・2】 『もぉ、ただでさえ可愛いのにそれ以上可愛いことして悪い子ぉやな。俺をどうするつもりなん？』 「え、いや別にそんなつもりじゃ…」 『じゃあどういうつもりなーん？』 そう言って首をかしげてる章ちゃんの方がずっと可愛いと私は思う。

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【甘える＊章ちゃん編・3】 「ねぇ、章ちゃん近い。」 外を歩いているのに、不自然なくらい顔を近づけてくるから押し返す。 『ん？だって可愛い♡』 「やめてよ…」 『え〜？煽ってきたんそっちやん』 「だから煽ってないってば、」 『可愛いんやもん、しゃーないやん。』

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【甘える＊章ちゃん編・4】 さっきから可愛い可愛いって連呼して。恥ずかしい。 ニコニコしながら相変わらず近い距離で顔を覗いてくる。 「章ちゃん、前見て歩かなきゃ危ない。」 『ん〜、代わりに見といて♡』 「自分で見てー！」 『もぉ、可愛いなぁ…』 やっと前を向いてくれた。

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【甘える＊章ちゃん編・5】 さっきよりニコニコで、ご機嫌の章ちゃん。繋いだ手があったかくて、心までぽかぽか。 『手ぇ繋ぎたかったん？』 「…ん。」 『なぁんやねんもぉ、かーわいい♡』 「もう、やめてってば。次可愛いって言ったら手離しちゃうよ。」 『は？離さへんよ。』

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【甘える＊章ちゃん編・6】 急に男のトーンで言うから、ドキッとする。ずるい。 『んー、可愛い♡大好きやで♡』 「もう…！」 【章ちゃん編＊おしまい】

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【甘える＊亮ちゃん編・1】 何となく、甘えたくなって。 『…え？』 ソファに座っている亮ちゃんの膝の上に、亮ちゃんの方を向いて座ってみた。 『重いねんけど』 いつもと違って、私が亮ちゃんを見下ろす形。 長い睫毛や、スッと通った鼻筋がよく見える。

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【甘える＊亮ちゃん編・2】 「ほんとホリ深いよねぇ…」 『おい、下りろ』 口ではそう言うくせに、腕は私の腰に回って、全く下ろそうとしている様子はない。 『どうしたん？』 可愛いタレ目に上目遣いで見られると、甘えたいというより甘えられたくなってきてしまった。

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【甘える＊亮ちゃん編・3】 「えいっ」 『うぉっ』 亮ちゃんの足を挟むように膝立ちになって、ちょうど胸の高さにある亮ちゃんの顔をそのまま抱きしめてみた。 『え、何これ、俺誘われてる？』 「そんなわけないじゃん、ばーか」 『アホって言え、関西人にバカはあかん。』

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【甘える＊亮ちゃん編・4】 「何考えてんのよ、変態。」 『だっておっぱい気持ちええ…』 胸に顔を押し付けたまま、ぐりぐりと埋めてくる。 「ごめんね、あんまりおっきくなくて。」 『ええよ、どんなにデカくてもお前の以外興味ないし』 そんな何気ない言葉に、キュンとしてしまう。

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【甘える＊亮ちゃん編・5】 「亮ちゃん」 『ん？』 「やっぱり、誘ってもいい？」 『おっ』 「今日は、甘やかされたいの。優しくしてくれる？」 『大歓迎。何でもしたるよ。』

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【甘える＊亮ちゃん編・6】 いつもならヤラシク聞こえちゃう亮ちゃんの言葉も、今日はすごく優しい。 私を抱っこして寝室に連れて行ってくれる亮ちゃんの首に、そっと抱きついた。 【亮ちゃん編＊おしまい】