- rafutaro521
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「ジュセー!」BTが叫ぶ。「早く行け。予定調和だ。君はタロリーナを見つけ……その後で再開した俺にキスをする。決定事項だ」タフに笑うジュセー。BTは涙を堪え磁気嵐に飛び込んでいく。「イヤーッ!」「イヤーッ!」閉じていく背後の電子トンネルの向こうでシャウトが聞こえている……
2015-08-13 01:26:18「たろりん。そんなに酔って大丈夫なのか」「BT。心配していただいけるのは嬉しいが、その優しさは弱さだ。君には使命が」「・・・・・・そんなことはない!」◇BTも怒る◇目の前には磁気嵐の海が広がる。その向こうにタロリーナが居る。居るのだ
2015-08-16 02:13:43「イーッヒッヒヒヒ!!ブザマだなたろりん!タロリーナ!ここで貴様らの命脈を絶てば、因果の書き換えには成功!タロリーナ様の勝利だ!」いつきだ。ノリノリなのだ。しかしそのノリノリさが今は正直重たくもある◇眠いのだ◇「いつき。おまえは本当によくやった」「は?」
2015-08-16 02:15:36「自分で呼びかけて。自分で企画して。大好きなものを、自分の才能と努力を活かして作る。それは決して簡単なことじゃない。君の日々の積み重ねが生み出した必然なんだろう」「・・・」いつきは黙った◇突然の右寄りなのだ◇「だが、そこをどけ。俺はBTを、タロリーナに会わせなければならない」
2015-08-16 02:17:31「それは出来ない!」いつきは叫んだ「俺も出来ない!」たろりんは叫んだ正直よくわからないままにシフトコンプリートしたら意外とうまくいってBTを先に行かせることができてたろりんといつきのシリアスななんかはうやむやになったが別に構わない◇深夜なのだ
2015-08-16 02:19:12「・・・ここは」BTはよくわからない時空の歪みの中に居た。自分はすでにタロリーナを連れ戻したような。未だ連れ戻していないような。それはカットアップ手法の弊害だった。「・・・なるほど。行間を埋めろというのか。全く野暮ったい」BTは笑った。彼女の服は破れては居ない◇これから破れる
2015-08-16 02:20:53目の前を覆い尽くす383人のタロリーナの群れ。ブロックタロリーナの生み出した、タロリーナの派生存在。その中に自分が混じっていないのが不思議でもある。なぜ自分が生み出されたのか、BTは知らない。誰も知らない。しかし、自分がここに居る意味はわかる。ワカル
2015-08-16 02:22:20ある男が水車の仕組みを調べようとした。男は水車を調べ、木材をたどり、川をさかのぼった。しかし水源にたどり着く前に男は死んだ。古事記にも記されている逸話だ。全てをさかのぼり調べ、真実を明らかにするには人生はあまりにも短い。BTがここにいることは分かる。何故彼女はここにいるのか。
2015-08-16 02:24:27「知らなくてもいい!」BTは叫んだ「私はここに居る!自分が何を為すべきか知っている!それを持たぬものどもよ!」BTは383人のタロリーナ存在に向け、叫んだ。「それで十分だ!それだけでいい!それだけで・・・」BTの服が破けた!何故破けたかは分からない。どうでもいいのだ
2015-08-16 02:25:54「イヤーッ!」BTは有象無象の中にカラテ突撃!383人のタロリーナ存在がBTを磁気嵐を突破させまいとカラテをしかける!しかし彼女は止まらぬ!誰も殴ることなく!ただ彼女の拳は01羅列のみを突き破り、因果をあるべき場所へと導く!((予定調和?つまらない?どこがだ!何がだ!))
2015-08-16 02:28:13圧倒的なエゴが383人のエゴを持たぬタロリーナを蹴散らし、01嵐を食い破っていく!一瞬、BTは幼い頃の自分を幻視した。空の見えぬ、重金属酸性雨降りしきる町。彼女はきっと、星が見たかった
2015-08-16 02:29:57「流れ星が見たい」ロリBTは呟いた。誰かがその手を握った。その人が誰か、BTは覚えていない。ロリBTの見上げる空を。磁気嵐が覆う空を、一閃の流れ星が切り裂いた。そしてロリBTは見た。曇り空の晴れゆく空を。満点の星空を。「・・・わあ」ロリBTは、目を輝かせその気色に見入った。
2015-08-16 02:32:31「イイイヤアアーッ!!」383人のタロリーナ存在を、磁気嵐を、夜空を、曇り空を裂き、BTはトビゲリを繰り出した。その自らのトビゲリが、いつか幼き日の自分が見た流れ星であると彼女は知らなかった。冷たい風ばかりが頬を切り裂いていく。破れ!破れ!破れ!運命を・・・繋げろ!
2015-08-16 02:34:55・・・気がつくとBTは、真昼の商店街に立っていた。目の前にはビールを飲むブロンド。「・・・あれ?見つかっちゃったわね」タロリーナは言う。「・・・ああ。ようやく見つけたぞタロリーナ」BTは破れた服の下乳部分を押さえながら言った。運命がつながった奇跡を、軌跡を、どこかで確認しながら。
2015-08-16 02:37:22