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1 彼女とは入社が同期で… 同期みんな仲良くて しょっちゅうつるんでは 飲み会やらボーリングやら行ってて だから知らん仲ではなかったけど なんとなく俺は彼女が苦手で… パッと目を引く美人なんやけど ちょっと軽そうやし 思ったことはハッキリ言うし 変に要領良さそうやし
2014-09-12 22:31:30![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
2 ま、彼女の方も俺のことなんか 眼中になかったやろけど… だから会社の バーベキュー大会の買い出し係に 彼女となってもうた時は 正直気ぃ重かった 同期の大倉に一緒に行ってくれって 言うてたのに 当日ドタキャンされて 結局ふたりで行くはめに
2014-09-12 22:31:37![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
3 『おじゃましまーす』 俺の車に乗り込んで来た彼女は いつもとなんか感じが違くて 私服やからかな 仕事モードやないからかな 肩の力が抜けてるっちゅうんか ふだんより可愛いな…って
2014-09-12 22:31:48![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
4 シートベルトをして きちんと足を揃えて座って 『行こ』ってニッコリされて ちょっとドキドキした… それがスーパーに入った途端一変した 彼女はスイッチが入ったように テキパキ店内を回る 俺はカートを押してついて歩くだけ
2014-09-12 22:32:00![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
5 紙コップ、紙皿、ビニール袋… メモを見るわけでもなく バッサバッサとカゴに放り込んでく 『マジックは会社の備品を 持ってけばいっか?』 「マジック?なにすんの?」 『紙コップとかに名前書いてもらうの すぐ誰のかわかんなくなって もったいないでしょ』 「はーなるほど」
2014-09-12 22:32:08![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
6 お局さんはコーヒー飲まれへんから 紅茶買っとかなあかんとか 課長はキノコ類が嫌いやとか そんな情報も全部インプットされてて 『後は明日お肉を取りに来たら いいだけね』 買い物はあっさり終わった めっちゃできる子やん ちょっと印象変わったな
2014-09-12 22:32:18![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
7 当日も材料を積んだ俺の車に 彼女を乗せて向かう キャンプ場に着いたら 新入社員に荷物を運ばせて 『あとはよろしく〜』 って手をヒラヒラさせて 野菜を切るのも この時とばかりに張り切った 女子社員たちに任せて 自分はさっさとジュース飲んでる いつもの彼女の感じ
2014-09-12 22:32:26![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
8 ちょっと見直してたのに… 買い出し係の仕事は終わったし まあええねんけど でもなんとなく彼女を見てたら… 俺は気付いた ポツンとなってる人に話しかけたり さりげなくゴミを片付けたり プラプラしてるようで ずっとまわりに気を配ってる なんやこいつ…
2014-09-12 22:32:38![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
9 焼けた肉をお皿に取って 気がついたら彼女のそばにおった 『安田くん…』 「ん、これ…全然食べてへんやろ」 『え…?あ、ありがと』 素直に受け取る とっさのことで素が出てもうた …そんな感じやった 究極の照れ屋なんやろか 適当なフリして 誰よりも神経細やかで
2014-09-12 22:32:51![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
10 片付け終えて帰る頃には 完全に好きになってもうてた 『帰りも乗せてもらっていい?』 「もちろんやで」 「寝てええよ、着いたら起こしたる」 行きとは違って シートにぐったりもたれてる 彼女に声をかける 『うん』 素直な返事…
2014-09-12 22:32:58![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
11 しばらくして 信号待ちでふと見たら ほんまに寝とった… 警戒心ゼロなん? 俺かてちょっと傷つくねんけど #エイトで妄想 pic.twitter.com/6YuqxPXuqZ
2014-09-12 22:33:13![](https://pbs.twimg.com/media/BxVhE43CQAAmMjL.jpg:medium)
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12 彼女の家のそばまで来たけど まだ寝てる… よっぽど疲れたんやな 車を停めても起きる気配なし なんやねん無防備な顔して ちょっと見といたろ… もうメイクもヨレヨレで アイプチも見えてるし でもそんな彼女が 心から愛しく思えた
2014-09-13 23:45:04![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
13 『安田くん…や、す、だ、くん!』 「…う…ぅえ!」 めちゃくちゃ揺り動かされて 目ぇ覚めた…目の前に彼女の顔 『安田くん起きて』 「俺…寝てもうてた…?」 『今何時だと思う?』 そう言われて時計みたら …10時⁈ 車の中で爆睡してたんや
2014-09-13 23:45:19![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
14 急には頭が働かへんけど… たしか… ここ着いたとき7時ぐらいやったから 「えー!そんな寝てたん⁉︎」 『うそみたい!』 思わず顔を見合わせて笑った 『起こしてくれたらよかったのに』 「自分ほんまに寝てまうからさー 寝顔…見とってん ほんならいつのまにか俺も…」
2014-09-13 23:45:37![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
15 『寝顔…』 「違うねん…みんなに気ぃつこて 疲れたんやなぁ…思て」 『安田くんこそ 人のお世話ばっかりして…』 「もしかして… 俺ら似たもの同士かもなぁ」 照れ笑いする彼女に黙ってキスした 「怒らへんの?」 『どうしてキスしたの?』 逆に聞き返された
2014-09-13 23:45:48![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
16 「…惚れてもうた」 『じゃあいい』 そう囁くと身体を預けてきた 『知らなかったでしょ… ずっと好きだったんだもん』 「早よ言うてくれたらよかったのに」 おでこをくっつけて笑いあって またキスした 『ね、お腹すいた』 「ほんまやな」
2014-09-13 23:46:05![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
17 ふたりともバーベキューでは あんまり食べれへんかった 「ファミレスやったら開いてるな」 『よかったら…なんか作る』 「ええよ〜疲れてんのに」 『いっぱい寝たから…そのかわり 簡単なものしかできないよ』
2014-09-13 23:46:24![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
18 綺麗に片付いた彼女の部屋で パパッと作ってくれたカルボナーラは 腹ペコやったんを差し引いても かなりうまかった 「意外と料理うまいんやな」 『意外と…は余計ですけど』 ほんまに… 意外なとこだらけで参った 彼女ことなーんも知らんかったんやな
2014-09-13 23:46:48![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
19 でもこれからは 俺だけ知ってたらいい 素直なとこも可愛い素顔も… 「お風呂入っといで 俺、洗い物しとくから」 『うん』 俺が風呂から出てきたら 彼女はベッドで寝息をたててた 「しゃーないなぁもー 次からは我慢できひんでー」 俺も隣に入って目を閉じた #エイトで妄想
2014-09-13 23:47:05![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
20 目が覚めたら 彼女が脇腹にくっついて眠ってて しばらくながめてたけど 髪を触ったらピクッと起きた 『…もーまた見てる』 「かわいかったから」 『はいはいごはん作りますね』 「そういう意味ちゃうよ」 笑ってる彼女の唇を捕まえて 舌を滑り込ませた
2014-09-14 22:43:40![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
21 昨日熟睡したからか すっかり元気になってもうた俺 キスしたままゴロンと 彼女の上になって足を絡ませる 夢中になってて気づかんかったけど 彼女が手足に力を入れて身を捩らせて なんか言おうとしてる 「…ん、な…に?」 『だ…め…女の子の日…』
2014-09-14 22:43:54![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
22 「え〜うそーん!」 せやからすんなり 泊まらしてくれたんー⁈ 『ごめん…ね』 脱力する俺に 申し訳なさそうに謝る 「…ええよ…も、こんなに焦らしてー 次は覚えとけよぉ」 横抱きにして背中をさすってやる 負け惜しみちゃうくて これだけでも満足できるで
2014-09-14 22:44:20![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
23 「次の週末…金曜日また来ていい?」 『うん…あ、ちょっと待って… 金曜日は合コンだ!お局さんと』 「合コンー?そんなんあかんよ」 『あかん…?じゃ○○ちゃんに 代わってもらえるか聞いてみる』 「よろしい」 週末が楽しみ過ぎて この一週間仕事にならんやろなぁ
2014-09-14 22:44:41![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
24 金曜日…今日定時に帰るために 今週頑張ったって言うていい 他の社員もそうなんやろな なんとなく浮き足立った社内 え、彼女からメール… ○○ちゃん残業になっちゃってピンチ 代わりの人見つけなきゃ‼︎ ちょっと待っててね 早よせなみんな帰ってまうで…
2014-09-14 22:44:58![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
25 20分ぐらい待ったかな 彼女からのメールで 営業のフロアへ行った 「うまいこといったん?」 『うん1人捕まえた!もう帰れるよ』 「○○ちゃん1人で残業か… 俺らも手伝ったる?」 『そうだね…』 入口のホワイトボードを 見ていた彼女がにっこり笑う 『ううん、帰ろ!』
2014-09-14 22:45:13