栄光の打線史 第五回『マリンガン打線』

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コイに恋する鯉千歳@奇跡を信じて @Chitose_carp

時に、打線は固定してこそ強力、という意見を聞くことがあります。 確かに、1年通じてほぼメンバーを固定できれば強力な打線になるかもしれません。

2015-07-11 23:05:55
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しかし、長い長いプロ野球の歴史の中には、流動的な打線を組んで勝ちを積み重ねていったチームもあります。 今回はその一例、2005年のマリーンズ打線を振り返ってみたいと思います。

2015-07-11 23:06:43
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千葉ロッテマリーンズ。 かつて毎日オリオンズとしてパリーグ初代王者に輝いたチームです。 タイガースから移籍した別当薫選手、好投手荒巻淳投手らを擁した当時のオリオンズは、それはそれは強かったと聞きます。

2015-07-11 23:08:16
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が、その栄光も長くは続きません。 年を経るごとに阪急ブレーブスや南海ホークス、西鉄ライオンズが力をグングンと伸ばしてきたのです。

2015-07-11 23:09:15
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そして、その勢いに押されるようにオリオンズは強豪球団の座を失うことになります。 1978年に最後のリーグ優勝をしてから、とてつもなく長いトンネルへと入ってしまうのです。

2015-07-11 23:09:51
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実に優勝を逃す事30年。その間にも「ミスターロッテ」有藤通世選手や、 「マサカリ投法」村田兆治投手など球団の顔と呼べる選手も輩出しているのですが…… 残念ながら、チームの成績はついてきませんでした。 pic.twitter.com/bWEHayOcCE

2015-07-11 23:11:08
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時間は流れ、チームは1992年に神奈川県川崎市の川崎球場から海辺の千葉は幕張のマリンスタジアムへと移転します。 同時にチーム名をロッテオリオンズから「千葉ロッテマリーンズ」へと変更。これを機に心機一転上昇へ……とはいきませんでした。

2015-07-11 23:12:07
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オリオンズ時代を引きずるかのようにチームはトンネルを抜け出せず、途中2位になるシーズンもあったものの、 1998年には悪夢の18連敗を喫するなど泥沼の状態でした。

2015-07-11 23:12:50
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ですが2004年。1995年にチームを率い、2位へと導いたボビー・バレンタイン監督がチームに復帰します。 これがチームの運命を大きく変えることになります。 pic.twitter.com/87Uv3Yx9zl

2015-07-11 23:13:50
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2004年はシーズン終盤までAクラスを争い、結果的に4位に終わったものの、 最終戦まで3位のファイターズとわずか0.5G差の大接戦を繰り広げました。

2015-07-11 23:15:02
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翌年、2005年。球界再編の動きが起こり、様々な思いが渦巻く中でのシーズン開幕。 そんな中、マリーンズはある一つの決断を下そうとしていました。

2015-07-11 23:16:16
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長らくの間チームの顔として打線を引っ張ってきた初芝選手に代わり、 当時4年目の若武者、今江選手のレギュラーでの起用を決めたのです。 pic.twitter.com/ZEWVX2yrjN

2015-07-11 23:17:27
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前年三塁手として活躍を見せたマット・フランコ選手をレフトにコンバートしてでも使うべき選手なのか? そういった意見も多く聞かれたでしょう。 しかし、この決断が後にこの年のマリーンズにおいて大きなプラスとなりました。

2015-07-11 23:18:26
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迎えた2005年開幕戦、相手はこの年新しく誕生した東北楽天ゴールデンイーグルス。 必勝を誓った初戦でしたが、惜しくも2-1でイーグルスのエース・岩隈投手に完投勝利を喫してしまいます。

2015-07-11 23:19:10
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翌日の二戦目、連敗だけは避けたいマリーンズは渡辺俊介投手が先発。 対するイーグルスは藤崎投手が先発でした。 そしてこの試合が、2005年のマリーンズを勢いづける大きな1試合となりました。

2015-07-11 23:20:25
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……なんというか、恐ろしいという言葉でも足りないぐらいの圧倒的大勝です。 先発野手全員安打を含め24安打、14四球で26-0と新興球団イーグルスを圧倒。 2リーグ制以降としては最多得点差試合となるなどよく分からない打ちっぷりでした。

2015-07-11 23:22:11
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これで勢いが付いたマリーンズは3、4月を21勝7敗、5月を17勝9敗のハイペースで勝ちを積み重ねていきました。 このマリーンズの勢いの要因は安定した先発投手陣、藤田投手、薮田投手、小林雅英投手らを中心としたリリーバーが頑張っていたというのもあります。

2015-07-11 23:23:28
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しかし、一番の要因は「ボビーマジック」と呼ばれた日替わり打線が機能していたことです。 特にこの年は、チームの中心選手として抜擢された若手選手二人が良い働きを見せていました。

2015-07-11 23:24:22
コイに恋する鯉千歳@奇跡を信じて @Chitose_carp

そう、一人は後に200安打を達成し、一人は大舞台で猛打を振るう事となる関西出身のあの2選手です。

2015-07-11 23:25:30
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まずは一人目、この年小坂選手と併用されながらも自身初の盗塁王を記録。 3年目ながらも若き切り込み隊長として活躍した西岡剛選手です。 pic.twitter.com/QEkgpitnYW

2015-07-11 23:26:22
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2005年は開幕戦こそスタメンを外れましたが、その後は掘選手、小坂選手らと共にチームをけん引。 3、4月の月間MVPにも輝くなど、開幕ダッシュを決めたチームの若きスピードスターとしてその能力を存分に発揮していました。

2015-07-11 23:27:11
コイに恋する鯉千歳@奇跡を信じて @Chitose_carp

また、この年の西岡選手で一番光っていたのは、その勝負強さです。 シーズン通しての打率が.268ながら、得点圏打率は1割以上も高い.377を記録。 得点圏打率の高さが際立った2005年のマリーンズ打線の中でもチームトップの数字を記録しました。

2015-07-11 23:28:13