【転生現パロ設定】バックパッカー鶴丸国永+古民家暮らし三日月宗近 その3

※特殊設定注意※ 前記事「銀の砂時計」 http://togetter.com/li/794655 から派生した、刀剣乱舞・鶴丸国永+三日月宗近の二次創作転生現パロのつぶやきまとめ この設定での創作はご自由にどうぞ その1:http://togetter.com/li/804815 続きを読む
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バックパッカー鶴丸国永の列車旅について
綾@新刊BOOTH通販中 @dullchild
その日、鶴丸国永は大きなバックパックを足元に置いて国境越えの特急列車に乗った。隣の席には栗毛の少年。まん丸の瞳を輝かせてバックパックを見るが生憎中身は見せられない。そのうち少年は好奇心を抑えきれず、靴先でトントンとバックパックを突き出した。彼も応じてトトントトンと靴先で返事する。
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目的地まで二人で並んで、時々目配せしては笑い合い、ずっとそうしていた。下車後に少年と一言も会話してない、と鶴丸国永は気づいた。けれど彼のバックパックには、楽しい会話の話題が方々へ飛んで行くように、点々と大小の靴跡が残されている。だからふたりは足先でたくさんのことを伝えあったのだ。
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バックパッカー鶴丸国永はその日ホステルの相部屋に泊まる。二段ベッドの上に寝転んで、鉄道を語る下段からの声を聞いていた。彼は鉄道好きで、世界の鉄道に乗るべく旅する日本人で「鉄道用語では列車に乗ると旅行開始、下車すると旅行終了というんだ」と語る。その言葉に鶴丸国永は目をぱっと開いた。
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三日月宗近が時折隣町へ買い物に行く時は列車に乗ることを思い出したからだ。「頑なに古民家から動かぬ風情のくせに、なんだ、きみだって旅をしてるじゃないか」と言えば彼はどんな反応をするだろう。そしてほんの半日にも満たない彼の旅路がどんなものであるかを、鶴丸国永は全く知らない。
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列車の中で彼の座る座席はどこか、車窓を流れる景色で好きなものは何か、彼の旅を鶴丸国永は何にも知らない。彼のちいさな旅を知りたいな、と思った。いつも隣町へ行ったと思ったら何だかよくわからない物ばかり細々と買って「おまえに必要と思って」と渡してくれた彼は、問えば教えてくれるだろうか。
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知らない、という感覚のあざやかさよ。その存在が自分にとって身近であればあるほど、知らない、という感覚が投げかけてくる鮮烈さの際立った様であることよ

世界を駆け巡るバックパッカー鶴丸国永の日々について
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バックパッカー鶴丸国永はNY車道の中央で立ち竦むカモの親子を見つけた。おいおい何でそんなとこ、と横断歩道を途中で逸れて車道を歩く。大きなクラクションを背に、カモの親子を抱き上げてすたこらと横断歩道に戻る。カモの親子とはハドソン川で別れた。彼の腕に小ガモのやわらかな羽根一枚を残して
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こちらのRT改変 高速道路でカモを助けるバイカー。waros.mega-bit.net/32643
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大陸の平原の夕陽の中で佇むバックパッカー鶴丸国永は、その白い全身を赤々とした夕陽の光に浸す。その身がかつて刀剣であった頃、はじめてこの世界での輪郭を得た瞬間に燃える鉄であったように。彼は、赤い空気を吸い込んで呼吸を止めた。どくどくと身の内で鼓動が響く。今の彼の生の輪郭を形作る音。
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生水がぶ飲みして腹痛でしんでる鶴丸国永(人間)、フィンランドのサウナの中で長話に付き合い逆上せて倒れる鶴丸国永(人間)、スコールの中走り回ってはしゃいで翌日高熱に呻く鶴丸国永(人間)、テキーラ注がれるままに飲んで昏倒する鶴丸国永(人間) っていう萌えある
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わかる!?かっこいいだけじゃないんだよ、鶴丸国永最高に情けないなこの人っていう瞬間のいとしさ…モレスキンに「むり」って一言だけ書いてあったりするのかわいいよお…
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そんな鶴丸国永(人間)は幼女が風船をうっかり放してしまって「あー!」って悲鳴上げたら、刀剣男士のころ戦場を駆け抜けたようにあざやかに跳躍して赤色の風船を掴んで幼女に風船を差し出して「ほら、きみの白のワンピースに似合う赤だ。また紅白揃ってめでたいな」って笑って去るんでしょ…

異国で三日月宗近を想う鶴丸国永について


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そんな明るくてかっこよくてきらきらしてる鶴丸国永(人間)が、物思いに耽り遠くを見つめやわらかな表情を浮かべる時は古民家に住まう三日月宗近の残影を追っている…ずるい…本当にこのふたりには心ゆくまで互いを想い合ってほしい(ただし物理的な距離での別離は含めないものとする)
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バックパッカー鶴丸国永はよくペンを無くす。服のポケットにさしているのであちこち歩き回って子供たちと遊んだりするうちに、ポロリと落っことしてしまうのだ。彼はペンを無くした事実をいつもモレスキンを開くまで気づかない。
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そういう日の頁は字を書けないので、代わりに文字以外の手段で頁を埋める。ペンを無くしたことに気づいた彼はモレスキンの頁を開いたままにして一晩中窓辺に置いた。夜中に雨が降ったらしく、その日の頁はよれて皺がついた。それがその日、彼が三日月宗近に宛てて綴った手記のすべてだ。
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イランの焼くような陽射しから逃れたくて木漏れ日に座った鶴丸国永は、どこからか水音がすることに気付いた。乾いた空気の中に響く、流水音。彼は立ち上がり路地を彷徨う。音だけが頼りだ。やがてある壁越しに聴こえる水音を突き止め、彼は壁を上った。
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そこは民家の庭で、鮮やかな緑が茂り、ちいさな水路が張り巡らされ、さらさらと水が流れていた。そっと大切に秘された風情の、庭の佇まい。鶴丸国永はよじのぼっていた壁から下りた。
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だれかの大切なものを盗み見てしまった、その罪悪感と高揚の狭間で、痛いほどに鶴丸国永の胸はときめいていた。彼は全速力で駆け、路地を抜けた。大通りの雑踏の中で息を切らせて、立ち止まり、空を仰いだ。 きみよ、この鼓動の高鳴りを、聞け。 twitter.com/inside___beast…

古民家暮らし三日月宗近の日々について
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三日月宗近の古民家に藍甕が届けられた。高齢の所為で染物をやめた染師が、蔵で埃をかぶるよりも、と譲ってくれたのだ。埃まみれの藍甕に水を満たして庭先で洗う。洗い終えた水面を見ると青空が映り込んでいた。瓶覗の色。甕の水面に映った空色をそう名付けた先人は、空を真実愛していたのだろう。
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では彼の白は、と三日月宗近はしばらく甕を洗う手を止めて考えてみた。その間に水面に映る空では雲がいくつも移ろっていった。けれど言葉は思いつかない。あの白は、鶴丸国永の纏う白、という言葉以外で表すことができないものだった。三日月宗近にとって、一切の形容を許さない、唯一無二の色だった。
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三日月宗近と皐月の花嵐 バックパッカー鶴丸国永+古民家暮らし三日月宗近 togetter.com/li/804815 pic.twitter.com/aqiAdiNwUn
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