お題「したたる汗、四つん這い、おかしくなりそう」を目指すリレー

メルC @sexiTBmerci

@tigbun3 一人で飲む酒は全然美味しくなくて帰ろうかと思った頃アントニオから電話が。「今何処にいるんだよ？バーナビーが凄い形相でお前探してたぞ？何やらかしたんだ？」いつでも悪いのは俺か！？あ、いや、約束すっぽかしたのはちょっと悪かったかな…でもそれはアイツのせいし。

もんめ@🍒🧙‍♀️ @tigbun3

@sexiTBmum 店を出ると真っ赤なNSXから勢いよく出てきたバニーとかち合った。「もうボケが始まりましたか？オジサン」おーおー、凄い形相って言ってたけど確かに。眉間にメモ用紙が３枚挟めそうだわ。無言で助手席の扉を開けられる。昼間、同じことをされてジャレたのが昔のことみたいだ

メルC @sexiTBmerci

@tigbun3 大人しく乗るのはなんだか癪でソッポ向いてやる。「ボケるほどの歳じゃないんですけど！」刺すようなバニーの視線を頬に感じる。と、ふわり身体が浮く。「貴方にはこっちの扱いの方がお似合いでしたね」お姫様抱っこで助手席に下される。あたふたしているうちに車は俺の家に着いた。

もんめ@🍒🧙‍♀️ @tigbun3

@sexiTBmum 「お前な、察しろよ」あんな写真見た後だ。今夜はまともに話せそうにない。確実に喧嘩になるのが眼に見えてるのに部屋に上げてたまるか！だから敢えて言ってやった。「貴重な休日、俺にかまけてる余裕なんてないだろ。男なら分かるよな」明日も休みだ。1日経てば頭も冷える。

メルC @sexiTBmerci

@tigbun3 「何を言ってるんですか？貴重な休みだから貴方と一緒にいるのに」あーもうわかんない奴だな！「彼女のとこに行けって言ってんの！もう俺に構うな」期待させるような素振りするな。心を乱されるのはもうまっぴらだ。例の写真をバニーの胸に押し付け引き止める間も与えず車を降りる。

もんめ@🍒🧙‍♀️ @tigbun3

@sexiTBmum 「ちょ、ちょっと待って下さい！」慌てて降りた時には既に家の鍵をガチャガチャと回していた。「何なんですか、一体？！彼女って何の」「とぼけんな！それ！」ハンチングを目深に被りこちらも見ずに手元を指刺された。見るとそこには僕と女性が抱き合ってるかのように写っていた

メルC @sexiTBmerci

@tigbun3 呆然と写真を見つめてるバニーが目の端に見えたが構わずドアを閉める。だがバニーの足が一歩早かった。「待って下さい。これをどこで？」差し込んだ足の分開いたドアからバニーは険しい顔で問う。「どこでもいいだろ？」「よくない！とても重要なんです。誰から受け取ったんですか」

メルC @sexiTBmerci

バニーの厳しい眼に思わず答えてしまった。「出動直前に助けを求めてきた男だよ」「あいつだったのか…」悔しげな顔で呻きロイズさんに連絡しなくてはとスマホを取り出す。バニーをつけてたパパラッチか？連絡…そうか、今後の対策とかあるよな。正式に発表したりするんだろうか。ツキンと胸を刺す。

メルC @sexiTBmerci

なんとかドアを閉めようとしたが電話で話すバニーは足を退けない。「ロイズさんが換われと」その上スマホを渡されロイズさんから男の人相を詳しく訊かれる。「こういう事は早く言って頂戴ね」最後にお小言言われて電話は切れた。なんでバニーのパパラッチまで把握しなきゃなんねーんだよ。

メルC @sexiTBmerci

「その不機嫌な顔じゃ先日の話覚えてないんですね」「なんの話だよ？」「最近スキャンダルをでっち上げて金を巻き上げる連中がいるってロイズさんから注意があったでしょう？」はぁ？聞いてね…あ、れ？えー、っと、スキャンダルなんか俺には関係ねーなーって思った記憶が…。バニーがため息をつく。

メルC @sexiTBmerci

「思い描いた場面を念写出来るNEXTらしくスキャンダルを捏造して有名人を脅す。捏造だろうと少なからず心当りのある人ならあっさり支払ってしまう。そうやって荒稼ぎしてる男です。思い出しました？」「け、けどお前の写真がどうして捏造だって言えるんだよ！？」バニーが例の写真を突きつける。

メルC @sexiTBmerci

「捏造写真には特徴があります。奴の想像が乏しいのかそういう趣味なのか…相手の女性は全て似通って金髪の長い髪」突き付けられた写真のバニーの相手も確かに金髪で長髪だった。気が緩んだ隙にバニーはグイッとドアを開けて中に入ってきた。「そして何よりの証拠があります」にこりとバニーが笑う。

メルC @sexiTBmerci

「スキャンダルに全く心当りがない人間もいます。…僕のようにね。僕自身が証拠、という訳です」あ、バニーの目、全然笑ってない。思わず後ずさる。「さて虎徹さん、写真を受け取ってから貴方おかしいですよね？なぜ僕から逃げたんです？教えて頂けますか」バニーの背中でドアをガチャリと閉まった。

もんめ@🍒🧙‍♀️ @tigbun3

@sexiTBmum 自分でも驚くほどホッとして、笑い出したくなるようなコソバユイ感じが湧いてくる。と同時にすっげぇ恥かしくなってきた。「いやぁ？別におかしいことないですけど？ぜーんぜん、いつも通り！あ、お前腹減ってる？俺も酒しか飲んでなくて。ちゃちゃっとなんか作ってやろうか？」

メルC @sexiTBmerci

@tigbun3 顔を見られないように台所へ向おうと背を向けたら腕を取られた。「嫉妬、してくれたんですか？」掴まれた手首とか頬が熱い。「僕はしましたよ。悔しいけど絵になってました、貴方とブルーローズ。でもあれは僕達の専売特許だ。誰にも貴方を渡したくない」心臓が速い。振り向けない。

もんめ@🍒🧙‍♀️ @tigbun3

@sexiTBmum どっどっどって煩い！俺か！俺の心臓、止まれ！って、止まっちゃダメダメ！そうだよ、嫉妬してたよ、羨ましいって思ったよ、うら若き乙女にこのおじさんが！身体中の血がすげー勢いで駆け巡ってるのに、眩暈がしそう。「あの、手、離して…」俺からは振りほどけそうにないから。

メルC @sexiTBmerci

@tigbun3 「はい」案外あっさり手が離れる。一瞬寂しいって思った俺は馬鹿か。だけど、あっという間にくるっと返されてバニーの腕の中。それはあの写真と同じで。「手より、こうされたい？」はぁ？何だよこれ！パニックで体が動かない。「…うん」素直に頷いちゃったのもパニックのせいだ。

もんめ@🍒🧙‍♀️ @tigbun3

@sexiTBmum 「虎徹さん。ずっと、ずっとこう、したかった…」熱っぽいバニーの声と吐息が耳から脳を直撃して、思わず震えた。左の頬と胸と腹と腰と腿とバニーの腕が俺にペッタリくっついてる。こんなに密着したことなんてなかったのに、離れてる方が不自然な気がして思わず背に腕を回した。

メルC @sexiTBmerci

@tigbun3 きつくきつく抱きあう。バニーの心臓も速くてホッとする。「虎徹さん」顔を上げると5㎝上に宝石みたいな瞳。バニーはどこをとって綺麗だなって思ってたら、それは少しずつ近づき瞼が落ちていく。ああ、これはあれか。俺も瞳を閉じる。ずっと待ってた。頬じゃない場所を。

もんめ@🍒🧙‍♀️ @tigbun3

@sexiTBmum 彼の唇に自分のそれを重ねた途端、今までギリギリで押し留めていた想いが決壊し溢れ出した。虎徹さんのとろりとした舌を追い掛け、吸い、何度も何度も絡めとる。鼻に抜ける短い吐息は艶めいていて、拒絶は微塵もない。僕は胸が熱くなり、気がつけばハラハラと雫が頬を伝っていた

メルC @sexiTBmerci

@tigbun3 「ちょっ…バニ、泣いてんの？」虎徹さんが慌てて頬を拭ってくれる。「嬉し泣きです。ずっと貴方とキスしたかった」笑顔で返すも涙は止まらない。俺も同じとはにかむ虎徹さんはギュッと僕を抱きしめ、あやすように背中を優しく叩く。「キスだけで泣いてたらこの先どうするんだよ？」

もんめ@🍒🧙‍♀️ @tigbun3

@sexiTBmum この先と言ったのは2人の関係のことを言っただけで、今この瞬間から先のことを言ったわけじゃなくて、いやでも別にいいんだけどな5分後のことでもいいんだけどって飯も食ってないしイヤイヤイヤ「いいですか？このまま貴方を煽っても」スッと瞳に雄めいた色香が見えて慌てた。

メルC @sexiTBmerci

@tigbun3 グイッと股の間に膝が入ってきて腰を引き寄せられる。さっきので十分密着してると思ったのに… 泣いてた兎は今は肉食兎になって食らいつこうとしてる。「待てここ玄関！」「じゃあベッドへ」「そうじゃなくて！その前に話し合う事あるだろう」「何です？」「お付き合いについて！」

もんめ@🍒🧙‍♀️ @tigbun3

@sexiTBmum 「あぁ！僕としたことが！一番大事なことを忘れるなんて！」一瞬頭を抱えたバニーがスッと一歩離れたと思ったら、俺の左手を取ったまま徐に片膝をついて見上げてきた。「虎徹さん。僕は、ありのままの貴方が好きです。どうか僕に、貴方を愛させてください」

メルC @sexiTBmerci

@tigbun3 「だから…ここ玄関だって…」火を噴きそうな顔を覆う。恥ずかし過ぎる。何このイケメン。愛させてとかお前が言うと意味深にしか聞こえないから。「それで、貴方の答えは？」ちゅっちゅと甲に唇を落としながらバニーが訊く。「ごめん…」「はぁ！？」「俺…もう立ってられない…」