稲川淳二のつぶやき怪談　2015年6月27日投稿分

稲川淳二 @Junji_Inagawa

ちょっと待って、早すぎる。・・・時は待ってくれませんね。 こんばんは、みなさん、お元気ですか？　稲川淳二です。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

気がつけば、もう６月から７月へ、 時間が無い、暇が無い、間に合わない。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

と言ってるうちに、いよいよ今年も夏のツアーが始まります。 と、まあ、これは例年の事なんですが。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

さて、毎年６月恒例の「稲川まつり」も何時ものように皆と一緒に、 賑やかに楽しい時間を過ごさせていただきました。 で、これから先が、ツアーキャンペーンに突入となります。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

日本各地を巡る死のロード。 怪談の仕上げ作業も本番ぎりぎりまで続いて、 その儘公演に入ります。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

私の永――い夏の始まりですが、皆さんと会える嬉しい始まりなんですよ。 では、今夜、「つぶやき怪談」やらせていただきま～す。 皆さん、待っててくださいね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

どうぞ、お時間がありましたら、遊びに来て下さいね。 ゆったりと、くつろいで、お付き合いいただければと思います。 楽しみにして下さいね。 お待ちしてまーす。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

それでは、今回の「つぶやき怪談」そろそろ始めましょうか。 節電のために、部屋の明かりを消して、 怖ーい噺で楽しんで下さい。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

稲川淳二の「つぶやき怪談」、怖・楽しい時間を、共有しましょう。 何が起こっても、責任はとれませんけど。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

私の友人に、元Ｊリーガーの山田さんという人がいます。 この人、今は仙台に住んでいるんですが、怪談が大好きな人なんですね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

先日、お互いに時間を作って会ったんですよ。 そしたら、山田さんが私に興味のある話を聞かせてくれたんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そのお話は、山田さんが最近行きつけになった店でのお話なんです。 その店は、繁華街の一角にある、とあるバーです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

夜、仕事を終えたサラリーマンなんかが一杯飲みに来るような、 ちょっと洒落たムードのバーなんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

開店してまだ日が浅いんですが、美人のママが居て、 腕の良いバーテンダーや、元気のいい若い女の子もいる。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

気の利いたつまみが出るし、軽い食事もでるし、 値段も安いから、なかなかいいお店なんですね。 だから、お酒の好きな山田さんは、ちょくちょく行くわけです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

その日も山田さん、仕事が終わって、 「さぁ、帰ろうかな。」 と思ったんだけど、足がなんとなくそのお店に向かったんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

けっこう遅い時間でしたが、入ると客が３人いたんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

山田さんが入って飲み始める頃、 その３人も帰っちゃったから、お店のお客は山田さんだけになったんですね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

だから女の子たちが皆、集まってきて、 「ねぇねぇ、怖い話して、怖い話してよ！」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

山田さんはお店でも馴染み客だから、 怖い話が得意だって、女の子たちも良く知っているんですね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

女の子たちに言われて、山田さんは得意の怖い話を始めたわけです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

話しているうちに、ママさんも加わって、キャアキャア、やっていたんです。 すっかり怖い話で盛り上がったんですね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

ただ、ひとりカウンターの中にいる、 調理人も兼ねているマスターが両手で耳をふさいで、 「やめてー、やめてー！！」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

実はこのマスター、怖い話がメチャクチャ苦手なタイプなんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

怖がりな上に、皆が帰った後、 夜中にひとりでバーの片づけをするわけですから、 怖い話を聞いて、後で思い出すのがまた嫌なんです。