#代償の雨を

ヲトナシ @wotonashi

#代償の雨を ぽかりと空いてしまったその穴の空間を埋めるように、そっと雨を降らせましょう。 その穴に溜まった水は海となり、笑うあなたの上で雲になり、あなたの心に雨を返すでしょう。 あなたに穴を開けた神様はもう旅に出てしまったから、せめて私があなたの代わりに跪きましょう。

黄色い喋る風船 @Ia_kou

わかっていた。何がほしいのか。わかっていた。誰がほしいのか。わかっていた認めたくなかった。わかっていた。傷つけてしまった。わかっていた。全部わかっていた。わかった上で騙したこと。わかった上で選んだこと。そうすれば救われるとでもいうように。#代償の雨を 責め立てる静寂。沈黙。

がらすだま @Hurt1994

音のずれた静寂。 求めたのはそういうものじゃない。 そんなもののために捨てたわけじゃない。 君に望んだのはそれじゃない。 全てが無駄に終わった。無駄とも認知されていないかもしれないが、現に犯した僕は濡れるだけ。 #代償の雨を 口を噤んだのはそれでも報われるのを願うから。

せいや @petitchante

鉛筆が紙と擦れる、立てた紙が空調ではためく。小さな重みに机が鳴って、なめらかに紙を捲る音。律動していた打鍵が止んできしむ高い金属音、液体がちゃぽんと揺れて押し殺された空咳がひとつ。振り払うように飲み込んだ違和感の存在を知っている。 #代償の雨を 【沈黙】を聴く。あなたを知る。

ルオ @ruo129

#代償の雨を （追加お題：沈黙） 代償の雨を脳裏に聞く青年は、その音が世界の何処でも鳴っていないことを知っている。救済の刃を海馬に見る青年は、その様が世界の何処かを壊してゆくことを識っている。かつて泣いてばかりいた彼は今や、涙ひとつ、声ひとつ零さず、ただ定められた時を待つ。

そると @iluvucuzuareu

怒ることが出来たなら、泣くことが出来たなら。そんな僕らなら良かったのだろうか。感情はとうの昔に閉ざした。それらは意味を為さなかった。僕らに出来ることは、ただ、沈黙。それは肯定でありながら、唯一の反撃。僕らには涙など要らなかった。涙を流すのはのは空だけで充分だった。 #代償の雨を

憂理 @yoruno_yuri

ぱきん、と割れた貝殻は思い出とともに沈黙した。宝石を乗せてきらめくさざ波の音はもうきこえない。生温い現実に晒された耳を雨が乱す。壊れてもなお滑らかに光る思い出。その上を宝石のような雫が転がり砕け、また繰り返す。光が崩れる瞬間を何度も見る。雨は降り始めたばかりだった。 #代償の雨を

きみのてを @kiminosan

もう届かない君に #代償の雨を もう見えない君に 会えない君に 君の好きな 君の好きな 声は枯れた。

音姫 @otome_ame07

隣に眠る寂しい貴方 隣に触れる寂しい私 寂しさを埋めるための虚しい罪 寂しさだけを流す #代償の雨を 夜明けに聞いて 残ったのは[沈黙]と罪 #代償の雨を [6/4:沈黙]

がらすだま @Hurt1994

降り出した #代償の雨を 僕はただ見ていた。 どうすることも出来ないままに、ただ見ていた。 どうしてそんな顔をしているのか。もっと笑っていて欲しいのに、その願いは叶いませんか？ 神様は僕の捧げた自由や声だけじゃ足りないそうだ。 貴方の涙なんか要らなかったのに。

雑感❕ @mimi_4567

雨で洗い流すしか術を知らない。 きみはぼくの何を知っているのだろう。 清めてくれる雨を嫌いなことも。 海でしにたいと思うことも。 何ひとつ知らないくせに。 永遠の愛を誓うとか言わないで。 #代償の雨を

木船田ヒロマル @hiromaru712

#代償の雨を 降らせて去り際の嘘に釣り合う量と温度で #tanka #jtanka

紗那 (サナ)＠チョコミン党 @sana_pastelli

彼女の表情は他の何よりも雄弁だった。出会ってから初めての梅雨。それを頼りに計算を重ねて築いた関係はそろそろ限界かもしれない。僕を試すかのように広げられた柄物の傘が彼女を隠す。話題、話題と焦る僕。沈黙を貫く彼女の考えなど見当もつかない。 #代償の雨を

ちとせ @chitoseyuri

中学三年で虐めを受けた。教師は手を拱き、クラスメートは遠巻きに眺め、時に囃した。数知れぬ嫌がらせに教室の前で足が竦んだ。無表情を通したのは、卑怯者達に私が心を持つと知られる事すら嫌だったからだ。堪え難い時は校庭に降る雨を見つめた。代りに泣いてくれていると思った。　#代償の雨を

愁夢 @s_shumu

たとえば降り続く沈黙に濡れること、を 望んだのだと言えば嘘になるのだろうか お伽噺の扉の前で立ち尽くした夜 無声音の雨が軒先を浸し入口を沈めるから 向こう側にある光景に影が落ちる ならば 暗闇へ走った 月に背を向け、星を願わず、 ただ僕だけが夜の空白に沈もう #代償の雨を【沈黙】

諦 @RAIN_CAGE

可笑しいのは僕等か。それとも向こう側の彼等か。 雨に挟み込まれ、断ち切られた境界線。ボーダーを引いた蒼天は何を望むのか。 囲って、囲って、創り上げた方舟。 #代償の雨を それでも貴女は、救えなかったけれど。 (06/05：箱) pic.twitter.com/hdCaAKuSjF

拡大

木船田ヒロマル @hiromaru712

#代償の雨を 含んだ便箋を納めた箱に書いたイニシャル #tanka #jtanka

がらすだま @Hurt1994

閉じ込めたんだ何もかも。 見せたくないよ、独占欲も悲しみも憎しみも、もっと言えば愛でさえも。夢に羽ばたく君を送るために。 だからこれは中身の見えない箱の中にしまってしまおう。 門出には似合わない #代償の雨を これは僕の代わりだよ。 pic.twitter.com/nmPrDVkwpA

拡大

音姫 @otome_ame07

ここに響く悲しい歌 歌うのは君だった 声も視線も纏ったもの全て 寂しい、悲しい、重たいと君は言う。 君のその涙は誰のための雨なんだろう。 降らせて尚、君はここに立ち歌い続ける。 #代償の雨を [6/5:箱]

憂理 @yoruno_yuri

君が雨に濡れないように箱にしまう。眠っていてね、僕の愛のかたちで。花を、詩集を、綺麗な写真を入れて寂しくないように。幸せでいて。僕の分まで夢をみて。君の温かさの影を胸にしまって、罰の温度で箱を撫でる。怖いのは君が僕の罪そのものになること。冷たくなってしまうこと。 #代償の雨を

雨音 @rainy_sky_

閉じ込めたそれが未だ息絶えずにいることを知っている ×してしまえばよかったのに (そんな勇気は持ち合わせていなかったけれど 叶わずに傷つくことが怖くて 今を壊してしまうことが怖くて 押し込めてなかったことにしようとした (本当は逃げ出したことに後悔しているなんて #代償の雨を:箱

ふらちな @tearing_rose

降り頻るのは 肌を捺す紫霧 零れ墜ちるのは 葉を傳う溜飲 揺れたのは 水紋ではなく 水黽 どこまでも 止みもせず 慈しむように 殊更 憂う 何もかも 遠い静寂に 置き忘れたかのように 掻き乱されては消えて逝く 淡き 儚き 遣る瀬なき 想い #代償の雨を