ホラーの条件・再吟味——未知と既知
- t_mutsumin
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矢張り元の話を振った張本人としてホラーと差別の話題に一言添えるべきなのかと思っていたら、最も述べるに手間のかかる部分を @iwa_jose 氏が述べて下さっていた。感謝を。;些末事かもしれぬが毎度悩む。@を付すのが礼儀なのか付さないのが礼儀なのか。今回は謝辞の為付したけれど。
2010-12-21 18:34:38幾つかの残った気がかりを噛み砕いてみたい。尤も、結局は定義の問題に落ち着くので詰まらぬ話に留まる。また、ジャンルを包括する作品論は新規の制作により常に超克される。 >>Togetter - 「ホラーと対峙する——恐怖・差別・排除について」 http://htn.to/qj35xx
2010-12-21 19:05:00.@tricken 氏にそもそも話を振った際の「恐ろしいものを扱う物語における排除と受容の2パターン」については、受容の中によりパッシブなものを含んでいたが、当事者の積極性に基づく差を重視するならば、排除・傍観・受容という分類になるだろう。定義の問題に帰着する。
2010-12-21 19:08:10今一つ噛み砕きたいのは、恐ろしいものは即ち未知のものとも限るまいという点である。確かに、古典的な怪奇小説や80年代までのホラー映画において登場する恐怖の多くは未知のものであり、その正体が暴かれると駆逐される傾向にある。しかし、最近の作品を含めて考えると如何か。
2010-12-21 19:25:40設定と理詰めとで説明できる理不尽の形をした恐怖を描くホラーが存在するように思う。ラブクラフト「アウトサイダー」もそうだろうが、ジャパン・ホラーというカテゴリが生じて以降の日本のホラー映画は大半そうだと言ってよかろう。正体が分かっても排除・受容・傍観の何れも起こらず被害が続くのだ。
2010-12-21 19:28:32これも勿論最終的には定義の問題に帰着はする。詰まり、排除ないし受容を旨とする恐怖映画をホラーと呼ぶことにして、ジャパン・ホラーの作品群を不条理ドラマという別のカテゴリに含めてしまえば、既に成り立っている議論で何ら問題ない。
2010-12-21 19:30:12ただその場合は、ジャパン・ホラーを好む者達との間でカテゴリに関する(割と不毛な)議論が発生する危険がある。現にホラーという属性を付けられている作品についてそれを否定する限りはこれは避けられない。
2010-12-21 19:31:53何と言えばよかろうか。そう、「見知らぬ人への恐怖」と「ゴキブリなど不快な生き物への恐怖」は双方とも恐怖だが、後者は未知でなくとも恐ろしいことには違いない。そして後者を扱うホラーも存在するだろう。例えば映画の「Squirm」など。
2010-12-21 19:44:05@tiago_pump わざわざありがとうございます。ホラー好きとしてつい反応してしまいました。Jホラーにおける「恐怖」については、その中心人物のひとりである小中千昭が『ホラー映画の魅力 ファンダメンタル・ホラー宣言』でその方法的意識をかなり丁寧に明かしてますよ。
2010-12-21 23:01:31名前をつけることによって恐怖はいくらか軽減されるが、新たな恐怖を生み出してしまうこともある。俗に言霊というやつである。だからGをGといって避けたりする。このときの恐怖は、外からやってくるものでなく、内から生成されたものだ。
2010-12-22 00:54:25