新聞社デスクの視点で、日本国憲法前文に「手を入れる」

村山正司 MURAYAMA Shoji @MuraShoji

憲法前文に「手を入れて」みました。１）われら日本国民は、主権は国民にあり、正当に選挙された国会の代表者を通じて行動することを宣言し、日本国憲法を確定する。そもそも国政は、国民からの厳粛な信託によるもので、その権威は国民に由来し、権力は国民の代表者が行使し、福利は国民が享受する。

村山正司 MURAYAMA Shoji @MuraShoji

２）この憲法は、人類普遍のこの原理に基づく。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。 　われらは、われらと子孫のために、諸国民との協和による成果と、日本全土にわたる自由の恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こらぬよう決意した。

村山正司 MURAYAMA Shoji @MuraShoji

３）また、われらは恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するものであって、平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼し、われらの安全と生存を保とうとも決意した。

村山正司 MURAYAMA Shoji @MuraShoji

４）平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会で、われらは名誉ある地位を占めたいと思う。われらは、全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を持つことを確認する。

村山正司 MURAYAMA Shoji @MuraShoji

５）われらは、いずれの国家も自国のことのみに専念して他国を無視してはならず、政治道徳の法則は普遍的なものであり、この法則に従うことは自国の主権を維持し、他国と対等な関係に立とうとする各国の責務であると信じる。

村山正司 MURAYAMA Shoji @MuraShoji

６）われら日本国民は、国家の名誉にかけて、この崇高な理想と目的を全力で達成することを誓う。 ※新聞社でデスクが「手を入れる」作業の応用篇。「ふつうの日本語」にするために言葉の順番を入れ替え、指示代名詞を極力削除しただけです。

村山正司 MURAYAMA Shoji @MuraShoji

憲法前文が日本語として美しいかどうかはともかく、国民主権と平和主義と基本的人権がごっちゃになっているのは確かで、それを学校の授業で分離、説明するのはよいけれど、だったら本文も分けて書いてみたらどうかと。ただ、ごっちゃのほうがパッションはあるのかもしれません。

村山正司 MURAYAMA Shoji @MuraShoji

それと、古風でも断片的に記憶に残るフレーズは極力残し、保守的な「手入れ」にとどめました。「平和を愛する諸国民の公正と信義」とか「専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去」とか。国民も国民。

村山正司 MURAYAMA Shoji @MuraShoji

もうひとつ。文脈は相当にいじりましたが、余計な言葉は一切加えていません。英文も参照しつつ、それぞれの文章を一度要素にバラして、国民主権→平和主義（＆基本的人権）という順番で再構成しました。ただ、国民主権より平和主義が、制定者の「いいたいこと」だったのだろうとは思います。