【ア・ニンジャ、キャン・ビー・ア・ヒーロー?】 #2

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しまな @cimana_ns

【ア・ニンジャ、キャン・ビー・ア・ヒーロー?】 #1 bit.ly/1RyYu53 #2 これから ハイク請求、セプク依頼、感想メントなどは #cima_nj へどうぞ

2015-08-05 21:03:54
しまな @cimana_ns

【ア・ニンジャ、キャン・ビー・ア・ヒーロー?】 #2

2015-08-05 21:05:37
しまな @cimana_ns

「アー…ンッ……」「カンベ=サン、立てない?、ダイジョッブダッテ!ホラ、あっちまで行こ?」吐き気に口を歪める女子大生を支える無軌道大学生、だが彼の歩く方向は表通りではない、ネオサイタマの入り組んだ路地の更に奥深くだ。この後、どのような事が起きるかは想像に難くないであろう。

2015-08-05 21:06:04
しまな @cimana_ns

(((実際もどかしい、早く路地裏前後したい…)))彼はカンベ=サンのブラウスの下、豊満なバストに右手を忍び込ませながら思考し「よぉ兄ちゃん、いいオンナ連れてるじゃねぇか」「だ、誰だお前」「イヤーッ!」「グワーッ!」鈍い衝撃音と共に無軌道大学生は昏倒!ナムアミダブツ!

2015-08-05 21:08:01
しまな @cimana_ns

無軌道大学生が倒れ、支えを失ったカンベ=サンも同時にへたり込む。「アイエ?」彼女の目は虚ろであり、おそらくは何らかの違法薬物影響下にあると思われる…「上出来ですね、実際久々の上玉です、マイコセンターに売ります」「その前に前後させてくれよ、な、いいだろ?」…ナムアミダブツ。

2015-08-05 21:11:47
しまな @cimana_ns

((マイコ…?綺麗そう…わたしもカワイイになれるのかな?))カンベ=サンは朦朧とした意識の中、ぼんやりとサイバーサングラスのマケグミ崩れとジュー・ウェアを着崩したヨタモノの会話を聞いていた。…おお、ブッダよ!寝ておられるのですか!その時。「お前ら」声にヨタモノ二人が振り返った。

2015-08-05 21:13:35
しまな @cimana_ns

釣られてカンベ=サンも振り返る。ネオンの光を背負って立つ…サラリマン?「誰だテメェ」「俺はシノビライダーだ…変身」瞬きした時には既にサラリマンは消えている。どこへ?「アバーッ!」「アイエエエ!ニンジャ!」彼女が振り返ると二人いたはずのヨタモノが一人消えている。

2015-08-05 21:16:03
しまな @cimana_ns

「…オイノチ、チョーダイ」ニンジャがマケグミ崩れに向き直り呪詛を吐く。「ニン…ジャ?」カンベ=サンは未だ朦朧とする意識の中で呟く。カートゥンの中の存在がここに居る。つまり、ここはカートゥンの世界なのだろうか?呟いた直後、不意に彼女の身体は誰かに引き起こされた。

2015-08-05 21:18:12
しまな @cimana_ns

「ニンジャでもダイジョッブダッテ!早く行って前後しよう!」先輩だ。だが足が震えている。「アイエエエアバーッ!」後ろで悲鳴。「ぜん…後?」「そうダッテ前後。さ、行こ」先輩の言葉は最後まで聞こえなかった。彼女は再び路地裏フロアにへたり込んでいた。そのブラウスは赤く染まっていた。

2015-08-05 21:20:08
しまな @cimana_ns

原因はすぐに分かった。先輩の首から上が彼女の目の前に落ちてきたからだ。「ア…アイエエエ!アイエエエエエ!」カンベ=サンは絶叫し、失禁した。ニンジャだ。カートゥンなどではない……ニンジャ!急性NRSによる恐慌に陥った彼女の前に、気がついたら手が差し伸べられていた。

2015-08-05 21:22:02
しまな @cimana_ns

「…怖かったんだな、もう大丈夫だよ」顔を上げたカンベ=サンの目の前にはサラリマンが居た。「アイ…アイエエエ…」カンベ=サンは訳もわからぬままに差し出された手を取り、歩き出した。表通りに出た彼女は振り返り、アイサツをしようと思ったが「…アレ?」サラリマンは居なかった。

2015-08-05 21:24:08
しまな @cimana_ns

ニューブリッジ地区。雨後のタケノコめいて林立する灰色オフィスビルと舗装アスファルト道路、サラリマンのスーツの黒がなすモノトーンの街。真夜中と言うこともあり、動くものは何一つとして無い。…何一つ?暗視監視カメラは舗装歩行者用道路の一角に開いた穴を捉えていた。

2015-08-05 21:26:06
しまな @cimana_ns

道路に穴?然り、穴である。「よっ…と」開いた穴からスーツ姿の人影が這い出る。彼の名はタジマ・マサト。今日も残業を終えた彼はいつものように社員通用ロを通り、この穴から出てきた。「よいしょ…っと」ガコン。フタを閉めるなり、彼は走り出した。「ヤバイ、今日もこんな時間だ…」

2015-08-05 21:28:05
しまな @cimana_ns

彼は社宅住まいであり、連日バッテラ・スシめいた殺人的終電の心配は無い。だが早く寝なければ明日のビズに差し支える。「エート…こっちだ」少し前、マサトがいかなるインガか「シノビライダー」となって何が変わったか?結論としてはあまり変わってはいなかった。

2015-08-05 21:30:14
しまな @cimana_ns

突然として超人的な身体能力が手に入る訳でもなく、口が上手くなり出世できる訳でもなく、シンジケートを作る訳でもなく…だ。ただ、あの日以来マサトはベルトをビジネスバッグに忍ばせるようになっていた。そして時折、「今日はエート…こっちだ」わざわざ暗い路地裏を選び帰っている。

2015-08-05 21:32:07
しまな @cimana_ns

彼は単なるエスイーであり、広大なネオサイタマ全域の警護活動を行う体力もカネもない。……結局、マサトはカートゥンのヒーローとは程遠いものの、帰りついでに路地裏のパトロールを行うことにした。それも体力に余裕がある時限定の不定期だ。「ヒーローも楽じゃないね……」

2015-08-05 21:34:01
しまな @cimana_ns

ぼやきながらも彼は足を止めずゴミの散乱する路地裏を走る。(いい加減50万は出してくんねぇかなオッサン…なぁ!)「…おっと」二つ目の角を曲がる寸前、ヨタモノの怒声が聞こえた。「ルート変更…だ!」マサトはビル角を蹴り加速!声の元へ真っ先に向かう!(3…2…1…)声が次第に大きくなり…

2015-08-05 21:36:07
しまな @cimana_ns

「ゼロっ!」「グワーッ!?」目標を捕捉直後マサトは跳躍、金モヒカンヨタモノへと痛烈なトビゲリを見舞う!「「「エ?」」」マサトは膝立ち姿勢で着地、バッグからベルトを取り出すと再び立ち上がった。目の前にはヨタモノが3人、囲まれていたのはトレンチコートにハンチング帽の男性。

2015-08-05 21:38:03
しまな @cimana_ns

声を上げなかったのは囲まれていた男性だけだ。改めて周囲を確認。先程マサトが蹴り飛ばしたヨタモノはゴミ箱に頭を突っ込み気絶。残ったのはスキンヘッド、タワーマゲ、オチムシャ・スタイルに鼻から下をガスマスクのような覆面で覆ったおそらくリーダー格。「な…何だテメッコラー!」

2015-08-05 21:40:05
しまな @cimana_ns

リーダー格ヨタモノが叫んだ!(…よっし)どうやら間に合った。マサトはベルトを装着し、にやりと笑い答える。「俺は…シノビライダーだ!変身!」そしてベルトを起動!瞬く間に闇が彼に纏わり付き、藍色ニンジャ装束を形取る!「…オイノチ、チョーダイ」ニンジャが呪詛を吐き、カラテを構えた。

2015-08-05 21:42:08
しまな @cimana_ns

「「ア…アイエエエ!ニンジャ!」」ヨタモノ二人が同時重篤NRSへと陥り失禁!戦闘不能!だがリーダー格オチムシャヨタモノとハンチング帽男性は依然落ち着いたままだ。ヨタモノのマスクからくぐもった声が響く。「オメェ…ニンジャか。」「…ニンジャ?アンタもシノビライダー見てたのか?」

2015-08-05 21:44:07
しまな @cimana_ns

「何言ってんだコイツ…ドーモ!ストーンダスターです。」ヨタモノが突如としてアイサツを繰り出した。反射的にマサトもアイサツする。「ああドーモ、シノビライダーです……アー、アンタ結構礼儀正しかったりする…?」「イヤーッ!」「うぉっ!?」シノビライダーは危うくスウェー回避!

2015-08-05 21:46:05
しまな @cimana_ns

「イヤーッ!」「グワーッ!?」シノビライダーのコンパクトな裏拳を受け、ストーンダスターがよろめく!「ニンジャはニンジャでもアンタはコオウガの方(訳注:コオウガはシノビライダーのカイジンである)か!」シノビライダーはバックステップ、背負ったニンジャソードを右の逆手に構える!

2015-08-05 21:48:02
しまな @cimana_ns

「では改めて。オイノチ、チョーダイ」「ダマラッシェー!」ガァン!ストーンダスターは叫ぶとビルを殴りつける!「何だ?」シノビライダーは警戒、「ハァーッ…これが俺のジツよ…イヤーッ!」叫ぶストーンダスターが両手にコンクリート片を握りしめる!瞬く間にコンクリート片が変形!

2015-08-05 21:50:04