いつ使う?どう使う?円グラフ

2015/07/12 20:00~ 構成比を表すのに欠かせない円グラフの弱点と使いドコロについて!
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プレゼンたん @presen_tan

(20:00くらいから、グラフについて少し話そうかな・・・)

2015-07-12 18:08:36
プレゼンたん @presen_tan

プレゼンに説得力を持たせるために欠かせないのが、数字データに代表される定量的情報です。「たくさんの人が●●社のスマホを使っている」と言ってもピンときませんが、「全携帯ユーザーの70%が●●社のスマホを使っている」といえば、業界における優位性を証明することが出来ますからね。

2015-07-12 20:11:15
プレゼンたん @presen_tan

但し、数字をそのまま提示するだけでは、その意味(メッセージ)を伝えることは出来ません。視覚化して数字に「語らせる」ことが必要で、そのための手段として「グラフ化」が重要です。逆に、文字データに語らせるための手段は「チャート化」ですね。 pic.twitter.com/ABGHamyM0l

2015-07-12 20:13:49
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プレゼンたん @presen_tan

ちなみに、数字データを適切なグラフに変換するための方法として、ナンシー・デュアルテは『slide:ology』の中で ①背景を作る ②図表で表す ③強調ポイントを設定する の3ステップを提案しています。 pic.twitter.com/qxO7NGeD8e

2015-07-12 20:15:55
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プレゼンたん @presen_tan

これを少し言い換えると、「適切な形式をチョイスし、メッセージを意識したデザインを心がける」という流れになります。例えば、折れ線グラフで説明するべきところを棒グラフで、散布図で説明すべきところを円グラフで説明してしまっては、伝わるものも伝わりませんよね。

2015-07-12 20:18:45
プレゼンたん @presen_tan

ちなみに、適切か否かを判断する方法の1つとして「実際に声に出してグラフの内容を説明してみる」というものがあります。不適切な形式・デザインであれば、どこかで(あれ?これ、どういう風に読めばいいんだ…?)と詰まってしまうものです。

2015-07-12 20:19:59
プレゼンたん @presen_tan

適切な形式選びの第一歩は、グラフの特徴や得手・不得手を理解することから。というわけで、今回のテーマは『円グラフとその周辺』

2015-07-12 20:21:46
プレゼンたん @presen_tan

円グラフの目的は構成比(全体に占める割合)の図示にあります(例:地域別の売上割合)。構成比を表すグラフとしては(積み上げ)棒グラフも有名ですね。前者は扇の面積と中心角、後者は長さを使って構成比を表現しています。 pic.twitter.com/xhCDfHHX9Q

2015-07-12 20:25:29
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プレゼンたん @presen_tan

その身近さから何かと多用されがちな円グラフですが、構成比→猫も杓子も円グラフ、というのは感心しません。以下、その理由を説明します。

2015-07-12 20:26:39
プレゼンたん @presen_tan

まずは、スティーブンスが提唱した「冪(べき)法則」。端的に言うと「長さの違いには気づきやすい(知覚と実際の差異が小さい)が、面積の違いには気づきにくい(知覚と実際の差異が大きい)」ということです。また、「長さほど正確に角度を知覚できない」(ベル研究所)という言葉もあります。

2015-07-12 20:28:56
プレゼンたん @presen_tan

以上二点より、面積や角度情報で構成比を定義した円グラフは、聴衆に不正確な印象を与えうることが分かります。円グラフでは、個々のデータの大きさを直覚的に伝達するのに不向きなのです。 pic.twitter.com/mbbBm3PjXP

2015-07-12 20:30:02
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プレゼンたん @presen_tan

個々のデータごとの差異をはっきりさせたい時は、長さで構成比を定義した積み上げ棒グラフの方がいいということですね。

2015-07-12 20:31:21
プレゼンたん @presen_tan

では、どのような場面で円グラフを使うと良いのでしょうか。

2015-07-12 20:31:55
プレゼンたん @presen_tan

端的に言うと「全体に対する特定のデータの割合を伝えたい」時となります。特に、時計の12/3/6/9時にデータの切れ目が来る場合、その円グラフは非常に見やすくなります。人間の視覚が垂直と水平に非常に敏感だという特性に起因しています。 pic.twitter.com/rTdam23i9b

2015-07-12 20:50:49
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プレゼンたん @presen_tan

なお、50-60%という割合では中途半端な印象しか残りませんので、80%以上の要素を表すために円グラフを使うのがいい、という意見もあったりします。 pic.twitter.com/hbnzSBhbvV

2015-07-12 21:01:21
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プレゼンたん @presen_tan

ここまでの内容も踏まえ、描画の注意点をまとめておきましょう。

2015-07-12 21:02:31
プレゼンたん @presen_tan

①描画の基本は、12時方向から時計回りに要素を配置すること。 ②ただでさえ各データごとの差異がはっきりしないグラフです。項目数は多すぎない方がいいでしょう。目安は8個以下!

2015-07-12 21:03:54
プレゼンたん @presen_tan

③カラフル過ぎると、聴衆はどこを見ていいのか分からなくなります。見て欲しいデータ「だけ」に色を付ける、ラベルや吹き出しを付ける… といった差別化を図りましょう。 ④3D効果は禁忌!例えば手前に傾けると、手前の部分が強調されてしまい、不正確な印象を与えるからです。

2015-07-12 21:04:18
プレゼンたん @presen_tan

⑤凡例は使わない!内部か横にラベルを付けましょう。

2015-07-12 21:04:34
プレゼンたん @presen_tan

というわけで、円グラフの描き方~基礎編~ をまとめてみました。 pic.twitter.com/oZBVB7orq6

2015-07-12 21:05:46
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プレゼンたん @presen_tan

そういえば、某テレビ番組で、明らかにミスリードを誘う円グラフのフリップが使われていたと話題になってましたね。あれは、3D効果を使っているうえ、円の中心が中心ではないという点で、円グラフ失格・・・ですよね(;・∀・) netgeek.biz/archives/35876

2015-07-12 21:13:38
プレゼンたん @presen_tan

以上。他のグラフについても機会があれば話そうかな。今日はこのへんで~。

2015-07-12 21:14:06
プレゼンたん @presen_tan

ちなみに、今回参考にした本は、次の3冊です(>ω<)/

2015-07-12 21:23:30
プレゼンたん @presen_tan

山口周『外資系コンサルのスライド作成術』 PRESIDENT 2013.12.2号『ビジュアル完成版 資料の作り方』 ナンシー・デュアルテ(著)、熊谷小百合(訳)『slide:ology』 興味のある方はぜひ読んでみてくださーい。

2015-07-12 21:28:24