- ouse_kaeden
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自本丸の世界観に、パーフェクト・センスの空気を少し落とし込んだらすべてが終わった後の彼らの行く末が見えた。
2015-06-17 20:30:43長き戦いが終焉を迎え…そして訪れる平穏。その中で霊力が尽きていくとともに…少しずつ感覚が削られて行き、付喪神として姿を保てなくなっていくのだろうな
2015-06-17 20:34:39感情の暴発。そしてそれと共に一番密接した位置にある五感のひとつが感情ともども砕けていき…それでも『己』としての意識を保ち存在しようとし続ける… だけど、感情と五感が削られて行き…自分たちは悟る 「もう、物である自分たちにそんなモノは必要ないのだ」
2015-06-17 20:38:55砕けて行くのは、激しい感情から。 消えていくのは、それに密接した感覚から。 だけど誰も絶望はしない。 何しろもとは『無機物』だ。元の静寂がゆるりと訪れるだけ。 おそらくは、物言わぬ武器に戻る。 人々が自分たちを必要としない 寂しくもあるが、よいことではないか
2015-06-17 20:45:48そして、最後のその時。 彼らは最後に無くすものが何かを悟る 静寂の中、空はただ暖かく輝き、頬に触れる空気は暖かい。 暴発しそうなその感情は 幸福 みんな笑っていた 歓喜の感情に突き動かされ、今一番その気持ちを分かち合いたい者のもとへと行った
2015-06-17 20:49:02伝説の中でしか語られなかった短刀と薙刀は、互いを抱きしめあい 旋風のように舞った 多くの兄弟と気の置けぬ太刀に囲まれ、太閤の刀はとろけるような笑顔を浮かべた 笑わぬ太刀が微笑むのを、隻眼に焼き付けた この土壇場で…やっと弟は兄を認めた
2015-06-17 20:54:10もう二度と「相棒」と会いまみえることはできないと思っていた脇差は…破裂しそうな幸福に突き動かされ、年若き太刀を抱きしめる。 太刀も、小さな脇差に縋り付くように…間欠泉のように湧き起こる感情の中で『絶対に離すものか』とひとり呟く
2015-06-17 20:57:34そして… 溢れる光を仰ぎ見る無骨な太刀の隣に、一振りの打刀が寄り添う 時期も、立場も…何もかも差はあったが…この二振りは、かつてひのもとを駆けた龍が携えた刀たち。 龍が本当に見たかった世界を、自分たちは見ることが出来たのだろうか そんなまなざしの打刀に、太刀目元を緩く綻ばす
2015-06-17 21:05:08そして、太陽に向け…傷だらけの手を伸ばしてみせた。 それが答えだ 打刀も少し背伸びして…太刀の伸ばすその手に自分の指を伸ばす それが返事だ 太陽に手をかざし、二振りの刀は手をつなぐ そして、すべての刀剣たちの力が尽き果て 最後の自我がぽろぽろと崩れ去る
2015-06-17 21:09:47時が止まった 闇と静寂が訪れた そして、流れる事のなくなった刀剣たちの意識に残ったのは… 分かち合いたいモノと共に過ごした幸福だった
2015-06-17 21:11:53そして、さっきのパーフェクト・センス妄想 槍組だけは、なんか思いつかなかったんだよね… あのふたりは特に「日々を悔いの残らぬよう全力で走っている」みたいな所があるせいか…多幸感の渦の中でも凄く緩やか―にその瞬間を迎えそうな気がする
2015-06-17 21:33:33