【墓造りと】プロスフェアーで模擬戦【蛇】

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ただのつける @kinoakira

@y_mistic 「堕天使を段階13に変形」 全部噛み砕いて飲み込んでやる。 もっと広げても構わない、お前自身がそれに飲まれなければ幾らでも。 「まあ、のんびりやるか」 5 [3D6] 3,1,1 (00:51:17) 【段階変形】

2015-07-29 01:05:56
印章 @y_mistic

@kinoakira 変形して巨大になった駒と。 それが鎮座する変形した盤面。 「なんだかすごいですねえ」 「そういう遊びだからなァ」 もともと勝負はくれてやってもイイ。 コイツに、見せてやりたかっただけの話だから。

2015-07-29 01:11:06
印章 @y_mistic

@kinoakira それに、欲張るとろくなことはねェ。 今目の前に鎮座まします段階13の【堕天使】。 ――――次段階に【進化】する前に、息の根を止める。 「21【傀儡】、9【暴君】を戦塔陣形、【混沌】を【逆賊】の73、d7の【邪気】を段階15まで変形」

2015-07-29 01:21:43
ただのつける @kinoakira

@y_mistic 「これ、今勝ってるんですか。負けているんですか?」 「お前はどっちだと思う」 初めてコレの勝負を見た人間が盤面読めたら天賦の才がある。 「んー……、たぶん引き分けだと思いますわ」 「解らんならそう言え」 実際、少し危ないのは事実だ。

2015-07-29 01:32:20
ただのつける @kinoakira

@y_mistic このゲームで一番辛いのは長期戦だ。 勝つも負けるも、引き分けでも早いほうがいい。 わざと持久戦に持ち込むという戦術があるくらいだ。 俺としてはそっちのほうが得意ではあるが、何せ向こうのが若いしそれをやるなら命くらい掛かってないとやる気も起きない。

2015-07-29 01:34:38
ただのつける @kinoakira

@y_mistic 一息に潰そうと思っただろう。 一手遅かったな。 布石は打った、牙は食い込んだ。 「淫后をa7に、暴君を段階10まで変形。戦域放棄」 「堕天使を傀儡のf7に」 22 [5D6] 3,6,6,2,5 (01:22:19)【毒が回った】

2015-07-29 01:43:33
印章 @y_mistic

@kinoakira 「ケイオトさんこれどうなってるんです?」 「そうだなァ、強いて言うなら」 盤面と、向かいの白い男を見て。 「意地の悪い白蛇に足元から飲み込まれてる状態」 「だ、だめだめだめだめですよ!?」 がったん、とテーブルの下を検める。違うそうじゃない。

2015-07-29 01:48:13
印章 @y_mistic

@kinoakira 「例えだ例えェ!あっちに、一手、負けた」 「でも一手ならまだ続ければ勝てますよね?」 「続ける前に脳味噌が焼ける」 「え」 唖然とする。 そらそうだ。 卓のお遊びで死ぬ、なんてのは騎士にとっちゃ最も理解不能な領域だろう。

2015-07-29 01:52:29
印章 @y_mistic

@kinoakira 「鋼ってのは、どんなに丈夫だろうがたまに鍛冶屋で見てもらうだろ?」 「はい」 「メンテなしでメイスでシバかれ続けてる状況が今現在の俺らの脳味噌」 「やめましょう」 「面白かったか?」 「?」 「見たかったんだろ?」

2015-07-29 01:57:43
印章 @y_mistic

@kinoakira とたん。目を輝かせる。 「はい!ケイオトさんかっこよかったです!本職の軍師にこんなゲームであと一手なんてすごいですよ帰って自慢しましょうそうしましょう!!」 ひゃっほー、とくるくる回りだす。 自分の嫁ながら、忙しい女だなあとは思う。

2015-07-29 01:59:57
印章 @y_mistic

@kinoakira 「まあなんだ、アレだ、割と今後最大級に時間を潰させてすまねェ。敗者の身だからな、一杯くらいなら奢らんでもねェよ?」

2015-07-29 02:02:55
ただのつける @kinoakira

@y_mistic 二人の様子を眺めながら目を細める。 「あら、勝ったんですか」 「意外か」 「いえ、勝つだろうと思っていましたわ」 ころころと笑う、簡単に言ってくれる。 まだ頭痛がする頭を抱えながら茶を啜る。 「負けたらどうするつもりだったんだ、あっちが言うとおり危なかった」

2015-07-29 02:10:35
ただのつける @kinoakira

@y_mistic 「それなら、それで」 駒を物珍しそうに眺めながら、こちらに視線をくれる。 「私が貴男を慰められて、役得ですから」 「お前がかよ」 要はどちらでも構わなかったらしい。 「意地悪、は訂正しないのですね」 「自覚症状はあるわ、流石に」

2015-07-29 02:13:16
ただのつける @kinoakira

@y_mistic 「さ、てと」 席を立つ。 「別に何か賭けてたわけでもない。奢りは良い、久しぶりに愉しい駒打ちだったからな」 一度ぶっ倒れるくらいの勝負もふっかけてみたいが、それはノーラに殴られそうだし、向こうのツレに悪い。 「お互い、水を差すような真似も好かんだろ」

2015-07-29 02:16:02
ただのつける @kinoakira

@y_mistic 見たところ、二人きりであのエルフや軍師がいないところを見ると気でも使われたのだろう。 「後は若い二人に…ってな」 少し前の騒動で色々と引っ掻き回されていたらしいのは嫌でも耳に入っていた。 「俺はノーラに良い所を見せられたし。今日のところはそれで、だ」

2015-07-29 02:19:43
印章 @y_mistic

@kinoakira 「おう、そんじゃア、『またな』」 この男には、妙な親近感がある。自分からわざわざ、『よう嫁に逃げられたのかザマァ』と事あるごとに突っかかっていくあたり。 タイミングが違えば、良き友になれていたかもしれない。 だから、停戦中の今は。 またなと。

2015-07-29 02:25:25
印章 @y_mistic

@kinoakira 「またねーノーラさん」 ぶんぶんと腕を振って別れの挨拶をする。 オマエいつの間にそこまで仲良くなった。 まあこいつが他人の懐に飛び込む能力に長けてるのは今更な話だが。

2015-07-29 02:27:23
印章 @y_mistic

@kinoakira さて。 気も使われたようだし。 一局終わったことだし。 「何頼む」 「甘い飲み物がいいです」 「飯頼めメシ」 この時間を、満喫するとするか。

2015-07-29 02:30:06
ただのつける @kinoakira

@y_mistic 「ええ、また」 手を振る騎士を愛おしそうに見つめる魔法師。 「アイツ、丸くなったな」 「あら彼は、前からあんな感じですわよ?」 「そうかあ?」 痛い目見せられた人間が見たら夢だと思うだろ、あんなの。 それか本人の正気を疑うか。

2015-07-29 02:39:31
ただのつける @kinoakira

@y_mistic 「それはお前も同じか」 「前後がわかりませんが、不愉快なことを考えられているのはわかりますわよ」 にっこりと意味ありげに微笑むのはやめろ。 「ねえ、私にもアレ教えてくださいませんか」 「プロスフェアーを?」 驚きのあまり、妙な声が出た。

2015-07-29 02:41:33
ただのつける @kinoakira

@y_mistic 「あら、私。こう見えてもチェスはかなりの腕前でしてよ」 少しムキになって言うが、事実だ。上司に教えられたとかで、結構やる。 負けたことはないが。 「なんで、また。チェスとアレは相当別物だぞ」 「あら、だって。貴男と次にあった時に一緒に出来るじゃないですか」

2015-07-29 02:43:57
ただのつける @kinoakira

@y_mistic 「どうかいたしました、頭痛がまだしますか」 「いや」 コイツはさらっとこういうことを言いやがる。 なんでも無いように、全く。 「一緒に出来たら、楽しいですわよ」 「そう…だな」 こういう所は全く勝てる気がしない。 「覚悟しとけよ」 「お手柔らかに」

2015-07-29 02:46:07