【ヒエキヤマ】13話　伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

比叡は私を昼食に誘い、間宮食堂で二人で食事をシマス。私はいつもの洋食定食、比叡は和食定食という気分みたいデス。比叡が私を誘う様子が少し緊張した雰囲気だったので私も少し緊張が移ってきマス。このあときっと比叡は私に思いを伝える、そんな気がシマス。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

自室に帰ってしばらく会話の無い時間が少し続き....昼食のあとの眠気を誘う時間帯、あくびをする私に比叡はお昼寝しましょうかと聞きマシタ。そして「こちらにどうぞ」と比叡は自分の膝をたたきマス。いつも私がする側だったケド、たまにはされるのもいいかなと思いマシタ。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

むしろ比叡は膝枕したいような顔をしているシ。 私は比叡に身を任せマス。比叡が私の髪をやさしく撫でるのを感じながら瞳を閉じマシタ。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

最近、比叡は霧島とばかりいて、私の方も提督のところにいたりで、一緒にいるのは少し減りマシタ。少し前だと、私が提督のところに行くときでも、構わず付いてくることが多かったケド、最近はめっきり少なくなりマシタ。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

比叡と一緒にいることで、霧島は笑顔が増えたような気がしマス。でも、同時に辛そうな顔も見るようになったような気がしマス。霧島は頑なに好きなひとを言わないケド、私はなんとなく、わかってしまいマシタ。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

私としては霧島を応援シタイ....。だって....私は比叡のことを妹以上には見れないカラ....。 私の体感だと艦娘は着任して間もない頃は愛せる対象は定まってイナイ。何かのきっかけや環境、記憶で、それが定まるものだと思いマス。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

過去に強い関わりがある娘と仲が良くても、提督のことが好きという娘もいるし、それを決めるのが記憶だけではないというのは明らかだと思いマス。そして、一度決まったら、覆らナイ。比叡には申し訳ないけど、私は提督を好きになってシマッタ....。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

私としては比叡にも幸せになって欲しい。でも、私を思い続けていたら、きっと幸せにはなれナイ。霧島なら私より比叡を大切にしてくれるでショウ。私が比叡を大切に思っていないという訳ではありまセン。でも、きっと比叡はずっと物足りなさを感じていると思いマス。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

告白を目の前にして私の心は今まで考えないようにしてきた、比叡への申し訳なさで溢れそうデシタ。もし比叡に告白されたら、私はどう返したらいいのデショウ。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

どうしたら、比叡を傷つけずに言葉を返すことができるノカ、それがわかりまセン。もしかしたら、そんなことできないのかもしれまセン。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

「あ、起きました？」 すっかり寝てしまったみたいデシタ。私は体をおこし、さっきまで私の頭があった比叡の足をさすり、お礼を言いマス。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

「あの....、金剛お姉さま....」 何か言いたそうな比叡。お願い、できれば、何も言わないで。私....まだ、言葉を用意できてナイ。ああ、そんな覚悟を決めた顔をシナイデ....。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

「さっき、お姉さまが寝言で私に謝っていて、身に覚えが無いんですけど何かありましたか？」 「え、私、そんなこと言ってマシタか？う～んちょっとわからないデース」 「まあ、寝言ですもんね。でも、どんなことがあっても私に罪悪感なんて感じなくていいですからね」 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

それを答えさせるなんて比叡はズルいデス。でも、とぼけるなんて私はもっとズルいデス。 「比叡....来て....」 私はさっきの比叡のように自分の膝をたたきマシタ。いつもは私が比叡に膝枕をしてあげているから、比叡はすぐに理解して私の足に頭を乗せマシタ。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

比叡はいつだって膝枕をされる時はにこにこ笑ってイマシタ。私が寝ている間に変なことを口走った今でさえも....。比叡は私と一緒に居れることを心から楽しんでくれてイル。一緒にいるとそれがまっすぐに伝わってクル。だからこそ、比叡の思いに応えられないのは心苦シイ。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

私は比叡の前髪をかき分けおでこにキスをシマス。すると比叡は咳払いすると目を瞑りながら口を開きました。 「私、比叡は金剛お姉さまのことが好きです。お姉さまは私を恋人として見ることができますか？」 「ごめなさい....私」 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

「....なんだか、不思議な気分です。もっと悲しいのかと思ってました。たぶんお姉さまが私に提督を好きだっていうことを明確に伝わるようにしてくれていたから、告白する前から私はふられていたのかもしれないですね」 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

「比叡は私を思い続けたら幸せになれないと思ったカラ、どうにかして私をあきらめて欲しかったのデス。もちろん提督のことも好きだったカラ、甘えたい気持ちあったノ。でもね、私はアナタのお姉さんでもあるんデスヨ。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

思いには応えられなくても大切に思っているということは知っておいてネ」 「はい、お姉さま....。あの、ひとつ聞きたいことがあります」 目に涙を溜めてこぼれそうな、比叡の瞳は私の方を見つめマス。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

「山城と、慕われるものはなんとなくわかるという話をしたんですけど、お姉さまは私の思いをどれくらいから気づいていましたか？それだけが私気がかりで....」 「正直いつからかはわからないデース。でも気がかりってそんなこと心配する必要ありませんヨ」 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

「山城の『なんとなくわかる』の話は私にあと一歩を踏み出させるために言ってくれたと思うんですけど、たぶん早く楽にしてあげなさいっていうことも含まれていたと思うんですよ。お姉さまは辛くありませんでしたか？ごめんなさい決心に時間が掛かってしまって」 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

私は比叡を抱きしめマス。ホントに優しいのデスネ。本音を言えば私も辛かったかもしれナイ。でも....。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

「比叡の方が辛かったデショウ？泣いてもいいんですヨ」 「うぅ、おねさまぁ....おねえまさあっ」 その言葉で堰を切ったように泣き出し私にしがみつく比叡。私もつられて涙があふれるのを感じマシタ。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

おそらく比叡は私に罪悪感を感じないで欲しいと思ってずっと泣くまいと我慢しているみたいだったカラ、ここで出し切った方がいい、そんな気がシマシタ。私まで泣いてはいけないと思っていたのだけど、無理デシタ。 #13話_伝える金剛

待っている山城 @hiekiyama

私だって大切に思ってイル。それなのに思いに応えられないのは少しもどかしいデス。でもお互いの好きに正直な結果だからこれで良いのだとも思いマス。 #13話_伝える金剛