- renzisagara
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不憫審神者も書きたい…なんかもう夢まっしぐらみたいなの書きたいお…引き継ぎ本丸で以前の審神者が余りにも素晴らしい人だったせいで現存する刀達に審神者として認めて貰えなくて本丸に居場所がなくて拒まれてるって分かってるから本人も出来るだけ刀剣に接さないようにしたせいで
2015-03-13 23:17:38飯は誰も居ない時にこっそり一人で寝る時は屋敷の奥の物置みたいな所で昼間は畑の端っこだとか本丸から離れた所でふらふらしてて自分何しに来たんだろってぼんやりしてしまう審神者が森に散策に行ったらたまたまアケビの実を見つけて持って帰って台所に立ってる光忠にこれみんなに…ってそっと渡す…
2015-03-13 23:19:18御飯の後にそれを食べて美味しいねって言ってる短刀達を遠くからこっそりと見てて時々どこからか山菜や木の実を取ってくる審神者の事を光忠とかおじいちゃん組とかはどうにかもう少し親しく接したいって思ってるんだけど本人が線を引いてしまってるせいでどう近づいたらいいか分からなくて
2015-03-13 23:20:37でもある日、森の中で木の実を見つけて取ろうとしたら木から落ちて頭を打って気を失っちゃう。その頃、本丸では勝手に遠征に出てた組が岩融を拾ってきて新しい主はどこぞおるか?って聞かれた他の刀剣達が気まずそうに眼を逸らしたり話を逸らしたりするのに首を傾げる
2015-03-13 23:22:10そのうち日が暮れ始めて屋敷の中を歩き回ってみても当の審神者が見つからなくてはてここの主はどこぞに用で出かけているのかそれともいつもこのように帰りが遅いのかって聞いてみても誰も行方を知らなくて、いよいよここがどうにもおかしいって気づいた岩融が一番何か知っていそうな光忠に話を振ると
2015-03-13 23:23:27普段はこんなに遅くまで戻って来ないはずはないんだけど…って言われてどこか行きそうな場所に心当たりはないのかって問われてそういえば最近は畑の外れにある森によく行っていたような気がするって言われる、その頃になってはたと審神者は真っ暗な中で目を覚ます
2015-03-13 23:24:31ぼんやりと自分がどこに居て何をしてたんだっけってなかなか思い出せなくてああそういえば木の上に登って木の実を見つけてあれを取ろうと…って起き上がったら頭の後ろがぬるっとして触ると真っ暗だからよく分からないけどねちょってしてて生臭くて、あ、これ頭割れてる、って思う
2015-03-13 23:25:57頭が置いてあった場所を触ると硬い石で、なるほど落ちて頭を打って気を失ってたのか…なんてぼんやりしながら体を起こすとあっちこっちに木の実が落ちてて、折角取ったんだから持って帰らないと…って脱いだ上着にそれを包んで背中に括るとふらふら立ち上がってでもふと周りに気配を感じて振り返ると
2015-03-13 23:27:33暗闇の中で目を光らせる獣の顔が見えたような気がした瞬間、弾けるように駆けだしてふらふらあっちこっちにぶつかりながら走るんだけど怪我してるし随分出血したらしくて勿論足は遅くて振り返って飛びかかってくる獣の足が見えて、あぁくだらない死に方するんだなぁって思ったら
2015-03-13 23:29:06凄い風圧が頭の上を通りすぎて周りの藪ごと獣が消え失せて、あれ、と思う間もなく体がふわりと浮いて何かすべすべとしたものが体のあっちこっちにまとわりつく。余りにも景色が滑る様に流れるものだから誰かに抱え上げられたのだと気づくのにしばらく時間がかかって、見上げると
2015-03-13 23:30:48血まみれ泥だらけの審神者を抱えて戻ってきた岩融に驚く間もなく出迎えた光忠に屋敷中に響くような怒気を孕んだ大声で「湯と布を持て!!!!手当道具はどこだっ!!!」って歯を剥く岩融。余りの覇気に怯んでる光忠の胸に抱えられたままの審神者が背中に抱えてた着物をぐいと押し付けて
2015-03-13 23:37:38か細い声でみんなで食べて下さい、って渡したそれには山桃が入ってた。適当な部屋に審神者を降ろして湯と布で汚れた顔や頭を清めて手当道具でばっくり割れた後頭部を俯せにしたまま縫い始めても審神者はうんともすんとも言わない。色々な所が疲れてて痛みにも反応出来ない。
2015-03-13 23:39:29ちくちく縫いながらなにくれとなく審神者と会話をしようと試みる岩融、おぬしはここの主で相違ないか?、いちおうそういわれています、食事はまだであろう、はい、何か食いたいものはあるか?、……、なんでも良い言うてみろ、はんばーぐたべたいです、はんばあぐとな?それはどのようなものだ?
2015-03-13 23:41:51弱った状態で意識を失わせるのは危ないからずっと当たり障りのない話をしてるんだけど、傍で手伝ってる光忠はこの子が好きな食べ物すら僕たちは知りもしなかった知ろうともしなかったって手当されてる姿を見て静かに唇を噛み締めるやつですわ
2015-03-13 23:42:52そんでなんだかんだここはダメだって事で岩融が誰も居ないようであるから今日からこの者の近侍は俺が勤めよう!否はあるまいな!?って不憫審神者と刀剣の間に立って本丸を立て直していく感じの話です
2015-03-13 23:44:09不憫の前の審神者は本当に審神者としても人としても素晴らしい人だったんだけど病気で死んじゃって、その審神者がなまじ素晴らしすぎる人だったばっかりに刀剣達も練度が高くて本丸ごと破棄するにはってんで不憫が放り込まれたんだけど不憫はよくもわるくも本当に平平凡凡で
2015-03-13 23:50:34何をやらせても人並みぐらいにしか出来ないもんだから今まで素晴らしい主の元についてた刀剣達は余計に受け入れられなかったっていうね、不憫はなんも悪くないのよ以前の審神者が出来過ぎただけで。不憫は不憫なりに色々頑張ろうとしたんだけど本丸中の刀剣達からなんでお前なんかが居るんだオーラが
2015-03-13 23:51:50ビシバシ針の蓆で家の事は光忠が取り仕切ってるから不当な扱いを受ける訳ではないんだけど以前の主に心酔してた刀剣からなんかはあからさまに異物を見る様な目で見られるもんだから日に日に本丸から遠出するようになっちゃってな、1人でいる方が落ち着くなって本丸の外を徘徊するようになる
2015-03-13 23:53:31審神者が本丸に寄りつかなくなっちゃった切っ掛けが実は今剣でな、本当に今剣に他意はなかったんやなかったんやけど前の審神者の事が本当に好きで好きでなだからな不憫に聞かせる訳じゃなかったんだけどな他の刀剣と話してる時に大きな声で「あのひとはあるじじゃありません!!」って言っちゃう
2015-03-14 00:02:35それをたまたま近くを通りかかってた不憫が聞いてしもて不憫の気持ちがその言葉でぽきんと折れちゃう、自分なりに一生懸命頑張ってきたつもりだけど結局どう頑張ってもみんなが口にする以前の審神者のようにはなれないし今剣の言葉が本丸に居る全員の総意のように聞こえてしまって
2015-03-14 00:04:26あぁここに自分の居場所はどこにもないんだって心が折れてそれ以来刀剣達に近づかなくなってふらふらと本丸を離れるようになっちゃう、せめて食事ぐらいは…って光忠はいつも不憫の分も用意してくれようとするんだけど大丈夫ですからって不憫はいつも一人で作って一人で食べる様になる
2015-03-14 00:05:54岩融にお前は俺の主なのだから胸を張れ前の審神者がどうであれ今この本丸はお前の根城なのだからお前が思うとおりにやればいい俺はそれを全力で支えよう!って言われて不憫は不憫なりにまた頑張ろうってなるやつで、前の主は前の主はっていう今剣に岩融が
2015-03-14 00:17:18お前は今の主の何を知っているその言葉を聞き行いを見、御心に触れた事が一度でもあるか。何を持って不足とする答えろ。自ら知ろうともせずに俺の主をこれ以上貶めるようならお前とて腹に据えかねるぞ。って言われてハッとする今剣ちゃん
2015-03-14 00:19:29そんで岩融に促されておどおどした今剣が不憫に、いままでのぶれいおゆるしください……ごめんなさい…、って謝った瞬間不憫がみんなの前でぶわっと泣き出す。不憫も不憫でなんで泣いてんのかよく分からないんだけどでも止まらなくてわんわん泣いちゃって泣きながら鼻水とかも出ちゃってそんな泣き声で
2015-03-14 00:22:02