ニンジャスレイヤー二次創作【クイーンビー・ダイビング・トゥ・ペイルファイア】後編(実況付き)

(これまでのあらすじ:メジャーアントと別れ、アカネとともにコケシマートへ向かったキサキ。そこへ謎めいたニンジャ、メドゥーサとマッドハニーが襲撃をかけてきたのだ!)
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鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「……キサキ=サン、どうやってあいつを、なんだ、手懐けたの?」「ウェー……」キサキは口ごもる。なんと説明すればいいものか。背後では焦れったそうにマッドハニーが力説している。「とにかく、一緒にネンゴロすれば魅力がわかるって。さっきそういう話に決まったんだ!」38 #4215tk

2015-06-23 21:21:07
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「アイエッ!?」思わぬ発言にキサキが咽せる!(違う!そんなこと言ってない!)驚愕で極限まで目を見開いてこちらを凝視するアカネに勢いよく首を横に振ってみせてから「イヤーッ!」「グワーッ!?」振り向きざまにマッドハニーへハイキックを叩き込んだ!39 #4215tk

2015-06-23 21:24:33
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ちょっと!人の姉に何してくれてんのさ小娘!」メドゥーサが柳眉を逆立てる!「アー……びっくりした。どうしたの、クイーンビー=サン」対するマッドハニーは暢気なものだ。軽く側頭部をさすっている。クイーンビーのカラテでは、所詮その程度の痛みでしかないらしい。40 #4215tk

2015-06-23 21:27:26
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

マッドハニーを一睨みしてから、クイーンビーはその横を素通りしてメドゥーサへ歩み寄る。「な、なにさ。やるっての?」ソウル由来のコブラ・カラテを構えたメドゥーサを前にしても、クイーンビーの歩みは止まらない。彼女はカラテを構えすらしない。必要がないからだ。41 #4215tk

2015-06-23 21:30:26
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

対するメドゥーサは不可解なプレッシャーを感じていた。あのニンジャは弱い。はっきりとそう断言できる。しかし何故?何故ああも無防備にこちらに歩み寄れる?カラテ・パンチの一発でも食らわせてやればそれで終わりだ。何故手が出せない。何故……自分は相手から目を離せない?42 #4215tk

2015-06-23 21:34:20
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ドーモ、メドゥーサ=サン」ほとんどワン・インチ距離。動揺するメドゥーサを見上げ、はっきりとクイーンビーはアイサツした。「クイーンビーです。少し、私と話をしましょう?」「ア……」メドゥーサが掠れた声を上げる。逡巡していた彼女は……やがて、脱力して構えを解いた。43 #4215tk

2015-06-23 21:36:17
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

クイーンビーはメドゥーサの目を見つめる。マッドハニーとのイクサで、彼女はようやく己のニンジャソウルがもたらした体質を……否、ジツの一端を理解した。意識と指向性の問題。ハイスクールでのアカネを思い出せ。堂々と振舞え。弱みを見せるな。今の自分は相手を支配できる!44 #4215tk

2015-06-23 21:39:07
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「私たちとあなたたちは、同じ敵に追われている。ザイバツ。知ってるよね?」メドゥーサが惚けたように頷く。その瞳が自分から離れてることはない。「……だったら、ここでイクサをする理由なんてなにもない。協力してここを離れましょう。いつあいつらが追ってくるかわからない」45 #4215tk

2015-06-23 21:42:07
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「アッ……」メドゥーサがぼんやりと声を上げた。その頬が紅潮しているのを、クイーンビーは見逃さない。「そう思うよね?メドゥーサ=サンも」「アッハイ。そう、ね」心半ばに相手が自分の考えに同意する様を、クイーンビーは心地よく思った。「アリガト。わかってくれて嬉しい」46 #4215tk

2015-06-23 21:45:18
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

とびきりの笑み。こくこくと頷いたメドゥーサが、よろめくように離れる。クイーンビーは華麗に踵を返し、唖然とこちらを眺めるマッドハニーの横を通り、アカネの元へと戻った。「……なにしたの。キサキ=サン」「昔のアカネ=センパイの真似。どうだった?」47 #4215tk

2015-06-23 21:48:23
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

キサキは自然な笑みを浮かべて言った。アカネが息を吐く。「……すごかったよ。別人みたいだ」「そう?私は私だよ。ところで、メドゥーサ=サン?」「ハイ!」背筋を伸ばして答えるメドゥーサに、クイーンビーは冷たい眼差しを向ける。「私の友達を早く元に戻してほしいんだけど」48 #4215tk

2015-06-23 21:51:12
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「アッハイ。でも、その」メドゥーサがもじもじと自分の指を付き合わせる。「それは蛇の毒とカナシバリ・ジツの合わせ技で……」「原理はいいの。戻して」「いや、無理なのよ!少なくともすぐには戻らないわ。ニンジャなら、時間が経てば毒とジツが抜けて治っていくと思うけど」49 #4215tk

2015-06-23 21:54:08
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「そうなの?」クイーンビーは首を傾げ、沈思黙考した。「……じゃあ、安全な場所までアカネ=サンを運んでくれるかな」「エッ」「ハイヨロコンデー!」なにか不安の声を上げようとしたアカネを遮るようにしてメドゥーサが声を張り上げた。そして足取りも軽く彼女の元へ。50 #4215tk

2015-06-23 21:57:11
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

腰に手を当てそれを見守っていたキサキは、こっそりと肩の力を抜いた。自分より強力なニンジャに虚勢を張ることの、いかに大変なことか!いずれにせよ、これでひと段落「「イヤーッ!」」「イヤーッ!」突如、キサキの背後の床が間欠泉めいて吹き上がった。マッドハニー!51 #4215tk

2015-06-23 22:00:12
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「エッ」キサキは振り返る。泥の壁。それを貫き、小さな刃の先端を見せるのは……二つのスリケン?「エッ?」「チィーッ」「胡乱な野良ニンジャ風情が。味な真似をしてくれる」泥壁の向こうから聞こえるは、聞き慣れぬ二人の男の声。泥の壁が崩れ去り、襲撃者の姿を露わにした。52 #4215tk

2015-06-23 22:03:14
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

(腰に手を当てそれを見守っていたキサキは、こっそりと肩の力を抜いた。自分より強力なニンジャに虚勢を張ることの、いかに大変なことか!いずれにせよ、これでひと段落「「イヤーッ!」」「イヤーッ!」突如、キサキの背後の床が間欠泉めいて吹き上がった。マッドハニー!) #4215tk

2015-07-01 20:47:13
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

(「エッ」キサキは振り返る。泥の壁。それを貫き、小さな刃の先端を見せるのは……二つのスリケン?「エッ?」「チィーッ」「胡乱な野良ニンジャ風情が。味な真似をしてくれる」泥壁の向こうから聞こえるは、聞き慣れぬ二人の男の声。泥の壁が崩れ去り、襲撃者の姿を露わにした。) #4215tk

2015-07-01 20:49:36
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ナムサン!どちらもニンジャだ!片方が尊大なアイサツを決める!「ドーモ、はじめまして。ザイバツマスター、ガラハッドです。こちらはアデプトのサイレン=サン」「……ドーモ」紹介されたサイレンはぶっきらぼうにオジギ。対するキサキは立ち竦む。ザイバツ?こんなにも早く?53 #4215tk

2015-07-01 20:51:05
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ドーモ!マッドハニーです!」マッドハニーがキサキの前に出てアイサツを返す!「イヤーッ!」その横に踵を返し跳躍したメドゥーサが着地!「ドーモ、メドゥーサです。仲間の敵討ちにでもきた?」「笑止」ガラハッドが肩を揺らす。その隣でゆらりとサイレンが構える。54 #4215tk

2015-07-01 20:54:05
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「我らの目的は貴様らの抹殺よ。ロードのお膝元を汚すドブネズミども」「アー、ハーハー」マッドハニーが獰猛な笑みを浮かべる。「言ってくれるねぇー?すぐにブザマを見せることになるぜ」「やってみるといい。ところで」サイレンがキサキを見た。「お前はアイサツしないのか」55 #4215tk

2015-07-01 20:57:02
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「……ドーモ、クイーンビーです」震えそうになる体を抑え、キサキがアイサツ。そのオジギ終了後コンマ5秒!「イヤーッ!」ガラハッドがスリケン投擲!「イヤーッ!」わずかに遅れメドゥーサがクナイ・ダート迎撃!衝突!相殺!「ドロ・ジツ!イヤーッ!」床が泥化し始める!56 #4215tk

2015-07-01 21:00:11
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

しかし二人のザイバツニンジャは動じなかった。「イヤーッ!」ガラハッドが跳躍する。サイレンは……自らの体が沈み込むより早く前進した。小刻みなステップめいた歩法で、泥に沈み込むことなくマッドハニーへ到達。「な」「イヤーッ!」「グワーッ!?」痛烈なカラテ・ジャブ!57 #4215tk

2015-07-01 21:03:10
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