川内型だーれだ特別編、ハンバーグ編

深海さかな @dzurablk_kai

#川内型だーれだ特別編 ハンバーグ編 『川内型のうち、提督のために真心を込めてハンバーグを焼いてくれるのは？』 #川内型だーれだ

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【神通編】 「提督、お待たせしました」 神通がおずおずとキッチンから、のれん越しに顔を出した 「・・・今日のお夕飯、何だと思いますか？」 はにかみながら神通は問いかける 「んー、なんだろうなあ」 「ヒントは、提督の大好物です！」 #川内型だーれだ特別編

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「・・・ハンバーグ？」 「正解です！」 果たしてダイニングに入る神通の手には、二つの平皿が大事そうに抱えられていた エプロンに鍋つかみ、ロングヘアーというルックスと合間って、神通はまさに若奥様とでも言うべき愛らしさだ 「ちょっとお肉も奮発しちゃいました」 #川内型だーれだ特別編

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そう言って席につく神通と二人向かい合いいつものように手を合わせる 「提督、熱くないですか？」 「大丈夫だよ」 「ご飯、もう少しつぎましょうか？」 「んー、食べてみてから決めるよ」 いただきますと言ったにも関わらず何かと世話を焼く神通に思わず苦笑いが溢れる #川内型だーれだ特別編

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「神通、君も食べたらどうだ？」 せっかくの神通お手製のハンバーグが覚めてしまっては、もったいない 「・・・それじゃ、お言葉に甘えて」 そう言って神通はもう一度箸を持ったまま手を合わせると、おずおずと小さくハンバーグを切り分け、口に運んでいった #川内型だーれだ特別編

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・・・ハンバーグの味は、最高だった 一口かじると肉汁が口内にあふれ、キメ細かな粗挽き肉と甘い玉ねぎが口の中で混ざりあう つなぎもそう多く使っていないのだろう、味そのものが濃く、ソースなど無くてもご飯が何杯でも食べられそうだ 「・・・こりゃ旨いな」 #川内型だーれだ特別編

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「ホントですか！？」 「ああ、作るのは大変だったろう」 ハンバーグは生地をこねるのに握力がいる つなぎが少ないともなればなおのことだ だが、今日の神通は夕方まで訓練をしていたはず その訓練後の状態でここまで丁寧に生地を粉ね上げる苦労は、偲ぶまでもない #川内型だーれだ特別編

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見ると、箸を握る神通の手もほんの微かだが震えていた 握力がない証拠だ 「・・・神通」 提督がそっと茶碗に箸を置く 神通は慌てた様子で良い姿勢を更にただす 「お、お口に合いませんでしたか！？」 「いや・・・」 「じゃあ、どこか体調でも優れなく・・・」 #川内型だーれだ特別編

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「そうじゃない」 提督はそっと神通の手をとると優しく包み込み、目をまっすぐに見つめながら言った 「こんなにおいしいご飯を、ありがとう」 「そ、そんな・・・ 当たり前のことです」 「いや、訓練の後で疲れていたろうに、大変だったろう」 #川内型だーれだ特別編

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神通は恥ずかしげに俯く 「僕は、君のような奥さんをもらえて、幸せだよ」 「提督・・・」 顔を上げた神通の目元は、綻びながらも潤んでいた 「ありがとう・・・ございます」 「愛してるよ、神通」 「私も、です」 #川内型だーれだ特別編

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見つめあう、瞳と瞳 ただ、過ぎていく時間 テーブルから立ち上る湯気と、神通の上気した頬 ・・・ただただ幸せな瞬間が、ここにはあった #川内型だーれだ特別編

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数分後 「・・・ハンバーグ、冷めちゃいましたね」 照れ隠しのためか神通の方から口を開いた 「すまない、せっかく作ってくれたのに」 「いいんです」 そう言うと神通は一際幸せそうな笑顔になり 「こうして一緒にご飯を食べられるだけで、神通は充分幸せですから #川内型だーれだ特別編

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ね？ ア・ナ・タ？」 そう言うや否や身体を乗り出し、テーブル越しに頬に口づけをした 「・・・なんだか、火照ってきちゃいました」 ・・・どうやら今夜は、長い夜になりそうだ #川内型だーれだ特別編

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【川内編】 「さあて、それじゃ食べよっか！」 配膳も終わり川内と並んでソファーに座る 夕飯はいつも並んでテレビを見ながら食べるのが最近の二人のマイブームだ 「いっただっきまーす！」 そう言うなりいきなりご飯をかきこむ川内 「おいおい、もう少し落ち着けよ」 #川内型だーれだ特別編

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「だって、お腹空いてたんだもん！」 頬をいっぱいに膨らませたまま、こちらを見やる川内 こうした子供っぽい一面も、新婚一年でずいぶんと見慣れたものだ 「ねえねえ、ハンバーグ！ 食べてみてよ、自信作だよ！」 そう言われてテーブルの上に目を落とすと #川内型だーれだ特別編

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少し不揃いなハンバーグが目に入った 「はい、ソースも！」 川内が差し出した小鉢にはケチャップとオイスターソースを半々に混ぜた、特製ソース これは提督からの要望だった 提督がかつて食べていた、お袋の味のソース それをわざわざ再現してくれるのは、 #川内型だーれだ特別編

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川内のキメ細かな心遣いの為せる技と言えた 「はい、あーん！」 なんの恥ずかしげもなく、ハンバーグを差し出す川内 口を開けるとひらりと箸の切っ先が逃げ、川内の口に入った 「あーざんねーん！」 「おいおい、食べさせてくれよ」 「えへへー どうしよっかなー？」 #川内型だーれだ特別編

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もう一度あーんをすると食べさせてはくれたものの、今度はほっぺたに派手にソースをつけられた 「まったく、いたずらっ子め」 思わず苦笑したのも束の間、頬に触れる柔らかな感触にドキリとする 「・・・えへへ、キスしちゃった♪」 #川内型だーれだ特別編

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先程までは子供のように笑っていたのが、今は潤んだ瞳の女の顔になっている 提督はあまりの恥ずかしさに、川内の顔を直視できなかった 「あれー、どうしたの赤くなって？」 どうしたのも糞もあるか 「・・・もしかして、照れちゃった？」 #川内型だーれだ特別編

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川内が顔を覗き込む 少し釣り目がちな目元と、丸く弧を描いた形の良いまゆ、細い鼻筋と柔らかなほっぺたに唇・・・ 思わず顔を逸らそうとするも、一瞬早く川内の手に両側から顔を押さえられていた 唇に触れる暖かな感触と、ほんのり香るケチャップの匂い #川内型だーれだ特別編

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漏れる微かな吐息の下、長いまつげが絡み合い、しばし互いの体温を交換する 「・・・もう、提督ったら大胆なんだから」 一寸後に身を起こした川内の顔は、いたずらっ子のそれに戻っていた 「・・・まったく、誰のせいだと思ってやがる」 #川内型だーれだ特別編

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そう言うと提督は川内の両腕を掴むと、細い体躯をソファーに押し倒した 「て、提督！？」 今日初めての、川内の動揺 「お前が、いけないんだからな？ お前がそんなに可愛いから・・・！！」 そのまま川内の上に覆い被さる #川内型だーれだ特別編

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「て、提督・・・！ ハンバーグ、冷めちゃ・・・んうっ！？」 生意気な口に蓋をして、溢れる本能に身を任す やがて川内の強ばった四肢も、その濁流に押し流されて、ソファーの海に沈んでいった・・・ 「・・・ねえ提督 このまま夜戦、しちゃおっか？」 #川内型だーれだ特別編

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【那珂ちゃん編】 「提督ー、見て見てー！！」 那珂ちゃんが差し出すお皿には、可愛らしいニンジンが乗っていた 「野菜嫌いな提督のために作った、ニンジンのグラッセ！」 「おー、すごいな」 「それにほら、 カボチャのポタージュも！」 今日の夕飯はやけに豪華だ #川内型だーれだ特別編

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【那珂ちゃん編】 「提督ー、見て見てー！！」 那珂ちゃんが差し出すお皿には、可愛らしいニンジンが乗っていた 「野菜嫌いな提督のために作った、ニンジンのグラッセ！」 「おー、すごいな」 「それにほら、 カボチャのポタージュも！」 今日の夕飯はやけに豪華だ #川内型だーれだ特別編