少年アジェンは槍を取った。

美々丞 @BB_rongesuki

後ろには呻きながら倒れているヒヅマ、外傷は見られないが随分と参っている様子のアジェン。パッと確認して、ハーレーは、間に合って良かったと思った。 「やれやれ、ハーレー君かぁ。随分と面倒な男が来たものだ」初めてため息を付いた男はガシガシと乱暴に自分の頭を引っ掻いた。 #少年は槍を取る

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「アジェン」と叫んだ色男は、大きな犬に乗っていた。「は、ハーレーさん！」アジェンも応えるように色男の名前を呼んだ。男はその名前に「ほう」と呟き、高く宙を舞った。 「大丈夫じゃ…ないみたいだな」銃を構えながらハーレーはアジェンの横に付いた。 #少年は槍を取る

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「お前の大切なヒヅマ君だけど、もっと大切に、鳥籠に入れるくらい大切に、細心の注意を払ってもっと慈愛しないと、」「近いうちに死んでしまうよ」男の顔は神妙で、しかし口には逆さになった三日月が変わらず有りつづけた。 ヂュンと音と共に、何かが男の鼻筋をかすめて行った。 #少年は槍を取る

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ふんわりと宙を舞って、軽く突き出された槍の先に乗って見せた。「アジェン君は本当にヒヅマ君をネタにした煽りが効くね？」くすくすと笑った。怒りに震えたアジェンでも、この男には勝てないと心底思った。「そうだ。」思い出したかのように男は表情を変えた。 #少年は槍を取る

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「僕を誰と重ねたんだろうね。やめて、助けてください、死にたくない、やめてください、ワトホートだってさ」サディストとかそういう性癖はないけど、流石にゾクゾクしちゃったよ。 男は自分の体を抱いて身震いして見せた。「お前がッ！！」言葉より先に刃先を突き出した。 #少年は槍を取る

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またヒヅマ君を殺せるのは楽しいかもなって思ったんだよ。だって彼、水が怖いんだよ。もうね、その怖がり様が面白くって。僕ね、捨て駒でも雑兵でもちゃんと人間性を理解して振り回してあげる優しい人なんだけど、そんな僕でも驚くぐらいにヒヅマ君のトラウマは美味しかったよ。 #少年は槍を取る

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ヒヅマ君を殺したのは俺さ。そして相手の軍を弾圧するようにしたのも俺の指示だ。僕の策になんの歪みなんてなかった。けれど、なんでか知らないけどヒヅマ君は生きていた。なんでだろうねぇ？まぁ何があっても驚かないのが魔法師で、混沌を弄ってる人間だけどさ。 #少年は槍を取る

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自分を睨みつけるアジェンの視線に気づいた男は「ははは」と笑った。「アジェン君は相変わらずヒヅマ君にご執心だね。」楽しそうに、それはもう楽しそうに笑っている男に少なからず悪寒を感じる。 そうだ、良いことを教えてあげよう。君には少し刺激が強すぎるかもしれないがね。 #少年は槍を取る

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男が軽くヒヅマの胸に触れただけで、ヒヅマは面白いくらいに地面を滑って行った。「ヒヅマさん！！」駆け寄ると苦しそうにヒヅマは息を吐いた。「やっぱりまだ未熟な君を連れてきてしまった事は失敗かなぁ」男は眼鏡の位置を直しながら言った。アジェンが男を強く睨んだ。 #少年は槍を取る

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ぶくぶくと水の中の泡が水面を目指して上がるように、声の主は姿を現した。その顔はヒヅマのすぐ横にあった。「お、お前は」目を見開いたヒヅマの灰色の瞳は、鏡のようににったりと頬の肉を押し上げて行く男の口を映していた。 #少年は槍を取る

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「視覚では僕の姿は捉えられないぞ、ヒヅマ君。」息が張り詰めた。周りを見渡すが人の姿はない、何処から発せられた男の声なのか。その声はすぐ近くから聞こえたようにも、とても遠くから聞こえたようにも思えた。「驚いたな。君が生きていたなんて。いや、嬉しい限りだ」 #少年は槍を取る

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やっと抜けたか、と思うくらいにはうるさい戦の音が遠くに聞こえる場所に来た。お互い、何も言わず足を止めて息を整える。アジェンは膝を落として、口から漏れる熱い呼吸を深呼吸に変える。ヒヅマはまだ警戒しているのか、執拗に辺りを見渡していた。 #少年は槍を取る

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主に斬り合いとなっている場所の横スレスレを通る道を、アジェンとヒヅマは駆け足で抜けて行く。一応何があっても良いようにと「武器は握っておくように」と、無駄な殺生を好まない青年が口にした。 #少年は槍を取る

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魔法都市から大工房同盟へと帰ってくる最中の出来事だった。安全と踏んでいた道が戦場と化していた。剣や槍などを持った歩兵達が殺して、殺されて行くのを遠目で確認して「早く、通り抜けてしまいましょう。」後ろに着いていた同行者の青年がアジェンに促した。 #少年は槍を取る

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「………そうなんだ。死んじゃったなら仕方ないよね。別に興味はないんだけど。」 アジェン/同盟/ロード(マローダー) HP 71(66+1) SP 63 調査点 27(25+2) OP 《希望の箱》×2 #GC2_POD 箱は確か使っても残るんでしたよね。昨日の記入忘れ申し訳

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【パ／内政／調査点２】アジェン@同盟にパンドラの情報を提供しようとした貴族が、接触する前日に突然の怪死を遂げた。これが奴らのやり口なのだ……！　ＨＰ＋５。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #グランクレスト大戦 #GC2_POD

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「どうしてッ！！…どうして、この人が死ななきゃならないんだよぉ…ッ！！！くそ！！！」 アジェン/同盟/ロード(マローダー) HP 66 SP 63(58+5) 調査点 25(20+5) OP 《希望の箱》 #GC2_POD 強制OP消失結果引いてグラファイト悲しみの雨

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【パ／危機／調査点７】暗殺者の刃がアジェン@同盟を襲う！　名称に「武具」を含むものと使い捨てを除くオプションがあれば、身代わりとなり１つ失う。持っていなければＨＰ－１１。いずれにせよＳＰ＋５。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #グランクレスト大戦 #GC2_POD

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@BB_rongesuki ゴリラさんに箱回復したので、ステータス更新 調査点 20(25-5) OP 《希望の箱》《危険を楽しむ邪紋使い》 で二つ目の希望の箱は消費。

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「無機物描きたくねぇつーから擬人化してやったぜ？俺様に感謝しろよな下僕ー！あん？俺様が誰か分からないぃ？なァら特別教えてやるぜ！そう！俺様は《希望の箱》、キーコ様だァ！！…ちょっと待って。キーコはダサいからテイク2ください。」 pic.twitter.com/5g1Rwimg1s

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「マスター。」「ンンッ」「( ･᷄ὢ･᷅ )」「あ、アジェンで…良いです…(ハートが持たない)」「分かりました。アジェンさん」「ふんぐゥウ」「……なんだったら良いんですか( ･᷄ὢ･᷅ )」 pic.twitter.com/ABYsGYud6C

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アジェンが言葉を言う前に、「アジェン」と遮って止めた。「俺はもう捨てられてフリーだ。」それだけだった。首を傾げていた少年に、眉間が寄り上がったのが分かった。「ここまで言って理解出来ないのか、マスター」ひえっと声が上がった。 #少年は槍を取る

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ギラリと睨みつけるようにアジェンの瞳を見てから、ため息を漏らしながら顔を背けた。「餓鬼に抱きしめられて安心する俺も俺だな」そう息だけで呟いた。アジェンは申し訳なさそうに俯いた。「ご、ごめんなさい。あ、あの」 #少年は槍を取る

美々丞 @BB_rongesuki

「…ストーカーとは良い趣味ですね。」否定は出来なかった。だって心配になって追いかけて居たのは本当のことだ。「貴方が居なくなってしまいそうで」俺を抱きしめた理由か？と問いかけてられ、頷いた。それから少し黙った後、ヒヅマの片腕が背中に回ってきて、自分を引き離した。 #少年は槍を取る

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遠くで、小さくなって震えてる彼を見て、思わず駆け出した。驚いたようにこちらを見上げた彼の顔を包み込むように、なるべく優しく腕を回して抱きしめた。 「お、おい」上擦った声がアジェンにかけられた。どうしてこんなことをしたのか、アジェンにも分からなかった。 #少年は槍を取る