こづつみPONさんによるアート(芸術)アニメとエンターテインメント(商業)アニメの考察。

「リタとナントカ」で監督をされているアニメーション作家のこづつみPONさん(@pon708)が、大学と専門学校の比較を例に、アニメがビジネスとして成り立つために学ぶべきこと、目指すべきことを考察されています。
4
こづつみPON @pon708

アート(芸術)とエンターテインメント(商業) ということを考える。 現在日本では大学ではアートアニメーションを学び 専門学校では商業アニメを学んでいることが多い。

2010-12-30 02:36:36
こづつみPON @pon708

大学では個人作家などでデジスタ、その他コンテスト などでなにがしかの賞をとって卒業後の進路の一つとしている。 大学では5年後10年後のことを考えているから。

2010-12-30 02:36:56
こづつみPON @pon708

専門学校では技術的なスキルを身につけ、 アニメーターとなって動画⇒原画⇒作画監督or演出と 下積みを含めてスキルを上げていく。 即戦力を求められるから。

2010-12-30 02:37:34
こづつみPON @pon708

しかしどちらもあまりに両極端に偏っている。 大学ではもっと演技の基本や、アニメーション技術を 基本から学ぶ必要がある。 たとえば海外のアニメーションでは どんなに変わったアニメーションでも 歩きなどはちゃんと動かしている。

2010-12-30 02:38:14
こづつみPON @pon708

日本のアニメ作家さんの動きは 歩きがうまい人がなかなかいない。 個人作家さんがアニメーションの基本技術が身についていない まま自分の世界観といってごまかしている部分も透けてくる。 もちろん商業アニメの方はいろいろな人が関わるためにもっと ひどいことも多い。

2010-12-30 02:38:56
こづつみPON @pon708

専門学校では時間的に難しいがストーリーやコンテなど の描き方などを学ぶ必要がある。 理想なのはピクサ―のように短編で 作家となって賞をとった人が中編⇒長編監督と エンターテインメントに移行できることが 自然な流れだと思っている。

2010-12-30 02:39:29
こづつみPON @pon708

70分以上のものにならないと劇場に掛けられない という拘束が付きまとうから。

2010-12-30 02:40:33
こづつみPON @pon708

個人の範囲で充分いいという人もいていいと思うが、 たくさんの人が関わりみんなが食っていける幸せな状況 ということはやはりエンターテインメントを目指さないと 今の学生が卒業してみんなが食っていけないという状況を 変えられないと思っている。

2010-12-30 02:40:40
こづつみPON @pon708

一人の才能で周りのなん十人何百人の人たちを 食わせていく。それがビジネスだと思う。 だからマンガはビジネスになる。 アニメは一部のカリスマ監督だけだ。

2010-12-30 02:41:15
こづつみPON @pon708

だから短編で素晴らしい作家の人は ぜひゆくゆくは長編監督を目指してほしい。 それは自分も育っていくし、次から次と 人を育てていくことになるのだから・・・。 長編を目指せないここの部分が いまの日本の危機感なのだ。

2010-12-30 02:41:44
こづつみPON @pon708

「リタとナントカ」は長編ではないが、 そんなきっかけを考えたから若手の個人作家に 声をかけてエンターテインメントへの第一歩としたかった。 みんなで創っていく喜びを感じてほしかったから。 でも相当拘束してしまい苦しかったことも多かった。

2010-12-30 02:42:13
こづつみPON @pon708

ただしセンスがあり才能豊かな作家さんには この限りではない。 個人的にはできるだけたくさんの人が食っていける 場を作っていきたいからエンターテインメントを 目指すんだ、ボクの場合は。

2010-12-30 02:42:39